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【大引け概況】


9日の日経平均株価は3日ぶりに大幅反発し、前日比623円90銭(1.97%)高の3万2265円17銭で終えた。
 
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前日のNYダウは168ドル高と3日続伸。米新規失業保険申請件数が市場予想を上回り雇用情勢の悪化を意識するなか米長期金利が低下し、ハイテク株を中心に買いが流入した。これを受けた、東京株式市場は値を上げてスタート。6月物限の株価指数先物・オプションの清算値を決める「メジャーSQ」を通過したことで買い安心感も強まり、日経平均株価の上昇幅は今年3番目の水準を記録した。引き続き海外勢からの買いの流入の思惑も広がるなか、6日につけた33年ぶり高値の3万2506円に再び接近する水準に値を上げた。
 
日経平均は前日までの2日間で860円ほど下げていたが、この日は大きく反発。過去の傾向などから「SQ後に相場が調整すると見ていた向きが多かったが、想定外に下げず、買い戻しが優勢となった」との見方があった。指数寄与度の高いファストリが年初来高値を更新した。
 
三菱商や三井物も年初来高値を付けたほか、ソニーGや半導体関連株の一角も高かった。市場では「景気敏感株を中心に物色の広がりがみられた。世界景気の減速による日本株への影響は想定よりも小さいとの見方が強まりつつあるようだ」との声があった。
 

東証株価指数(TOPIX)も3日ぶりに反発し、前日比32.82ポイント(1.50%)高の2224.32で終えた。東証プライムの売買代金は概算で4兆3608億円で、売買高は15億2746万株だった。東証プライムの値上がり銘柄数は1522で全体のおよそ8割。値下がりは266、変わらずは46だった。
 
業種別株価指数(33業種)では卸売業、電気・ガス業、医薬品などが上昇。海運業、空運業、石油・石炭製品などは下落した。
 
 
個別銘柄では、レーザーテックやアドバンテスト、ソシオネクストといった半導体関連株が高く、ファーストリテイリングが買われた。ダイキン、第一三共、NTTデータが上昇した。三菱UFJフィナンシャル・グループや三井住友フィナンシャルグループなど銀行株もしっかり。三菱商事や伊藤忠商事、三井物産など商社株が軒並み最高値を更新した。オリエンタルランドや日本製鉄、リクルートホールディングスもしっかり。衆院解散・総選挙に絡む思惑でイムラやムサシも値を上げた。
 
半面、ソフトバンクグループや三菱重工業、川崎重工業が安く、日本郵船や川崎汽船など海運株が軟調。積水ハウス、JR東海、太陽誘電、NTN、積ハウスが売られた。