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【大引け概況】
31日の日経平均株価はわずかに反発し、前日比8円88銭高の2万2553円72銭で終えた。
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前日の米主要株価指数がそろって下落したため、東京市場も午前中は幅広い業種が値を下げた。しかし、午後に入って日銀の金融政策決定会合が発表され、為替が円安・ドル高方向に振れると買い戻しが入り、日経平均株価はプラス圏に浮上した。
 
日銀は、きょうまで開いた金融政策決定会合で上場投資信託(ETF)の買い入れについて、東証株価指数(TOPIX)連動型ETFの比率引き上げを決めた。
こうした政策変更を見越して前日までTOPIX先物を買って日経平均先物を売っていた投資家が日経平均先物を買い戻し、ファストリやTDKなどの値がさ株に裁定取引に伴う買いが入った。
日銀の決定会合後の公表文に「当分の間、現在の極めて低い長短金利水準を維持する」と明記されため、金利上昇による収益改善期待から買われていた銀行など金融株は失望売りに押されてやや下げがきつくなった。ただ、これを除けば、今回の日銀の決定内容はほぼ事前報道通りだった。
 
結果発表直後は「織り込みすぎた分を修正するための売り買い」が交錯し、日経平均もやや不安定になったが、「株式市場全体には中立の政策」で、相場の地合いに目立った変化はなかった。
 
JPX日経インデックス400は続落した。終値は前日比120.98ポイント安の1万5499.78だった。東証株価指数(TOPIX)も続落し、14.86ポイント安の1753.29で終えた。
 
東証1部の売買代金は概算3兆2635億円と5月31日以来、2カ月ぶりの水準に膨らんだ。売買高は19億7243万株だった。東証1部の値上がり銘柄数は613、値下がりは1436、変わらずは54銘柄だった。
 
業種別株価指数(33業種)は、海運業、ゴム製品などが上昇。その他金融業、銀行業、電気・ガス業、空運業などが下落。
 
 個別では、ファーストリテイリングが1000円を超える上昇、ファナックも買い優勢。TDKも大きく上昇した。オリエンタルランド、塩野義製薬、京セラ、東エレク、信越化も買われた。ぐるなびがストップ高に買われ、イーブックイニシアティブジャパン、VOYAGE GROUPなども値を飛ばした。日本冶金工業が売買高を膨らませ大幅高、コムチュア、東京個別指導学院などの上げも目立った。
 
半面、三菱UFJフィナンシャル・グループなどメガバンクが乱高下をみせた後、結局安く引けたほか、任天堂、トヨタ自動車が値を下げた。花王、資生堂、日立建機、コマツ、デンソーが安く、横河ブリッジホールディングスが急落、デジタルアーツはストップ安に売り込まれた。中国塗料、日本M&Aセンターも大幅下落した。
 
 
東証2部株価指数は前日比19.17ポイント安の7363.67ポイントと3日続落した。
出来高7644万株。(続)値上がり銘柄数は173、値下がり銘柄数は259となった。
 
個別では、ダイナパック、川上塗料、ジオスター、アルメタックス、フジマックなど13銘柄が年初来安値を更新。ビート・ホールディングス・リミテッド、ヤギ、アイケイ、日本電通、堀田丸正が売られた。
 
一方、パス、ヒガシトゥエンティワンが年初来高値を更新。アイ・アールジャパンホールディングス、ジーエルサイエンス、赤阪鐵工所、西部電機、ヨネックスが買われた。