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【大引け概況】
12日の日経平均株価は4営業日ぶり反発し、前日比543円18銭高の2万8765円66銭で終えた。
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再任指名公聴会でのパウエルFRB議長の発言が安心材料となって米国株が買われた流れを受けて、寄り付きから200円を超える上昇。インフレ高進への過度な警戒が和らぎ、買いが買いを呼ぶ展開となった。アジアの株式相場が堅調に推移したのも追い風となり、取引終了にかけて日経平均は一段高となった。
 
前日の米市場ではパウエル米連邦準備理事会(FRB)議長の議会証言後に米長期金利の上昇が一服し、PER(株価収益率)の高いハイテク株を中心に見直し買いが入った。東京株式市場では成長株や割安株など幅広い銘柄に買いが広がった。
 
日経平均は午前の中ごろから上げ幅を拡大した。香港ハンセン指数など主要なアジア株式相場が上昇し、投資家心理が一段と改善。売り持ちしていた投資家の損失覚悟の買い戻しも巻き込み、大幅高となった。
 
伸び悩む場面もあった。心理的な節目の2万9000円が近づいたことで戻り待ちや利益確定の売りが出やすかった。チャート上の200日移動平均(約2万8800円)が上値抵抗線として意識された。
 
JPX日経インデックス400は4営業日ぶりに反発。東証株価指数(TOPIX)も4営業ぶりに反発し、32.54ポイント高の2019.36で終えた。
 
東証1部の売買代金は概算で3兆151億円。売買高は11億9795万株だった。東証1部の値上がり銘柄数は1924と、全体の9割近くを占めた。値下がりは219、変わらずは42銘柄だった。
 

業種別株価指数(33業種)は、鉱業、海運業、金属製品、機械、不動産業の上昇率が大きかった。下落は電気・ガス業など2業種。
 
個別では、売買代金首位となったソフトバンクグループ(SBG)が大きく株価を切り上げたほか、レーザーテックも商いを伴い上昇した。東京エレクトロンも高い。日本郵船など海運株も買い人気を集め、ファーストリテイリングも値を上げた。トヨタは株式分割考慮後の上場来高値を付けた。キーエンスが3000円超の上昇となり、リクルートホールディングス、日本電産なども上値を追った。タマホームが値上がり率トップに買われ、プレス工業、ラクスも買われた。
 
半面、任天堂が軟調、デンソーが売りに押され、エーザイは昨年来安値を付けた。最近上昇が目立っていた第一生命ホールディングス、東京海上ホールディングスなども冴えない。ブイキューブはストップ安に売り込まれた。東京個別指導学院、アネスト岩田などが大幅安となり、キユーピーの下げも目立った。
 
東証2部株価指数は前日比56.46ポイント高の7616.11ポイントと4日ぶり反発した。
出来高1億5951万株。値上がり銘柄数は292、値下がり銘柄数は125となった。
 
個別では、中西製作所、湖北工業、京葉瓦斯が昨年来高値を更新。宮入バルブ製作所、東京衡機、ウェルス・マネジメント、インスペック、加地テックが買われた。
 
一方、図研エルミック、昭和化学工業、櫻護謨、アサヒ衛陶、ネポンなど6銘柄が昨年来安値を更新。川本産業、バイク王&カンパニー、京進、グローバルダイニング、ミズホメディーが売られた。