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【大引け概況】
11日の日経平均株価は5営業日ぶりに反落し、前週末比60円03銭安の2万3331円84銭で終えた。
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日経平均は10月上旬以降、約2000円上昇。最近では連日で年初来高値を更新し、相場の過熱感が意識されやすい状況だった。
こうした中で、トランプ米大統領が米中両国の追加制裁関税の段階的撤回に対して、「現時点では何も合意していない」と否定。米中貿易協議の進展期待が後退するとともに、香港情勢の緊迫化によるアジア主要株価の下落も加わり、日経平均はじりじりと値を消した。
 
ただ、自社株買いと業績予想の下方修正を前週末の引け後に発表したホンダは急伸。良い材料を評価する投資家心理が確認され、「相場が崩れる雰囲気はない」と、市場関係者は前向きだった。
内需株や好業績銘柄の一角には買いが入り、日経平均の下値は限定的だった。前場中ごろまでは前週末の米株式相場の上昇を支えに堅調に推移した。
 
JPX日経インデックス400は3日続伸した。終値は前週末比2.55ポイント高の1万5215.97だった。東証株価指数(TOPIX)は5日続伸し、1.26ポイント高の1704.03で終えた。
 
東証1部の売買代金は概算で2兆1814億円。売買高は12億4128万株だった。東証1部の値下がり銘柄数は787、値上がりは1294、変わらずは72銘柄だった。
 

業種別株価指数(33業種)は、建設業、石油・石炭製品、非鉄金属の下落が目立ち、倉庫・運輸関連業、その他金融業、繊維製品などは上昇した。
 
個別では、弱い機械受注統計を受けてファナック、安川電が安い。資生堂が売りに押され、武田薬品工業も軟調。ファーストリテイリングやソフトバンクグループ(SBG)、資生堂、TDKも下落した。大和ハウス工業、ユニ・チャームは大きく値を下げた。オルトプラスがストップ安、NISSHA、ラウンドワンも大幅安に売られた。石原産業が下値を探り、大平洋金属も水準を切り下げた。
 
半面、ソニーが上昇、ホンダも大きく買われ、トヨタ自動車もしっかり。オリエンタルランド、セコムなども買いを集めた。バンナムHDが高い。アサヒ、味の素、花王も上昇した。第一精工、新日本科学がストップ高となったほか、福島銀行、アイスタイルも一時値幅制限いっぱいに買われる人気となった。インソース、ビジョンが大幅高、ネオスも物色人気となった。

東証2部株価指数は前週末比63.38ポイント高の6902.55ポイントと3日続伸した。
出来高1億7270万株。値上がり銘柄数は268、値下がり銘柄数は168となった。
 
個別では、那須電機鉄工、石井表記がストップ高。マイスターエンジニアリング、REVOLUTIONは一時ストップ高と値を飛ばした。YE DIGITAL、古林紙工、セコム上信越、ジオスター、オーナンバなど19銘柄は年初来高値を更新。東亜バルブエンジニアリング、大日本コンサルタント、指月電機製作所、アイケイ、英和は値上がり率上位に買われた。
 
一方、小島鉄工所が年初来安値を更新。コーア商事ホールディングス、アートスパークホールディングス、ノザワ、篠崎屋、テクノスマートが売られた。