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【大引け概況】
7日の日経平均株価は続落し、前週末比203円80銭安の2万6547円44銭と、1週間ぶりの安値を付けた。
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寄り付き時点ではリスク選好ムードにあった。日経平均は150円近く上げ、2万6894円と取引時間中としては1991年4月以来の高値を付ける場面があった。
前週末の欧米株市場が総じて高く、NYダウ、ナスダック総合指数ともに過去最高値を更新、NYダウは3万ドルの大台に乗せて引けるなど追い風が強かった。ところが寄り後は買いが続かず日経平均は寄り付き天井で、その後は急速に値を消す展開を強いられた。
 
香港株や中国株が下落し、米株価指数先物も軟調な動きだったことも日本株の重荷となった。高値警戒感に加え、2万7000円の心理的な節目を前に上値の重さも意識され、これまで上昇してきた主力銘柄に利益確定の売りが広がった。
銀行や素材、小売業など景気動向に敏感な業種を中心に値下がりした。
 
市場からは日経平均は前週まで5週連続で値上がりしたため、「相場全体で過熱感が強く、売りが出やすかった」という。
また、「今週末に株価指数先物・オプション12月物の特別清算指数(SQ)の算出を控え、売買を手控える動きもあった」との指摘が聞かれた。
一方、中長期的な業績成長への期待が強い電子部品株には海外投資家の注文とみられる買いが入り、市場では「先高期待は衰えていない」と強気な声が聞かれた。
 
JPX日経インデックス400は反落。終値は前日比130.81ポイント安の1万6005.73だった。東証株価指数(TOPIX)も5営業日ぶりに反落し、15.19ポイント安の1760.75で終えた。
 
東証1部の売買代金は概算で2兆2428億円。売買高は11億6647万株だった。東証1部の値下がり銘柄数は1714と8割近くを占めた。値上がりは395、変わらずは70だった。
 
 
業種別株価指数(全33業種)は情報・通信業、銀行業、空運業が下落し、その他製品、医薬品、卸売業は上昇した。
 
個別では、SUMCOが17営業日ぶりに反落し、下落率は4%を超えた。オリンパスやANAHD、川崎汽が5%超の大幅安。ソフトバンクGが売りに押され、ファーストリテも下落した。日本製鉄、神戸鋼など鉄鋼株も総じて軟調だった。三菱UFJ、三井住友が下落し、東京海上も売られた。
 
半面、凸版やデンカが大幅高。任天堂が買いを集めた。三井物、丸紅、伊藤忠、住友商など商社株が上げた。東エレクがにぎわい、アドバンテス、ローム、トヨタ、デンソーも値上がりアステラス薬、中外薬は堅調だった。
 
 
東証2部株価指数は前週末比97.59ポイント安の6630.74ポイントと7日ぶり反落した。
出来高2億3224万株。値上がり銘柄数は157、値下がり銘柄数は261となった。
 
個別では、松尾電機がストップ安。Abalanceは一時ストップ安と急落した。サイバーステップ、SECカーボン、理研コランダムは年初来安値を更新。アマテイ、天昇電気工業、リード、セキド、日本抵抗器製作所が売られた。
 
一方、那須電機鉄工、中国工業、東京コスモス電機がストップ高。加地テック、黒田精工は一時ストップ高と値を飛ばした。YE DIGITAL、アップルインターナショナル、ユタカフーズ、STIフードホールディングス、日本化学産業など16銘柄は年初来高値を更新。倉庫精練、宮入バルブ製作所、恵和、兼松エンジニアリング、省電舎ホールディングスが買われた。