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【大引け概況】
28日の日経平均株価は3営業日ぶりに反落し、前週末比18円16銭安の2万9048円02銭で終えた。
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前週末の米国株市場ではNYダウが続伸し230ドルあまりの上昇をみせたことで、日経平均の強調展開が期待されたが、朝方こそ高く始まったものの、その後はすぐにマイナス圏に沈む展開となった。値がさの半導体関連の主力株が売られたことが全体指数の足を引っ張ったが、半導体セクターでも中小型株中心に物色意欲は根強く、市場心理はむしろ良好だった。外国為替市場で1ドル=110円台後半の推移と円安に振れていることも追い風となった。
 
一方、国内では新型コロナウイルスのワクチン接種が進めば、経済活動が正常化するとの見方が根強い。鉄鋼や海運、銀行といった景気敏感業種の一部には買いが入った。ただ、全体に持ち高を傾ける動きは限られ、売買も低調だった。
 
チャート上は75日移動平均(2万9072円、25日時点)が上値抵抗線として意識されて、上値の重さにつながっているとの指摘があった。
 
市場からは「今週は経済指標の発表が相次ぎ、動きにくい週になりそうだ。仮に結果を受けて動いても短期的な反応にとどまるだろう。新たなトレンドは出ず、個別物色の中で指数は停滞するのではないか」との声が聞かれた。
 
JPX日経インデックス400は続伸した。東証株価指数(TOPIX)も続伸し、3.02ポイント高の1965.67で終えた。
 
東証1部の売買代金は概算で1兆9680億円。売買高は8億7073万株だった。東証1部の値下がり銘柄数は624と、全体の約3割。値上がりは1466、変わらずは102だった。
 

業種別株価指数(33業種)では鉱業、精密機器、空運業の下落が目立った。上昇は鉄鋼、海運業、小売業など。
 
個別では、ファーストリテイリングが高く、任天堂も堅調。日立製作所も上昇した。日本製鉄、日本郵船、日立造やが買われ、セブン&アイ・ホールディングスは4%超の大幅高。塩野義、花王なども上昇した。Link−U、トレックス・セミコンダクターが大幅高、ディー・エル・イーが活況高、ワイエイシイホールディングスなども大きく買われた。
 
半面、東京エレクトロン、レーザーテック、ディスコ、アドテストなど半導体製造装置関連の主力株が売られた。エーザイ、中外製薬なども冴えない。リコーが大幅安となったほか、アイモバイルが急落、ブイキューブ、アコムなどの下げも目立った。日本電子、コナミホールディングスも値を下げた。
 
東証2部株価指数は前週末比44.87ポイント高の7730.01ポイントと5日続伸した。
出来高2億0177万株。値上がり銘柄数は259、値下がり銘柄数は148となった。
 
個別では、セントラル総合開発がストップ高。大運は一時ストップ高と値を飛ばした。コーアツ工業、金下建設、コメ兵ホールディングス、ビューティ花壇、トラストなど23銘柄は年初来高値を更新。大黒屋ホールディングス、グローバルダイニング、川口化学工業、セキド、アップルインターナショナルが買われた。
 
 一方、旭コンクリート工業、瑞光、ドリームベッド、櫻島埠頭が年初来安値を更新。パレモ・ホールディングス、YE DIGITAL、ウインテスト、岡野バルブ製造、ソケッツが売られた。