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【大引け概況】
19日の日経平均株価は小幅に3日続伸した。終値は前週末比2円00銭高の2万9685円37銭だった。
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前週末の米国株市場が総じて強い動きを示したほか、取引時間中も中国、香港株などが堅調に推移したことで、投資家のセンチメントは強気に傾きやすい地合いだった。

ただ、日経平均2万9000円台後半は戻り売り圧力が強く、全体商いもボリューム不足で上値の重い展開は相変わらず。
日米首脳会談はあまり材料視されず特にテーマ買いの動きには発展しなかった。一方、共同声明で「台湾」に言及したことが、日中間の関係悪化につながるとの見方もあったが、中国関連株に位置づけられる銘柄に売りが出るということもなかった。国内の新型コロナウイルスの感染拡大に対するマーケットの反応も希薄で、小売関連株はやや売り優勢も高安まちまちの展開だった。
 
新型コロナウイルスの感染者数が増えており、大阪府の吉村洋文知事は緊急事態宣言を政府に要請する意向を表明した。東京都も要請を視野に検討をはじめており、経済活動が一段と抑制されるとの見方は相場の重荷になった。
 
日経平均は下げに転じる場面もあり、上値は重かった。日経平均の前営業日からの変動幅は昨年9月1日の1円69銭安以来の小ささだった。16日に開かれた日米首脳会談の後の共同声明では「台湾」を明記し、日米と中国の経済関係が悪化するとの懸念もくすぶった。一方、半導体分野では安定した供給網(サプライチェーン)づくりでの協力を確認し、19日の東京市場では半導体関連銘柄が買われた。
 
JPX日経インデックス400は反落した。終値は前週末比43.88ポイント安の1万7621.43だった。東証株価指数(TOPIX)も反落し、4.31ポイント安の1956.56となった。
 
東証1部の売買代金は概算で2兆601億円。売買高は9億1823万株だった。東証1部の値上がり銘柄数は1000、値下がりは1094、変わらずは96銘柄だった。
 
業種別株価指数(33業種)は海運業、金属製品、ゴム製品などが上昇した。下落は空運業、陸運業、不動産業など。

個別では、レーザーテック、東京エレクトロン、SUMCO、信越化学工業など半導体関連主力株に高いものが多く、アドテスト、村田製作所、日本電産などもしっかり。紀文食品も商いを伴い大幅高。イワキポンプがストップ高となり、クリナップ、ダイキン、東京エレクトロン デバイス、マルマエも買われた。
 
半面、売買代金トップのソフトバンクグループがやや売りに押され、任天堂が安く、ファーストリテイリングも値を下げた。東芝が下落、資生堂の下げも目立つ。レノバが大幅安となり、マネックスグループも大きく下落した。青山商事、エイチ・アイ・エスなども値を下げた。
 
東証2部株価指数は前週末比6.20ポイント安の7515.24ポイントと3日ぶり反落した。
出来高1億6282万株。値上がり銘柄数は192、値下がり銘柄数は209となった。
 
個別では、バナーズ、エヌリンクス、アトムが年初来安値を更新。オーナンバ、東京ラヂエーター製造、エス・ディー・エス バイオテック、ラピーヌ、リードが売られた。
 
一方、DNAチップ研究所、さいか屋がストップ高。ジー・スリーホールディングス、ダイサン、JMACSは一時ストップ高と値を飛ばした。カワサキ、バイク王&カンパニー、川上塗料、ヤスハラケミカル、アルメタックスなど16銘柄は年初来高値を更新。セキド、三社電機製作所、省電舎ホールディングス、ビットワングループ、松尾電機が買われた。