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【大引け概況】


24日の日経平均株価は4日続伸し、前日比276円95銭(0.87%)高の3万2287円21銭で終えた。
 
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きょうは、終始買いが優勢だった。前日の欧州株市場で主要国の株価指数が総じて高かったほか、米国株市場でもハイテク株中心にリスクを取る動きが鮮明で、NYダウ、ナスダック総合株価指数いずれも上昇しており、これを好感する形となった。また、米画像処理半導体大手のエヌビディア<NVDA>の好決算を買い手掛かりに、半導体関連をはじめハイテク株全般に物色の矛先が向かい全体指数に押し上げ効果をもたらした。
エヌビディアが23日に発表した2023年5〜7月期決算は売上高と1株利益が市場予想を上回り、先行きの見通しも良好な内容だった。米国の時間外取引でエヌビディア株は急伸した。東エレクなど東京株式市場の半導体関連銘柄に買いが波及し、日経平均の押し上げに寄与した。
 
取引時間中はアジア株が総じて堅調な値動きを示したほか、米株価指数先物が強調展開で、これを横目に投資家心理が強気に傾いた。
 
日経平均は午後に一段高となった。取引時間中の米株価指数先物が堅調に推移。アジア株の上昇も追い風となった。香港市場ではハイテク銘柄で構成する「ハンセンテック指数」が一時4%超上昇していた。
 
米企業の景況感を示す指標が低調だったことから、米金融引き締めの長期化に対する懸念が和らぎ、為替が円高・ドル安方向に振れた。トヨタや日産自など自動車株の一角が続落した。

市場では「前回、半導体関連株が上昇したきっかけがエヌビディアの決算だったことから、今回もその再現を期待しているようだ」との見方があった。
 
東証株価指数(TOPIX)は4日続伸し、9.54ポイント(0.42%)高の2286.59で終えた。JPXプライム150指数は4日続伸し、5.20ポイント(0.51%)高の1021.53で終えた。
 
東証プライムの売買代金は概算で2兆9084億円。売買高は11億1050万株だった。24〜26日に国際経済シンポジウム「ジャクソンホール会議」が開かれ、25日にパウエル米連邦準備理事会(FRB)議長が講演する。注目のイベントを控え、商いは引き続き盛り上がりを欠いた。
東証プライムの値上がり銘柄数は1153で、値下がりは610、横ばいは71銘柄だった。
 

 



業種別株価指数(33業種)では、鉱業、建設業、石油・石炭製品の上昇が目立った。下落はゴム製品、輸送用機器、その他製品など。
 
個別では、レーザーテック、アドバンテスト、東京エレクトロン、ディスコといった半導体製造装置の主力が一斉高に買われ、イビデンも大幅高となった。ソフトバンクグループが買い優勢だったほか、三菱UFJフィナンシャル・グループ、味の素もしっかり。川崎汽船など海運株もプラス圏を維持した。三菱重工業も堅調。恵和、TOWA、さくらインターネットも物色人気だった。ほか、INPEX、コスモエネHDの資源関連、鹿島、大林組の建設などが上昇。今期2度目の自社株買いが評価された船井総研HDは急伸し、月次売上動向が好感されたしまむらは年初来高値を更新した。
 
半面、第一生命HDが売られた。ソシオネクストが安く、任天堂、アステラス製薬、ブリヂストンなども冴えない。ゼンショーホールディングス、FOOD & LIFE COMPANIESも下げた。ノーリツ鋼機も大幅安。タツモも利食われた。アイスタイルも軟調だった。中国景気の先行き不透明感からか、日ペHD、ナブテスコなどの中国売上比率の高い銘柄が軟調。また、ギフティ、メドレーなど生成AIとの関連性が薄いグロース株の一角で下落する銘柄が見られた。