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【大引け概況】
9日の日経平均株価は3日続伸し、前日比117円43銭高の2万9505円93銭で終えた。1990年8月3日(2万9515円)以来、約30年半ぶりの高値を連日で更新した。
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前日の米国株市場で主要株指数が揃って最高値を更新したことや中国、香港、ベトナムなどのアジア市場が総じて強い動きを示したことなどを背景に日経平均は上値追い基調を継続した。利益確定売り圧力も顕在化し、前場取引時間中にはマイナス圏に沈む場面もあったが、下値では根強い買いが入り相場を支えた。
米国の追加経済対策の成立が近いとの思惑や、ワクチンの普及が本格化していることで安心感が浮上している。国内でも企業の決算発表が概ねポジティブに作用し、業績回復への期待が株価上昇を後押しする格好となった。
 
2020年4〜12月期の連結純利益(国際会計基準)が前年同期比6.4倍になったと発表したソフトバンクグループに買いが集まった。ファストリや東エレクなどの値がさ株も買われ、3銘柄で日経平均を151円ほど押し上げた。
 
東証株価指数(TOPIX)も3日続伸し、1.59ポイント高の1925.54と、91年6月以来約29年8カ月ぶりの高値を連日で更新した。業種別では原油高を背景に鉱業や石油などが上昇した。半面、前日に景気回復期待の高まりを受けて上昇していた空運や陸運、鉄鋼など景気に敏感な銘柄は利益確定の売りが優勢だった。
 
一方、日経平均は下げに転じる場面もあった。前日に600円超上昇し、前日までの2営業日で上げ幅は1000円を超していた。短期間での急伸に過熱感も意識されやすく、利益確定の売りが出やすかった。
 
JPX日経インデックス400は3日続伸。終値は前日比13.25ポイント(0.08%)高の1万7410.91だった。
 
東証1部の売買代金は概算で3兆1881億円、売買高は14億6918万株だった。東証1部の値上がり銘柄数は933、値下がりは1160、変わらずは98だった。
 

業種別株価指数(33業種)は証券・商品先物取引業、鉱業、情報・通信業の上昇が目立ち、下落はその他金融業、その他製品、ガラス・土石製品など。
 
個別銘柄は、ソフトバンクGが急伸し、村田製、日本電産、ユニチカが大幅高。ファーストリテ、東エレク、ルネサス、レーザーテックが買われ、野村や大成建、TDKも高かった。楽天やリクルート、サイバーなどサービス業の一角も上昇した。
 
一方、大日本住友が大幅安。オリックス、三菱UFJ、任天堂、ソニーも売られ、マツダやバンナムHDも下げた。洋缶HD、フジクラ、板硝子も軟調だった。
 
東証2部株価指数は前日比41.98ポイント高の7351.14ポイントと7日続伸した。
出来高2億7662万株。値上がり銘柄数は203、値下がり銘柄数は217となった。
 
個別では、千代田化工建設がストップ高。三井金属エンジニアリング、ブルボン、ユタカフーズ、JFEコンテイナー、ササクラなど7銘柄は昨年来高値を更新。トーアミ、ダイトーケミックス、アクロディア、村上開明堂、ユーピーアールが買われた。
 
一方、ロンシール工業が昨年来安値を更新。川本産業、リード、ウェルス・マネジメント、アサガミ、ツインバード工業が売られた。