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【大引け概況】
1日の日経平均株価は反発し、前週末比697円49銭高の2万9663円50銭で終えた。
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前週末の米国株市場でNYダウが大幅続落となったものの、ナスダック総合指数が下げ止まる動きをみせたことで、不安心理がやや後退し買い優勢の展開となった。
日米波乱相場の引き金となった米10年債利回りは1.6%台に上昇した後、1.4%台まで水準を下げており、急速に進んだリスクオフの流れが修正された。ワクチン普及による経済活動正常化への期待と企業業績の回復を拠りどころに押し目買いの動きが活発化した。
東京株式市場でも通信や電気機器など幅広く買いが入った。
 
前週末に1202円安と大幅に下落したため、自律反発狙いの買いや値ごろ感に着目した押し目買いが入りやすかった。日経平均の上げ幅は一時700円を超えた。国内企業の業績の上方修正などを背景に株価の先高観は崩れておらず、下値での投資家の買い意欲も衰えていなかった。
 
ただ、前週末の下落分は埋められなかった。3月中旬にも成立する見込みの米国の新型コロナウイルス対策の行方や、米長期金利の動向を見極めたいとの雰囲気もあった。前週の金利急騰やボラティリティー(変動率)の急上昇への警戒も残った。
 
JPX日経インデックス400も反発。終値は前週末比340.42ポイント高の1万7212.06だった。東証株価指数(TOPIX)も反発し、37.99ポイント高の1902.48で終えた。
 
市場関係者は「最近は月初や週初に相場が強くなる傾向があり、きょうも同様だった。ただ、腰の入った長期投資家の資金が入っているとは考えにくかった」と指摘。前週末の日経平均急落の余波で、米長期金利の先行きに対する警戒感はまだ強いとみていた。別の関係者は「買いは個人が主体で、商いが伸びない」と話していた。
 
東証1部の売買代金は概算で2兆4773億円、売買高は12億5001万株だった。東証1部の値上がり銘柄数は1931と、全体の約9割を占めた。値下がりは229、変わらずは34銘柄だった。
 
 
業種別株価指数(33業種)は全て上昇した。パルプ・紙、情報・通信業、建設業の上昇が目立った。
 
個別銘柄では、前週末に大幅安となったソフトバンクG(SBG)、ファストリ、東エレクの値がさ株がそろって上昇。NTTデータが8%超の大幅高だったほか、半導体関連株が総じて上昇した。キーエンスは小幅高。ソニー、長谷工、板硝子、電通グループも買われた。
 
一方、シャープが3%近く下げた。楽天やKDDIが軟調。小田急、京王、JR西日本、JR東日本などの鉄道株の一部に売りが出た。マネックスG、商船三井、イオン、シャープ、キリンHD、アサヒが売られた。
 
東証2部株価指数は前週末比46.35ポイント高の7370.89ポイントと反発した。
出来高1億6598万株。値上がり銘柄数は274、値下がり銘柄数は147となった。
 
個別では、ユニバンスがストップ高。ビート・ホールディングス・リミテッドは一時ストップ高と値を飛ばした。カワサキ、丸尾カルシウム、旭コンクリート工業、兼松エンジニアリング、村上開明堂など8銘柄は昨年来高値を更新。ギグワークス、ウイルテック、堺商事、セキド、リンコーコーポレーションが買われた。
 
一方、バリオセキュアが昨年来安値を更新。セーラー万年筆、ビットワングループ、リミックスポイント、日本精蝋、省電舎ホールディングスが売られた。