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【大引け概況】
3日の日経平均株価は5営業日ぶりに反落し、前日比292円29銭安の2万7241円31銭で終えた。
 
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前日までの4営業日で日経平均が1300円あまり上昇した後とあって、幅広い銘柄に戻り待ちの売りが出た。前日に大きく上昇したグロース(成長)株の一部が売られ、指数を押し下げた面もある。
 
前日の米国株市場ではNYダウなど主要株価3指数が揃って上昇したもののやや買い疲れ感があり、取引時間中は軟調な米株価指数先物の動きを横にらみに、半導体関連などハイテク系グロース株への売りが目立ち、全体相場を押し下げた。
日経平均は前場に370円近く下げる場面もあったが、下値では押し目買いが入り後場は下げ渋った。きょうは、好決算発表にもかかわらず、株価を下げる銘柄が少なくなかった。
 
主要な米ハイテク株で構成するナスダック100株価指数の先物が日本時間3日の取引で2%超下げ、東京株式市場でもグロース株の重荷となった。値がさの半導体関連銘柄の下げも目立った。
 
前日に決算を発表したエムスリーは9%超安、ソニーGは6%超下げた。国内既存店売上高の前年割れが続くファストリは3.7%安となり、指数を押し下げた。3日に決算を発表した川崎汽は13.6%安となったほか、三菱商や伊藤忠も決算発表後に下落に転じた。
 
半面、下値は限られた。米金融政策やインフレ動向をにらみ、相場の変動が大きくなることへの警戒は根強い。相対的にボラティリティー低い銘柄やディフェンシブ銘柄の一部に買いが入った。
 
JPX日経インデックス400は反落した。東証株価指数(TOPIX)は5営業日ぶりに反落し、16.64ポイント安の1919.92で終えた。
 
東証1部の売買代金は概算で3兆3546億円。売買高は12億9279万株だった。東証1部の値下がり銘柄数は1469と、全体の7割弱を占めた。値上がりは625、変わらずは89銘柄だった。
 
 
業種別株価指数(33業種)では、海運業、電気機器、機械、陸運業が下落。ゴム製品、石油・石炭、パルプ・紙は上昇した。
 
個別では、大商いの続くレーザーテックが大きく値を下げたほか、東京エレクトロンも大幅安、任天堂、ソニーグループなどの下げもきつい。キーエンスが大幅に水準を切り下げ、ダイキン、信越化、ファーストリテイリングも売られた。後場売買代金を大きく膨らませた日本郵船は乱高下の後、わずかにマイナス圏で引けた。川崎汽船は急落した。このほか、メドピア、ラクス、イリソ電子工業なども大幅安。
 
半面、トヨタ自動車が頑強な値動きを示し、塩野義製薬、KDDI、ホンダ、JT、デンソーなどが地合い悪のなか買われた。丸紅もしっかり。セブン&アイ・ホールディングスも堅調だった。新日本科学がストップ高に買われ、メンバーズも急騰した。FPG、Jパワー、トヨタ紡織なども上昇した。
 
 
東証2部指数は前日比28.97ポイント安の7199.34ポイントと5日ぶり反落。出来高1億7269万株。値上がり銘柄数は164、値下がり銘柄数は235となった。
 
個別ではエスビー食品、田岡化学工業、東邦金属、リンコーコーポレーション、日建工学が昨年来安値を更新。川上塗料、Abalance、ユーピーアール、グローバルダイニング、タカトリが売られた。
 
一方、サンユウがストップ高。スガイ化学工業、SDSホールディングス、スーパーバッグ、千代田化工建設、日本精鉱が買われた。