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【大引け概況】


21日の日経平均株価は3日ぶりに大幅反落し、終値は前日比535円47銭(1.59%)安の3万3140円47銭だった。
 
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きょうは、広範囲に売りが広がった。前日の米国株市場では取引終盤に値を崩し、NYダウ、ナスダック総合株価指数ともに10日ぶりに大幅反落となったことで、東京市場でも目先筋の利益確定の動きを誘発する格好に。日経平均は前日まで直近2営業日で900円以上水準を切り上げたこともあり、その反動が出た形だ。米長期金利が一段と低下していることはポジティブ材料ながら、外国為替市場では日米金利差縮小を背景に円買いの動きが活発化し、円高方向に振れたことが輸出ハイテク株や自動車株などを中心に売りを助長した。
 
前日まで日経平均が大きく上げていたなか、20日の米株式相場が大幅安となり、幅広い銘柄に利益確定売りが優勢となった。21日の東京外国為替市場で円相場が円高・ドル安方向に振れ、輸出関連銘柄を中心として押し目買いも入りにくかった。下げ幅は600円に迫る場面もあった。
ファストリや東エレクなど指数寄与度が大きい銘柄を中心に売りが膨らんだ。日銀の金融緩和姿勢を追い風に日経平均は前日までの2日間で900円強上げて年初来高値を上回る場面もあった。最近の急ピッチな上昇を受けて高値警戒感が強まっていたのも売りにつながった。
 
21日の東京外国為替市場で円相場が円高・ドル安方向に振れ、日経平均が安値圏にあっても押し目買いを入れる動きは限定的だった。クリスマスシーズンで休暇入りする市場参加者が多く、売り一巡後は海外投資家を中心に積極的な売買が手控えられやすかったとの声も聞かれた。
 
日銀の金融政策決定会合の結果を受けて日経平均は大幅に上昇し、バブル崩壊後の戻り高値に接近していただけに、目先的な高値警戒感は拭えず、当然の一服とみるのが妥当だろう。また、年末にかけて株価が上昇するクリスマスラリーに対する期待は根強いうえ、3万3000円台の相場レンジに切り上ってきており、戻り売りをこなしながら、3万3000円台を固める展開に移行していくと考えられる。

 
 
 
 
東証株価指数(TOPIX)は3日ぶりに反落した。終値は23.40ポイント(1.00%)安の2325.98だった。JPXプライム150指数も3日ぶりに反落し、7.96ポイント(0.75%)安の1046.75で終えた。
 
東証プライムの売買代金は概算で3兆4482億円、売買高は13億7002万株だった。東証プライムの値下がり銘柄数は1316と全体の約8割を占めた。値上がりは293銘柄、横ばいは50銘柄だった。
 
業種別株価指数(33業種)は輸送用機器、精密機器、石油・石炭製品、保険業などが下落。上昇は海運業、陸運業。
 
個別では、トヨタ自動車が売られたほか、東京エレクトロン、アドバンテスト、ディスコなど半導体主力株が安い。ファーストリテイリングも大きく値を下げている。テルモ、ソフトバンクグループが冴えず、三菱商事も軟調。また、東洋建設が急落。アクシージア、セルソースなども大幅安に売られた。市光工業、霞ヶ関キャピタルなどの下げも目立つ。
 
半面、きょうも群を抜く売買代金をこなしたレーザーテックが逆行高となり上場来高値を更新した。川崎汽船も高水準の売買代金で大きく上値を伸ばした。このほか、商船三井、日本郵船など海運株は軒並み高。野村マイクロ・サイエンスが物色人気。スズキが買いを集め、資生堂も買いが優勢だった。アカツキがストップ高となったほか、ギフトホールディングスも値を飛ばした。東邦ガスも上値を追った。