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《マーケットストラテジーメモ》09月1週

【推移】

28日(月):
週末のNY株式は堅調展開。想定通りとはいえイエレンFRB議長がジャクソンホール会合の講演で金融政策に触れなかったことで無事通過。ECBのドラギ総裁も講演で、金融政策に言及しなかった。「所詮、金融関連トップの晩夏の祭典なのに今さら」という感もある。「安心感も拡大」という声もあるが当然の動きだったとの解釈。

3市場の売買高は約48億株と低調だった。北朝鮮が短距離ミサイルを発射したことも反面的好材料。「ISBMでなく短距離ミサイル」というのが比較的安心感を醸し出してくれたとの印象だ。7月の耐久財受注統計は市場予想を小幅上回って着地。コア資本財の出荷は増加 。設備投資の勢いが第3四半期スタート時の加速したことが好感された。
ジャクソンホールを通過すれば次は8月の雇用統計が焦点。いつも通りのスケジュールを待ち望む市場心理にいい加減飽きた方が良いのかもしれない。

週間ではNYダウが0.65%、S&P500種が0.72%、NASDAQは0.79%上昇。 週末の日経平均株価は反発。前日のNY株式市場は続落だったがドル円の円安トレンドを好感したとの解釈。日経平均は一時19500円に迫る場面もあった。

「日経平均の上昇率は0.51%だったがTOPIXはそれより少ない0.30%。売買代金の1兆7138億円は22日の1兆7142億円よりも低水準」という声も聞こえる。
週間では約17円の下落。6週連続の前週比マイナス6週連続は2014年大発会の週から2月第2週まで6週連続で下げた時以来のこと。週足は3週連続で陰線。ジャスダック平均や東証2部指数は年初来高値を更新。ジャクソンホールで騒いでも通過してしまえば何でもなかったという記憶だけは残しておきたいもの。

日曜日経朝刊では「上場企業、一段と業績拡大」の見出し。日本企業の4〜6月期の純利益は事前予想を8%上回ったというのがモルガンスタンレーのレポート。中間期に向けての一段の拡大が期待される。日経平均株価は2円安の19449円と小幅に反落。寄り付き直後は80円程度上昇する場面もあった。円高トレンドへの警戒感と金融セクターの軟調が重石になった。日銀のETF買い見送り観測もありプラス転換はできなかった。「28日のロンドン市場が休場で海外投資家の積極的な売買は見送られた」と言うとってつけたような解釈も聞こえる。

東証1部の売買代金は1兆7447億円と6日連続で売買の2兆円割れ。東証1部の値上がり銘柄数は1184、値下がり銘柄数は713。住友鉱、三菱ケミHD、任天堂、OLC、東レ、塩野義が上昇。T&D、第一生命HD、SUBARU、トヨタ、三菱重、 NTTドコモが下落。東証1部単純平均株価は2903.30円まで上昇。意外と全体は頑張っている印象。日経平均とは違った展開となっている。
NTレシオも再度12.16まで低下した。日経朝刊の見出しの「TOPIX銘柄に資金、日銀ETF買いに安心感」と合致した動きだ。ジャスダク平均は静かに5日続伸し1990年8月以来27年ぶりの高値というのは個別株優勢の証左だろう。

29日(火):
週明けのNY株式市場は小幅反落。南部テキサス州に上陸したハリケーン「ハービー」の影響への懸念から積極的な売買は控えられたとの解釈。ガソリン先物は上昇したものの製油所休止の方向から原油が下落。
一方復興需要期待でホームデポが上昇。9月12日に新型アイフォーンの発表イベントを開催すると発表したアップルも買われた。NASDAQは4日ぶりに反発。一方で金融セクターは軟調。「NYの8月末最終4営業日は株安」とのアノマリーがある。
過去12年間でNYダウは平均0.8%下落。S&P500は0.7%安。NASDAQは0.6%安。ただラッセ2000指数は0.04%の小幅上昇で中小型株は堅調だった。最もNYダウのパフォーマンスが最も悪かったのはロシアLTCM危機があった1998年(マイナス12.4%)というのが歴史。

