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【大引け概況】


28日の日経平均株価は4日続伸し、前日比178円20銭(0.66%)高の2万7049円47銭で終えた。2万7000円台を回復するのは10日以来。
 
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27日の米国株式市場で長期金利の上昇を背景に主要3指数が下落した流れを受け、寄り付き直後に2万6789円50銭(前日比81円77銭安)まで値を下げた。ただ、時間外取引での米株価指数先物高もあって、すかさず切り返し、いったん上げに転じた。その後、米株先物のマイナス圏入りをにらみ、先物にまとまった売りが出て再度下げに転じる場面もあった。一巡後は物色範囲を広げて再度プラス浮上した。
 
自動車などの景気敏感株が買われたほか、内需関連にも買いが入り、指数を支えた。午前には前日の米株安が重荷となって、下落する場面があった。
 
外国為替市場で円安・ドル高が進み、輸出採算が改善するとの見方から自動車関連株が物色された。資源高を追い風とした鉱業や鉄鋼などの上げも目立ったほか、不動産や鉄道など内需関連に買いが入った。きょうは6月末の配当権利付き売買の最終日とあって、配当取りを狙った買いが入ったとの見方もあった。
 
半面、午前には伸び悩む場面もあった。米株価指数先物が日本時間28日の取引で下落する場面では、日経平均先物に売りが出て指数を押し下げ、一時は下げに転じた。
 
市場からは「米株急騰後の下げは限定的で比較的底堅いが、なかなか先は読めない。日経平均が2万7000円台に乗せたとは言え、ここからは売りが出やすい水準だ。国内要因ではなかなか動きづらく、米株次第の展開であり、基本は戻り売りだろう」との声が聞かれた。
 

東証株価指数(TOPIX)は3日続伸し、終値は前日比19.96ポイント(1.06%)高の1907.38だった。
 
東証プライムの売買代金は概算で2兆8093億円。売買高は12億2685万株だった。東証プライムの値上がり銘柄数は1498と、全体の約8割を占めた。値下がりは292銘柄、変わらずは48銘柄だった。
 
業種別株価指数(33業種)は鉱業、不動産業、石油・石炭製品、電気・ガス業、保険業が上昇率上位。下落は空運業のみ。
 
個別では、きょうも売買代金首位となったレーザーテックが売り一巡後にプラス圏に切り返したほか、川崎汽船が大商いで上値を追った。KDDIや第一三共、大塚HDは上昇した。トヨタ自動車も買い優勢。ファーストリテイリングは連日で年初来高値を更新した。東京電力ホールディングスが上値追い態勢を強め、レノバも上昇した。KLabがストップ高人気となり、ブイキューブ、ロードスターキャピタルなどが急騰した。チェンジ、クミアイ化学工業なども大幅高に買われた。
 
半面、東京エレクトロンが軟調、ダブル・スコープも利益確定売りに押された。リクルートホールディングスが値を下げ、SUMCO、ファナック、アドテストも冴えない。メルカリが下落、エムスリー、テルモも軟調。このほか、アイスタイル、ラクーンホールディングス、ギフティなどの下げが目立っている。