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【大引け概況】
22日の日経平均株価は大幅に反発した。終値は前日比679円62銭高の2万9188円17銭だった。前日までの2日間の下げが大きく、値ごろとみた買いが入った。600円を超える上昇は3月1日以来となる。
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世界的な新型コロナウイルス変異種の感染拡大が懸念されたものの、米国内でのワクチン普及による先行き期待から押し目買いが入った。日経平均もここ2日で1200円近く下落していただけに、本日は買い戻しが先行して372円高からスタート。
21日にオランダ半導体製造装置大手ASMLホールディングが好決算を発表し、東京株式市場では東エレクやアドテストといった半導体関連銘柄を押し上げた。日経平均は上げ幅を広げてこの日の高値圏で取引を終えた。
 
政府は23日にも東京や大阪など4都府県を対象に緊急事態宣言の発出を決める見通し。内需関連銘柄には重荷となった。取引時間中には、スイス金融大手クレディ・スイス・グループが1〜3月期決算を発表し、注目されていた米投資会社との取引に関連した損失規模は「想定の範囲内」との受け止めが多かった。このため日本株への影響は限られた。
 
市場では「日経平均株価は終値ベースでの2日間の下落幅(1170円強)の6割近くを取り戻す格好となった。21年3月期決算発表が本格化するが、期待先行の面もあり、株価の反応を注視したい」との声が聞かれた。
 
JPX日経インデックス400は4日ぶりに反発。終値は前日比322.50ポイント高の1万7312.46だった。東証株価指数(TOPIX)も4日ぶりに反発し、34.32ポイント高の1922.50で終えた。
 
東証1部の売買代金は概算で2兆2746億円。売買高は10億8355万株だった。東証1部の値上がり銘柄数は1822と、全体の8割強を占めた。値下がりは287、変わらずは82銘柄だった。
 

業種別株価指数(33業種)は電気機器、情報・通信業、輸送用機器、銀行業などが上昇。空運業と石油・石炭製品は下落した。
 
個別では、レーザーテックや東エレクといった半導体関連株が大きく上昇。楽天グループはスマートフォン「iPhone」の取り扱いを始めると報じられて急伸し、本日決算発表を予定していた日本電産は先回りの買いが入ったようだ。ソフトバンクG、ファーストリテ、ソニーG、トヨタ自などが堅調。郵船や商船三井といった海運株は一部証券会社の目標株価引き上げを受けて上げが目立った。ファナックやダイキンも買われた。
また、業績・配当予想を引き上げたレッグスなどが東証1部上昇率上位に顔を出した。
 
一方、任天堂や三菱UFJは小安い。コロプラは任天堂が同社に対する損害賠償請求額を引き上げたと発表しており、東証1部下落率上位に顔を出した。クレセゾンが下落。コニカミノルも売られた。
 
 
東証2部株価指数は前日比61.71ポイント高の7464.24ポイントと4日ぶり反発した。
出来高2億742万株。値上がり銘柄数は282、値下がり銘柄数は130となった。
 
個別では三光マーケティングフーズがストップ高。ジー・スリーホールディングスは一時ストップ高と値を飛ばした。三井金属エンジニアリング、オーベクス、アートスパークホールディングス、Abalance、ミズホメディーなど10銘柄は年初来高値を更新。日本製罐、セキド、児玉化学工業、田岡化学工業、岡本工作機械製作所は値上がり率上位に買われた。
 
一方、さいか屋がストップ安。サンテック、ケー・エフ・シー、パス、さくらケーシーエス、相模ゴム工業など8銘柄は年初来安値を更新。インタートレード、JMACS、ビットワングループ、表示灯、赤阪鐵工所が売られた。