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【大引け概況】


25日の日経平均株価は4営業日ぶりに反落し、終値は前日比831円60銭(2.16%)安の3万7628円48銭だった。前日に907円高と急伸していた反動で、利益確定や戻り待ちの売りが優勢だった。

 
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朝方に日経平均が安く始まった後、先物主導で次第安の展開を強いられた。後場に入っても一貫して下値を切り下げる動きとなり、結局この日の安値圏で引けている。前日に日経平均は先物主導で900円あまりの急伸をみせたが、きょうは同じく先物に引きずられ、前日上げた分の大半を吐き出す格好となった。主要企業の決算発表が本格化するなか、内容が振るわない銘柄が売り対象となったほか、円安進行にもかかわらず、ハイテクや自動車など輸出セクターが大きく値を下げ投資家のセンチメントを悪化させた。外国為替市場で急速に円安・ドル高が進行するなか、あすに予定される日銀の金融政策決定会合の結果発表と植田日銀総裁の記者会見を控え、持ち高調整の売りも全体指数の下げに拍車をかけている。
 
24日に決算を発表したファナックやキヤノンなどが大幅安となり、主要企業全体の業績懸念に波及した。ファナックは2025年3月期の減収減益見通しを示し、市場予想も下回った。キヤノンは24年1〜3月期の連結営業利益が4年ぶりに減益となった。海外では、フェイスブックを運営する米メタが24日発表した業績見通しが市場予想を下回ったことで同日の時間外取引で株価が急落。日本時間25日の取引で米株価指数先物が軟調に推移し、日本株にも売りが波及した。
 
市場では「これまで日本株は円安・ドル高基調の継続などを理由に堅調な国内企業業績が続くとの期待を先行して織り込んで上昇してきただけに、今期業績予想がさえない企業が増えるようなら、当面の株価は軟調に推移する可能性が高い」との声が聞かれた。

 

 
東証株価指数(TOPIX)は4営業日ぶりに反落した。終値は47.20ポイント(1.74%)安の2663.53だった。JPXプライム150指数も4営業日ぶりに反落し、19.16ポイント(1.63%)安の1154.28で終えた。
 
東証プライムの売買代金は概算で3兆9669億円、売買高は15億9431万株だった。東証プライムの値下がり銘柄数は1389。値上がりは234、横ばいは28だった。
 
個別では、ファーストリテイリングやソフトバンクグループ(SBG)など値がさ株が安い
決算内容がネガティブ視されてキヤノン、ファナックが売られたほか、パナソニックHDは前期純利益を下方修正したことで売り優勢となった。三菱UFJフィナンシャル・グループなどメガバンクも下げた。また、昨日上昇したソシオネクスト、ニコン、東京エレクトロン、スクリーンHD、信越化、ディスコが総じて反落となった。後場、決算を発表した東京ガスが急落。中外薬やトヨタ、日立建機が売られた。
 
一方、ルネサスエレクトロニクスが1−3月期純利益前年同期比24%減も、底入れ期待感が先行し買われたほか、ニデックも買われた。このほか、エーザイ、第一三共、アルプスアルパイン、ニチレイ、ダイキン工業が上昇した。日本航空電子工業が大幅高、NISSHAも値を飛ばした。大真空が物色人気となり、カプコンも買いが優勢だった。