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【大引け概況】


6日の日経平均株価は大幅続伸し、前週末比310円31銭(1.11%)高の2万8237円78銭で終えた。終値で2万8000円台を回復するのは昨年12月15日以来およそ2カ月半ぶりで、昨年11月25日以来の高値水準。
 
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先週末3日の米株式市場でNYダウは3日続伸。長期金利上昇の一段落を受け買いが先行。2月ISM非製造業景況指数が予想を上回った一方、仕入れ価格が前月より低下したことも好感された。金利低下でハイテクの買い戻しも入り、相場を支援した。米株高を受けた今日の東京株式市場は買いが先行した。
東エレクやアドテストといった値がさのハイテク株をはじめ幅広い銘柄に買いが入った。これまで上値抵抗となっていた2万8000円を超えたことで、短期筋による先物の買い戻しも断続的に入り、指数を押し上げた。
 
後場に入ると上昇が一服した。心理的な節目の水準に到達したことで目先の達成感が意識され、次第に利益確定や戻り待ちの売りが出た。米連邦準備理事会(FRB)のパウエル議長の議会証言や日銀の金融政策決定会合を週内に控え、市場では上値追いの持続性に懐疑的な声も聞かれた。
 
市場からは「1カ月余りに及んだ往来圏を上放れてきたが、短期的な過熱感があり、米金利上昇への警戒感も解けない。今週はパウエルFRB(米連邦準備制度理事会)議長の公聴会での証言や、日銀金融政策決定会合など日米でイベントを控えており、このまますんなり上へは行きにくい」との声が聞かれた。

東証株価指数(TOPIX)は続伸した。終値は前週末比16.97ポイント(0.84%)高の2036.49と、昨年来高値(2039.27)に接近した。
 
東証プライムの売買代金は概算で2兆7449億円。売買高は10億9054万株だった。東証プライムの値上がり銘柄数は1191と、全体の6割を超えた。値下がりは579銘柄、変わらずは65銘柄だった。
 
業種別株価指数(全33業種)では精密機器、海運業、電気機器の上昇が目立った。下落は鉱業、パルプ・紙、医薬品など。310円高と大幅続伸、 
 
個別では、ソフトバンクG、ディスコ、ソニーG、HOYA、SMC、信越化、日立、日本電産、三井住友、ファーストリテ、富士電機、TDKが買われ、郵船など海運株、東電力HDなど電力株、日産自など自動車株、三菱商、丸紅がなど商社株、ANAなど空運株、東エレクなど半導体関連株が上げた。個別の材料では、23年12月期業績予想を上方修正した内田洋行、23年1月期業績見込みを上方修正した丹青社、傘下の英アームが米国市場への上場を目指すと発表したソフトバンクグループ(SBG)が上昇した。
 
半面、大阪チタ、OLC、INPEX、出光興産、コンコルディ、T&Dが安く、個別の材料では、第1四半期営業損益が13.31億円の赤字となった日本ハウスHD、同じく6.5%減となったカナモト、23年7月期業績予想を上方修正したが上半期の営業増益率が第1四半期から鈍化した日駐、23年1月期売上高・営業利益・経常利益見込みを上方修正したが純利益を下方修正したトーホー、23年1月期営業利益が前期比84.6%減となり24年1月期業績予想を未定としたDyDoが軟調な展開となった。