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【大引け概況】


10日の日経平均株価は大幅反発し、3連休前の前営業日比751円86銭(2.43%)高の3万1746円53銭で終えた。上げ幅は今年最大だった。
 
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朝方からリスク選好の地合いで、日経平均は買い先行で始まった後、先物主導で一貫して上げ幅を広げる展開となった。祝日をはさみ3連休明けとなった東京株式市場だったが、前週末と週明けに米国株市場が上値指向を鮮明としたことで、空売り筋の買い戻しを誘発した。前週末に発表された米雇用統計は非農業部門の雇用者数の伸びが事前予想を大幅に上回ったものの、米国株市場ではNYダウなど主要指数が結局高く引け、その後、中東の地政学リスクが顕在化した後も上値指向が続いた。
東京株式市場でも売り方が高水準にショートポジションをとっていた関係で、その買い戻しが全体指数を押し上げる格好となった。時間外で米長期金利が低下したことも追い風となったようだ。日経平均は一時800円を超える上昇を示し、大引け時点の値上がり銘柄数はプライム市場の87%を占めている。
 
日本時間10日の取引で米長期金利が低下したことも日本株の支えとなり、このところの金利上昇局面で売られていた銘柄に短期志向の投資家による買い戻しが入った。
 
FRBのジェファーソン副議長や米ダラス連銀のローガン総裁が9日、相次ぎ追加利上げに慎重な見方を示した。これを受け、11月の米連邦公開市場委員会(FOMC)における金利据え置き観測が高まったとして、米長期金利が低下した。足元の株安要因になっていた米金利上昇に歯止めがかかったことで、短期目線の投資家が断続的に株価指数先物に買いを入れ、株価上昇に拍車がかかった。
 
とくに直近で下げが目立っていた自動車や資源関連といったバリュー(割安)株が買われ、相場全体をけん引した。割安銘柄で構成する東証株価指数(TOPIX)バリュー指数の上昇率は2.55%で、割高銘柄で構成するTOPIXグロース指数(1.64%)よりも大きかった。
 
パレスチナ自治区ガザを実効支配するイスラム組織ハマスとイスラエル軍との戦闘で、中東情勢を巡る地政学リスクが高まっている。情勢が一段と悪化した場合にはリスク回避の動きから株安要因になるとの見方は多い。ただイスラエルは主要産油国ではないことなどから「現時点では世界経済への影響は限定的」との声もあり、日本株相場全体を下押しする材料にはならなかった。
 
市場ではきょうの大幅高について「あくまで海外ヘッジファンドといった短期筋によるショートカバー(売り方の買い戻し)が主体とみられ、地政学リスクなど懸念材料が浮上する中では中長期志向の投資家がまとまった買いを入れていたとは考えにくい」との声が聞かれた。
 
TOPIXは3日続伸し、48.11ポイント(2.12%)高の2312.19で終えた。JPXプライム150指数は反発し、19.77ポイント(2.00%)高の1009.48だった。
 
東証プライムの売買代金は概算で3兆4982億円。売買高は14億8469万株だった。東証プライムの値上がり銘柄数は1599と、全体の9割弱を占めた。値下がりは197、変わらずは41銘柄だった。
 
 
業種別株価指数(33業種)は鉱業、海運業、石油・石炭製品、卸売業の上昇率が大きかった。空運業と水産・農林業は下落。
 
個別では、レーザーテックやディスコ、東エレク、アドテスト、信越化などの半導体関連株、川崎汽船や商船三井などの海運株、三井住友FGや三菱UFJ、みずほFGなどの金融株が堅調に推移。また、三菱商事、伊藤忠、三井物産などの商社株、ソニーGやメルカリなどのグロース株の一角も上昇して全面高となっている。
ファストリ、ソフトバンクグループ(SBG)など値がさ株が高い。中東情勢の緊迫化を受けた原油高でINPEXや石油資源など資源関連株の上げが目立った。三陽商会が値上がり率トップに買われ、ワキタ、藤倉コンポジット、霞ヶ関キャピタルなども大幅高となった。
 
一方、安川電が安い。日本航空やANAホールディングスなどの空運株が下落した。また、マルマエやマツオカコーポレーションなどが急落。第1四半期営業減益決算をマイナス視されたサカタのタネ、ウェザーニューズ、Ubicom、などが値下がり率上位に顔を出した。そのほか、上半期好決算もサプライズ乏しく出尽くし感が優勢となったハイデ日高も軟調に推移した。コジマ、ワタミなども値を下げた。