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【大引け概況】


24日の日経平均株価は3日続伸し、前日比393円15銭(1.46%)高の2万7299円19銭で終えた。節目の2万7000円を上回り、2022年12月16日以来およそ1カ月ぶりの高値水準。
 
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朝方から主力株をはじめ広範囲に買いが流入し、日経平均株価は寄り付きで2万7000円台を回復、その後も次第高の展開で上げ幅を広げた。ここ連日で水準を切り上げてきたこともあり、目先筋の利益確定売りも出やすい場面だったが、前日の欧米株が全面高に買われたことで強気優勢の地合いが継続した。米国のインフレ懸念が後退する一方、中国経済の回復期待が投資資金を呼び込んだ。
 
また、空売り筋のショートカバーも株価に浮揚力を与え、先物主導でインデックス買いが入り日経平均を押し上げる格好となっている。時価は日銀がイールドカーブ・コントロールの許容変動幅を拡大して緩和縮小に動く直前の株価を上回ってきた。
 
23日の米株式市場で主要な半導体関連銘柄で構成するフィラデルフィア半導体株指数(SOX)が大幅に上昇した。米連邦準備理事会(FRB)が1月31日〜2月1日に開く米連邦公開市場委員会(FOMC)で、今春に利上げを停止することを検討する可能性があるとの観測報道が支えとなった。
 
日経平均は日銀が昨年12月に金融政策を一部修正し、事実上の利上げに動く直前の水準である22年12月19日の終値(2万7237円)を上回った。日銀の政策修正が続くとみて株価指数先物を売り建てていた投機筋の買い戻しが活発化し、日経平均の上げ幅は一時450円を超えた。
 
半面、このところの急速な上昇で目先の過熱感が意識され、上げが目立っていた鉄鋼株や内需株の一角は売りに押された。主要企業の決算発表が本格化するのを前に投資家の様子見姿勢も強まり、日経平均は大引けにかけてやや伸び悩んだ。
 
東証株価指数(TOPIX)は3日続伸した。終値は前日比27.54ポイント(1.42%)高の1972.92と、22年12月15日以来、およそ1カ月ぶりの高値となった。
 
東証プライムの売買代金は概算で2兆8345億円。売買高は11億1923万株だった。東証プライムの値上がり銘柄数は1468と、全体の8割を占めた。値下がりは312、変わらずは57銘柄だった。

 

 
業種別株価指数(33業種)は機械、精密機器、金属製品、銀行業が上昇率上位。下落は鉄鋼、海運業の2業種。
 
個別では、ファナックが上げた。ソフトバンクグループ(SBG)や三菱商、ダイキンも上昇した。東京エレクトロン、アドバンテストなど半導体製造装置関連が高い。売買代金断トツのレーザーテックは後場後半に値を消したがわずかにプラス圏を維持した。三菱UFJフィナンシャル・グループなどメガバンクが高く、オリエンタルランドも値を上げた。日本電産も買いが優勢だった。テノ.ホールディングスがストップ高に買われたほか、メルコホールディングスも大幅高。荏原、JCRファーマも買われた。
 
 半面、午前に昨年来高値を付けた日本製鉄が後場に入り急速に値を崩すなど鉄鋼株に利益確定の動きが表面化した。川崎汽、ファーストリテイリングが小安く引け、エーザイ、ニチレイも冴えない。レノバは大きく水準を切り下げた。北の達人コーポレーションの下げも目立つ。ラクスル、しまむらなどが値を下げ、トレジャー・ファクトリーも売られた。