日経平均株価は87円35銭安の19362円55銭と続落。5月1日以来約4カ月ぶりの安値を付けた。北朝鮮の弾道ミサイルが日本列島上空を通過。下落幅は一時170円に迫ったが後場に下落幅はさらに縮小した格好。東証1部の売買代金は1兆8160億円と、7日連続で2兆円割れ。2兆円割れの連続記録は昨年10月3日〜19日の12日連続以来、10カ月ぶりの長さ。

東証1部の値下がり銘柄数は989と、全体の48.8%。値上がりは881銘柄。OLC、三菱ケミHD、アサヒ、第一三共、エーザイ、アステラス、武田、味の素、石川製が上昇。ファストリ、ソフトバンク、第一生命HDが下落。朝方の北朝鮮ミサイル発射で動揺した東京株式市場だったが冷静な対応が目立った。ファーストリテイリング、ソフトバンク、京セラなどの下げが日経平均を相対的に押し下げる要因。
しかし後場は下落幅を縮小。「買い戻しの動きも見られ売り一辺倒ではなかった」との声も聞こえる。日経ジャスダック平均は6日続伸で27年ぶりの高値を更新。小型株指数はプラスだった。

日経平均は200日線(19321円)、TOPIXは昨年11月安値(1287ポイント)を起点とするサポートライン付近で下値を確認。これが重要だったという見方もある。新高値銘柄が104と3ケタを継続したことも安心感だ。空売り比率は40.8%と月曜の42.4%から低下した。買い気配で始まった石川製作所が尻すぼみの推移となったことは「さほど深刻には受け止めていない」という見方に繋がった。1株あたり時価の1596円を見ると「何もなかった」かの印象だ。

30日(水):
NY株式市場は続伸。「北朝鮮情勢懸念から一時売られた場面もあったがその後は切り返し。北朝鮮ミサイル問題をトレーダーは深刻に受け止めなかった」との解釈。トランプ大統領は「すべての選択肢が検討対象となる」と警告したが聞こえないフリの印象。むしろハリケーン「ハービー」への対応が好感されたとの指摘もある。

アップルやアルファベット、マイクロソフト、フェイスブック、アマゾンなどが買われ、ナスダックの上昇をけん引した。もっとも3市場の売買高は約59億株と依然低調。
10年債利回りは一時2.086%と昨年11月以来の低水準。こちらは北朝鮮問題を警戒しての安全資産としての米国債志向だった。債券市場は9月1日発表の8月の雇用統計を睨んだ格好。「8月の雇用統計はこれまで6年連続で予想を下回った」というアノマリーも存在している。
主要6通貨に対するドル指数は2年半ぶりの安値から持ち直し。ドル円は109円台後半まで戻してきた。「驚かない、騒がない、慌てない」を再認識させてくれたNY市場だった。落ち着いて反発した東京市場。とはいえ、先週まで6週続落(下落幅は666円)。7月第2週以降日銀はETFを約1兆円買っているから下落幅は軽微なのだろう。もしも7週続落となるとアベノミクススタート以来最長記録となる。

ちなみに前回の6週続落は2014年1月1週〜2月2週まで、3年7ヶ月ぶりの6週連続だ。先週末の終値は19452円。微妙な位置。というのは2016年の終値は19114円。2015年終値は19033円。2016年高値が19494円。ちなみに200日線が19321円でサポートしている構図。結構重要なポイントにいることは間違いない。「下抜ければ下、ここでとどまれば上」。そう考えれば単純な図式でもある。

