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【大引け概況】
27日の日経平均株価は3日続伸し、前日比148円06銭高の2万1419円23銭と2月27日以来3カ月ぶりの高値で終えた。
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朝方は、きのう連騰した反動で、利益確定売りに弱含んで始まった。いったん上げに転じたが、株価指数先物売りに軟化し、一時2万1142円72銭(前日比128円45銭安)まで下落する場面があった。
一巡後は、経済活動が正常化に向かうとの見方から、空売りしていた投資家の買い戻しが続いた。証券や銀行、鉄鋼、海運など、これまでの上昇相場で出遅れていた景気敏感株を中心に買われた。
 
日経平均の3日間の上げ幅は1031円に達した。相場の値動きに追随する商品投資顧問(CTA)などの機械的な買いが入っているとの声が聞かれた。日本時間27日午後のNYダウ工業株30種平均先物が堅調に推移したことも支援材料となった。
 
上値抵抗水準として意識される26週移動平均近辺では売りが出て、上値が重かった。朝方は香港情勢を巡る米中対立激化への警戒感から日経平均は100円超下げる場面もあった。
 
市場からは「新型コロナワクチンの話もあって、経済正常化への動きを織り込んでいる。売り方の買い戻しが主体だが、二番底シナリオは変わりつつある。米中対立がこじれれば、下げるだろうが、むしろいい押し目になる」との声が聞かれた。
 
また、戻り足の速さから「テクニカル面での過熱感が高まっている」との声は少なくないが、利益確定売りを吸収しながら上昇が続いている。27日は東証1部売買代金が2兆円台後半まで膨らみ、「相場のボリュームも出てきた」との声が上がっていた。
 
JPX日経インデックス400は3日続伸。終値は前日比125.62ポイント高の1万3933.23だった。東証株価指数(TOPIX)も3日続伸し、14.74ポイント高の1549.47で終えた。
 
東証1部の売買代金は概算で2兆8756億円と4月30日以来、約1カ月ぶりの高水準だった。売買高は17億6330万株だった。
東証1部の値上がり銘柄数は1431、値下がりは662、変わらずは77銘柄だった。
 
業種別株価指数(33業種)は、証券・商品先物取引業、保険業、ゴム製品の上昇が目立ち、下落は空運業、陸運業、不動産業など。

個別銘柄では、野村や東京海上が値を飛ばし、三菱UFJ、三井住友も大幅高。第一生命HD、りそなHD、野村が買われた。ファーストリテ、ソフトバンク、トヨタ、ホンダが値を上げ、ブリヂストンやキーエンス、日本製鉄も上昇した。ソニーも強含んだ。タカラバイオが急騰した。
 
半面、東エレク、JAL、ANAが安く、JR東海も軟調で、住友不、三井不は下落した。ソフトバンクGが値を下げ、任天堂はさえない。オリンパス、東エレクが下げた。
 
 
東証2部株価指数は前日比25.89ポイント高の6129.15ポイントと3日続伸した。
出来高1億2612万株。値上がり銘柄数は283、値下がり銘柄数は145となった。
 
個別では、石井表記、共和コーポレーション、セキドがストップ高。ラオックス、オプティマスグループは一時ストップ高と値を飛ばした。北海道コカ・コーラボトリング、ベース、木村工機、野村マイクロ・サイエンス、大黒屋ホールディングスは年初来高値を更新。フュートレック、ワイズテーブルコーポレーション、ぷらっとホーム、アートスパークホールディングス、恵和が買われた。
 
一方、大興電子通信がストップ安。フレンドリーは年初来安値を更新。ユーピーアール、フジックス、内海造船、赤阪鐵工所、パシフィックネットが売られた。