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【大引け概況】
9日の日経平均株価は前日比40円94銭高の2万1802円59銭、東証株価指数(TOPIX)は1.38ポイント安の1618.76とともに前日の終値を挟んで、方向感の定まらない小幅な値動きに終始した。
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アジア各国・地域の株価指数が総じて堅調で相場の支えと日銀のETF(上場投資信託)買い期待を支えに後場早々には再びプラス圏入りした。その後、大引けにかけて引き締まったが、個人投資家などの利益確定売りが出て上値も限られていた。
 
投資家の注目を集めたのが、紙幣や一部硬貨の刷新を手掛かりにした関連銘柄だった。貨幣処理機器製造のグローリーや日金銭が特需による業績拡大期待から、思惑人気を集めた。
また、投資会社による買い増しが伝わったソニーも大幅に値上がりした。
他では、米半導体株指数が連日で最高値水準となったのを好感し、アドテストや東エレクといった半導体関連株に買いが入った。
日経平均は小反発したとはいえ、値下がりが圧倒的に多い状況では足元が固まっているとは言いにくい。売買代金の低迷も続いているため、上値を試すには力が足りない相場状況を印象付けた。
 
市場では「ゴールデンウイーク(GW)などの連休も控えており、投資家が持ち高を一方向に傾けることは難しい」との声が聞かれた。
 
JPX日経インデックス400は続落し、終値は前日比12.13ポイント安の1万4398.67だった。
東証1部の売買代金は概算で1兆9426億円と、2兆円を3営業日続けて割り込んだ。売買高は11億544万株。東証1部の値上がり銘柄数は1318。値下がりは705、変わらずは117だった。
 
業種別株価指数(33業種)は、石油・石炭製品、鉱業、電気機器の上昇が目立ち、下落は電気・ガス業、不動産業、小売業など。

個別では、米ヘッジファンドの株取得が伝わったソニーが断トツの売買代金をこなし大幅高に買われたほか、任天堂も上昇した。ファナックが堅調、東京エレクトロン、信越化学工業など半導体関連も買い優勢。トヨタ自動車も頑強な値動きを示した。デザインワン・ジャパンが値上がり率トップに買われ、日本電波工業、技研製作所も活況高。アンリツも物色人気となった。政府・日銀による紙幣刷新を手掛かりに日本金銭機械、オーイズミ、グローリーがなど紙幣刷新関連も値を飛ばした。
 
半面、ソフトバンクグループ(SBG)が冴えず、ZOZOも下落。ユニファミマ、セブン&アイ・ホールディングスも値を下げた。住友不が安い。リソー教育が値下がり率トップに売り込まれ、ダブル・スコープ、ネクステージ、レノバなどが急落。曙ブレーキ工業も大幅下落した。
 
東証2部株価指数は前日比11.58ポイント安の6954.33ポイントと続落した。
値上がり銘柄数は156、出来高4949万株。値下がり銘柄数は259となった。
 
個別では、富士ソフトサービスビューロがストップ安。福留ハム、アイスタディ、アイケイ、マーチャント・バンカーズ、フジックスなど9銘柄は年初来安値を更新。リミックスポイント、FRACTALE、カワセコンピュータサプライ、京進、昭和飛行機工業が売られた。
 
一方、中央ビルト工業、エスプール、北海道コカ・コーラボトリング、カワニシホールディングス、パレモ・ホールディングスなど17銘柄が年初来高値を更新。マミヤ・オーピー、TBグループ、ショクブン、オリエンタルチエン工業、NCS&Aが買われた。