残念ながら下支えは日銀のETF買い。孤立無援でも戦ってくれる強い存在だ。昨年の動きは8月3522億円の買い。9月8063億円の買い、10月2828億円、11月3531億円。8月9月傾斜型の買いという相場観があるのかどうか。
今年も8月は6000億円近い。年6兆円ならば月間予算は5000億円。月のアノマリーを今年に当てはめれば3月下落→5月上昇。4月上昇→8月下落。この先は7月下落→10月下落が控えている。もしそうなると10月下落→翌年2月下落。あまりよくないリズムではある。大引けの日経平均株価は143円99銭高の19506円54銭と3日ぶりの反発。NY株の上昇と為替の円安トレンドを糧に買い物優勢の展開となった。19500円台は8月17日以来。
東証1部の売買代金は2兆2247億円と2兆円台復活。ただ背景はJPX日経400の銘柄入れ替えとTOPIXの浮動株比率の修正に伴う商いで心理の好転がメインではなかった。
東証1部の値上がり銘柄数は1357、値下がり銘柄数は540。日立、旭化成、ソニー、デンソー、東ガス、キーエンスが上昇。住友鉱、関電、JAL、OLC、任天堂が下落。

31日(木):
NY株式市場は上昇。好材料は市場予想を上回った第2四半期のGDP改定値。年率換算で前期比3.0%増と速報値の年率換算2.6%から上方修正。「個人消費と設備投資の底堅さを反映した」と解釈された。北朝鮮問題やハリケーン「ハービー」による不透明感に勝ったことになる。またADP雇用レポートで民間部門雇用者数は23.7万人増と市場予想18.3万人を上回って着地。今年3月以来5カ月ぶりの大幅な伸びとなったことを好感。
52週高値更新は、376、52週安値更新は245。3市場の売買高は約51.2億株で依然低調だった。
10年債利回りは2.145%とほぼ変わらず。ドルは幅広い通貨に対して上昇。ECBによるユーロ高是正思惑が台頭。

また経済指標の強さから明日の雇用統計への期待感が高まったとの観測。「非農業部門雇用者数が予想をわずかに上回っただけでもドルに強気のムードが広がるかもしれない」。そんな声も聞こえる。ゴールドマン・サックスは「ハービー」の影響を踏まえ、連邦政府機関が閉鎖する確率を50%から35%に引き下げた。ヒンデンブルグ・オーメンの点灯は一体何処へ行ったのかという印象。VIX(恐怖)指数は11.22まで低下。「相場はこう着ではなく、一度下に振れなければ戻らない」。そんな格言があるかどうかは不明。

しかし北朝鮮ミサイル問題で一度下に振ったからこその19500円台回復という見方もある。興味深いのは北朝鮮ミサイル発射と首相動向。首相が公邸に泊まったのは25日と28日。いずれも翌日早朝に北朝鮮はミサイルを発射した。日経での書き方は「事前に兆候を察知していたとみられる」。民進党議員の国会での質問では「普段から公邸に泊まった方が良い」。野党の質問というのがかなりずれているのがよく分かる。日経平均株価は139円高の19646円銭と続伸。為替の円安が効いた格好。

東証一部の売買代金は2兆2810億円。東証一部の値上がり銘柄は1198と全体の59パーセント。第一三共、JFE、伊藤忠、セコムが上昇。三菱電、ヤマトが下落。8月月間の日経平均株価は278円安で2か月連続安。25日線(19708円)近くまで戻してかい離はマイナス0.3%(前日マイナス1.1%)。業種別騰落上位は、銀行、鉄鋼、ガラス・土石、保険など8月の下落セクター。
「業種間のリターン・リバーサルの売買中心」という声が聞こえる。TOPIXは16営業日ぶりで25日移動平均線を回復。東証規模別株価指数「小型」は0.4%高で9日続伸。約26年ぶりの高値水準。東証マザーズ指数は続伸。日経ジャスダック平均は8日続伸。東証2部は3日続落、日経平均は月間では278円(1.39%)のマイナスで2か月連続の下落。「8月のパフォーマンスは最悪」通りの結果となった。高値と安値のレンジは833円で過去20年間の8月相場の中では比較的小さな動きだった。

