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【大引け概況】
30日の日経平均株価は反発し、前週末比148円15銭高の2万7789円29銭で終えた。13日以来、約半月ぶりの高値となった。

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きょうは朝方からリスク選好の地合いで日経平均は高く始まったが、その後は利益確定売りに値を消す場面もあった。
注目されたパウエルFRB議長の講演はテーパリングの年内開始を示唆したが、市場は織り込み済みで、一方で利上げに慎重な姿勢を示したことが好感された。
ただ、米株高でも最近の東京株式市場は連動しないことが多い。きょうもほぼ寄り天の状態で、前場取引時間中に上げ幅を急速に縮小した。

 しかし、アジア株市場の堅調な動きを横目に後場は再び買い板が厚くなり、日経平均はジリジリと水準を切り上げる展開となった。
2万7900円を上回る場面があった。その後は、主力銘柄に利益確定や戻り待ちの売りが出て上げ幅を縮めた。今週は米国や中国の経済指標の発表も相次ぐ。景気の減速懸念が意識されるなかで、一段の上値を追う動きが限られた面もあった。

市場からは「しっかりだが、相変わらず上値は重い。イベント(ジャクソンホール会議)通過で過度な警戒感が解けても目新しいものが出た訳ではない。日経平均は13週線や日足一目均衡表の『雲』をなかなか超えられず、下降トレンドラインから転換できていない」との声が聞かれた。
 
JPX日経インデックス400は反発した。東証株価指数(TOPIX)は3営業日ぶりに反発し、21.37ポイント高の1950.14で終えた。
 
東証1部の売買代金は概算で2兆4574億円。売買高は10億2174万株だった。東証1部の値上がり銘柄数は1853と、全体の8割強を占めた。値下がりは279、変わらずは55銘柄だった。
 

業種別株価指数(33業種)は全て上昇。鉄鋼、海運業、非鉄金属などの上昇率が目立った。
 
個別では、日本郵船と商船三井が売買代金1位と2位を占め株価も上昇。AGC、日野自、三井化学が買われた。一レーザーテックも買われ、東京エレクトロンも堅調だった。日本製鉄、ジェイ エフ イー ホールディングスなど鉄鋼株も高い。キーエンスが堅調、リクルートホールディングスも上昇した。中山製鋼所が急伸、ノムラシステムコーポレーションも値を飛ばした。大真空も急騰。藤倉コンポジット、ラウンドワンも物色人気となった。
 
半面、ファーストリテイリングが大きく下落し、売買代金上位のソフトバンクグループも冴えない。中外薬、エーザイ、エムスリーも値を下げた。スタジオアリス、オルトプラスが急落したほか、東邦アセチレンも大幅下落した。第一生命HDやMS&AD、コジマも売られた。
 
東証2部株価指数は前週末比80.75ポイント高の7629.15ポイントと反発した。
出来高1億1084万株。値上がり銘柄数は269、値下がり銘柄数は127となった。
 
個別では鈴与シンワートがストップ高。日本精鉱は一時ストップ高と値を飛ばした。シノブフーズ、クリヤマホールディングス、神島化学工業、TONE、ヴィスコ・テクノロジーズなど13銘柄は年初来高値を更新。リミックスポイント、日鍛バルブ、シャルレ、松尾電機、バイク王&カンパニーが買われた。
 
一方、セイヒョー、昭和化学工業、イトーヨーギョー、誠建設工業、広島電鉄など6銘柄が年初来安値を更新。カワサキ、魚喜、ワイズテーブルコーポレーション、日創プロニティ、鉄人化計画が売られた。