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【大引け概況】
29日の日経平均株価は4日続落し、前日比260円27銭安の2万2397円11銭で終えた。
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日経平均株価は売り先行でスタートし後場にかけ下げ幅は拡大した。下げ幅は一時300円に接近した。
NYダウが前日比205ドル安と反落。米景気に対する先行き不安感が台頭したことが売り要因となった。また、この日の為替市場で一時1ドル=104円90銭台へ円高が進んだことも警戒され輸出関連銘柄にも広く売りが出た。
20年4〜6月期決算発表が本格化するなか、新型コロナウイルスの影響で決算や配当計画、業績見通しなどの内容が低調だった銘柄を中心に大きく下落した。
 
前日の米国株は経済対策を巡る与野党協議の難航に加え、市場予想に届かない決算が相次いだのを嫌気して下落しており、国内でもこの流れを引き継いだ。四半期ベースで初の赤字となったキヤノンや、通期見通しが市場予想に届かなかったファナックを中心に売りが強まった。
 
国内で新型コロナウイルスの1日あたり新規感染者数が1000人の大台に乗せる勢いで、企業業績の低迷が長引くとの見方も重荷になった。昼過ぎには中国で約3カ月半ぶりに新規感染者数が100人を超えたと伝わり、日経平均は午後に下げ幅を広げた。
 
市場からは「たぶん日銀のETF(上場投資信託)買いが入っていると思うが、その効果はないようだ。基本的にもみ合い相場は続くとみるが、決算悪銘柄がどんどん出てくるようだと下も考える必要がありそうだ」との声が聞かれた。
 
JPX日経インデックス400は続落。終値は前日比172.05ポイント安の1万3971.07だった。東証株価指数(TOPIX)も続落し、20.08ポイント安の1549.04で終えた。
 
東証1部の売買代金は概算で2兆1053億円。売買高は11億8639万株だった。東証1部の値下がり銘柄数は1810と、全体の8割を超えた。値上がりは309、変わらずは53銘柄だった。
 

業種別株価指数(33業種)は、鉄鋼、輸送用機器、その他金融業、化学、空運業の下落率が大きかった。上昇は海運業など2業種。
 
個別銘柄では、決算が嫌気されたキヤノン、ファナック、キヤノンは第2四半期(4-6月)の赤字転落や減配がネガティブ視され、メルコなどとともに東証1部下落率上位に顔を出した。前日に決算発表した日産自が大幅安。売買代金上位では円高を受けてトヨタ自の軟調ぶりが目立ち、マツダや三菱自にも売りが目立った。コニカミノルやリコー、エプソンも下落。日本製鉄やJFEも安い。
 
一方、ファーストリテや三菱UFJは小じっかり。決算で自転車需要の高まりが再確認されたシマノは商いを伴って3%超上昇した。同様にコメリは決算が好感され、エステーやエアーテックとともに東証1部上昇率上位に顔を出した。イオンやセブン&アイは上昇。ソフトバンクグループ(SBG)やKDDIも高い。
 
東証2部株価指数は前日比86.19ポイント安の6419.85ポイントと3日続落した。
出来高1億3967万株。値上がり銘柄数は100、値下がり銘柄数は319となった。
 
個別では、福留ハム、サイバーステップ、京進、那須電機鉄工、川澄化学工業など7銘柄が年初来安値を更新。ぷらっとホーム、NCS&A、ラオックス、インスペック、アウンコンサルティングが売られた。
 
一方、東洋刃物が一時ストップ高と値を飛ばした。中外鉱業、テクノ菱和、日和産業、ブルボン、ビットワングループなど7銘柄は年初来高値を更新。ショクブン、ツインバード工業、田岡化学工業、さくらケーシーエス、FDKが買われた。