1日(金):
NY株式市場は続伸。7月のコア個人消費支出(PCE)物価指数が前年比1.4%増と約1年半ぶりの低い伸びで着地。7月の個人消費支出が前月比0.3%増と市場予想の0.4%増を下回った。 FRBの12月利上げ観測が後退したことからの買い物優勢の展開。S&P500は3カ月ぶりに5日続伸。「上値抵抗線だった50日移動平均線を上回ったことで投資家の上値指向が強まった」と解釈された。ムニューシン財務長官が「トランプ政権には税制改革の詳細なプランがある。
年末までの実施に向けて順調に進んでいる」とコメントしたことも好感。8月は主要3指数すべてが上昇。上昇率はS&P500が0.05%、NYダウが0.28%、NASDAQが1.27%だった。もっとも今夜の雇用統計を前に様子見ムードも強かった。非農業部門雇用者は18万人増という市場予想値。10年国債利回りは2.12%と低下。低調な経済指標を背景にドルは下落 。VIX(恐怖)指数は10.59まで低下。3市場の売買高は約62億株と通常レベルに戻ってきた。

8月第4週の海外投資家は5週連続で売り越し。売越額は1529億円。前週の2057億円からは縮小した。個人投資家は3週連続で買い越し、買越額は125億円。前の週は1160億円の買い越しだった。信託銀行は3週連続で買い越し。買越額は255億円。前週は464億円の買い越しだった。先物では海外投資家は6週連続の売り越し。売越額は1719億円。前週は3289億円の売り越し。証券会社の自己売買部門8週連続の買い越しで、買越額は393億円。前週の3504億円からは縮小。個人は3週連続で売り越し。

名実ともに9月入り。直近20年の日経平均は7勝13敗と負け越し。「2000年からは5連敗するなど鬼門の月。ただ9月の過去20年間の平均値幅は6月、2月に続いて小さい」という指摘もある。日経平均株価は45円高の19691円と3日続伸。任天堂、ソフトバンク、キーエンスが上昇。NTT、日立、第一三共が下落。


(2) 欧米動向
投資情報誌バロンズ電子版の「米国債務上限の9月末の期限」についてのコメント。
「債務上限に間に合わず、米政府が閉鎖となれば5〜10%の痛みが株式市場に及ぶだろう。
議会とトランプ政権は協調する必要がありそうだ」と指摘。前回の政府閉鎖があった2013年10月にS&P500は直近の高値から4.82%下落。
ただその後、上昇トレンドに回帰して2013年10〜12月期の四半期ベースでは9.92%の高リターンとなった。
「債務上限が警戒された後のリバウンドが今回も期待されている」という声も聞こえる。

有事の際の円高への疑問はあちこちにあるようだ。
特にリタイアされた元証券マン、あるいは現役最後のレベルの証券マンに根強いようだ。
「隣国がミサイルを発射してそのミサイルが上空を通過した国の通貨が買われる?」。
常識論では考えられないことが現実にいつも起こる。
本来は、そんな危ない国の通貨は買えないというのが常識だろう。
「有事の際は安全資産の日本国債を買う」。
これは愚かな見方だろう。
有事の行先はその国債の暴落につながるというのが定理だ。
あるいは今朝の日経朝刊で指摘された「有事の際の巻き戻し」。
「危機感の高まりは、本来円を売る要因だが、投資家は円を買わざるを得ない理由がある。
世界の投資家は金利水準が低い円で資金を調達。
外貨に転換して運用する傾向がある。
しかしリスク警戒感が高まると、資産の保全を目的に取引解消に向かう。結果円買いにつながる」。
一理はある。
「経験則から有事の円買いの連想が働き先回りの円買いも呼び込む」。
しかしこの経験則は金融危機が主な原因。
金融危機での運用縮小とミサイル発射とは要因がずいぶん違うというのは気のせいだろうか。
過去の事例を基にコンピュータの自動売買のアルゴ。
この筋肉質な存在にも「有事の円買い」が記憶として染み込んでいるというのは納得できる。
何も考えずに機械的に「ハイ&ロー」にベットしている連中の考えそうなことだ。
対象が馬や宝くじでなく経済の一部をなす為替であるから何かもっともらしく見えるだけのことだろう。
「元銀行マン達のギャンブル余生の場」とでも考えたほうが良いのかも知れない。
有事の円買いの妥当性はそこにはないような気がする。
経済指標のスケジュールと罫線だけでなくもっと納得性のある説明を聞きたいものだ。
そもそもFXの個人取引を認めた背景となる社会的意義はなんだったのだろう。
まさか「税金を払う、利益で消費する」ではないと思うが・・・


