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【大引け概況】



30日の日経平均株価は4営業日ぶりに反落し、大引けは前日比100円85銭(0.36%)安の2万7782円93銭だった。
 
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きょうは日経平均が終始マイナス圏で推移した。配当権利落ち分が257円程度と試算されており、その影響で下値を試す展開となった。ただ、後場終盤は配当再投資の買いなどが観測されるなか、下げ幅を急速に縮小させ、結局大引け時点で100円安にとどめた。実質的にはプラス圏で引けた格好となっている。前日の米国株市場ではインテルやマイクロンテクノロジーなど半導体セクターの主力株が大幅高に買われ、フィラデルフィア半導体株指数(SOX指数)の上昇も顕著だった。
これを受けて、東京株式市場でも半導体関連の一角に買いが優勢となり全体相場を支えた。
 
日経平均採用銘柄の配当の権利落ち影響は、QUICKの試算で日経平均を257円程度下押ししたとみられる。
 
29日の米株式市場で主要な半導体関連銘柄で構成するフィラデルフィア半導体株指数(SOX)が3%超高と急伸した。市況改善を見込んだ買いが東エレクなど半導体関連の一角に入った。
 
 
市場では「日経平均の市場推定落ち分(257円程度)よりも下げ幅が小さかったことから、底堅い動きと言えそうだが、手掛かり材料に乏しく上値は重そう」との声が聞かれた。
 
チャート面では下値25日移動平均線(2万7625円)上を維持しており当面はここにサポートされながらの押し目買い基調が続きそうだ。新年度は企業収益上向きが予想され、引き続き緩やかな上昇基調が予想される。
 
午後は徐々に下げ渋り、大引けにかけては急速に下げ幅を縮小した。東証株価指数(TOPIX)型の上場投資信託(ETF)による配当再投資を指摘する声が聞かれ、思惑買いを誘ったとみられる。TOPIXは4営業日ぶりに反落した。終値は前日比12.16ポイント(0.61%)安の1983.32だった。
 

 
 

東証プライムの売買代金は概算で2兆9680億円。売買高は12億7527万株だった。東証プライムの値下がり銘柄数は1258。値上がりは517、変わらずは43、比較不可は16銘柄だった。
 
 
業種別株価指数(33業種)は石油・石炭製品、証券・商品先物取引業、その他金融業、水産・農林業、海運業などが下落。上昇はゴム製品など。
 
 
個別では、商船三井や川崎汽船などが軟調なほか、ENEOS、出光興産、ソフトバンクグループ(SBG)、リクルートも売りに押された。三菱UFJフィナンシャル・グループなどメガバンクが安く、日本製鉄など鉄鋼株も冴えない。ゼンショーホールディングスが大幅安、有沢製作所なども安い。ジャフコ グループも値を下げた。
 
半面、断トツの売買代金をこなしたレーザーテックが上昇したほか、ソニーグループなども堅調。ファーストリテイリング、ダイキンがしっかり、オリエンタルランドも上値を追った。第一三共も買われた。日本製鉄や三菱商は前日比では下落したが、基準値比では上昇した。
サムコは一時値幅制限いっぱいに買われ、値上がり率トップとなった。藤倉コンポジット、ワイエイシイホールディングス、円谷フィールズホールディングス、イビデンなども高い。