(3)アジア・新興国動向

<主要国・地域の8月の製造業景況感指数>
                       水準 前月比
◎グローバル
・世界PMI(JPモルガン/マークイット)  53.1 △0.4
◎米州
・米PMI(マークイット)          52.8 ▲0.5
・米製造業景況感指数(ISM)        58.8 △2.5
・カナダPMI(マークイット)        54.6 ▲0.9
・ブラジルPMI(マークイット)       50.9 △0.9
・メキシコPMI(マークイット)       52.2 △1.0
◎欧州
・ユーロ圏PMI(マークイット)       57.4 △0.8
・ドイツPMI(マークイット/BME)    59.3 △1.2
・フランスPMI(マークイット)       55.8 △0.9
・イタリアPMI(マークイット)       56.3 △1.2
・スペインPMI(マークイット)       52.4 ▲1.6
・英国PMI(マークイット/CIPS)    56.9 △1.6
◎アジア・太平洋
・日本PMI(日経/マークイット)      52.2 △0.1
・中国PMI(物流購入連合会)        51.7 △0.3
・ 同上  (財新/マークイット)      51.6 △0.5


【展望】
スケジュールを見てみると・・・

1日(金):法人企業統計、民主党代表選、米雇用統計、ISM製造業景況感、新車販売台数
週末:BRICS首脳会議
4日(月):マネタリーベース、米レーバーデーで休場
5日(火):米製造業受注、サッカーワールドカップ最終予選
6日(水):毎月勤労統計調査、米ISM非製造業、貿易収支、ベージュブック、ロシア極東発展のための「東方経済フォーラム」(ウラジオストック)
7日(木):景気動向指数、都心オフィス空室率、ECB理事会
8日(金):メジャーSQ、景気ウォッチャー調査、国際収支、米消費者信用残高、中国貿易収支


【9月】
1日(金)厚生年金保険料引き上げ、欧州最大の家電見本市「IFA」(ベルリン)、変化日
4日(月)レーバーデーでNY休場
5日(火)サッカーW杯アジア最終予選サウジVS日本
6日(水〉満月、水星順行開始、米ベージュブック
7日(木)ECB理事会、変化日
8日(金〉メジャーSQ
12日(火)国連総会、北米最大の携帯見本市「モバイルワールドコングレス」(サンフランシスコ)、夏季ダヴォス会議(大連)、フランクフルト国際自動車ショー
13日(水)変化日
15日(金)米メジャーSQ、上げの特異日
18日(月)敬老の日で東京休場、IAEA総会(ウィーン)、上げの特異日
19日(火)米FOMC(〜19日)
20日(水)日銀金融政策決定会合(〜21日)、変化日、新月
21日(木)東京ゲームショー(幕張)
25日(月)茨城県知事任期満了
29日(金)変化日

【10月】
2日(月)2日新甫、日銀短観
3日(火)家電・IT見本市「シーテックジャパン」(幕張メッセ)
4日(水)ECB理事会、上げの特異日
5日(木)変化日
6日(金)満月
9日(月〉体育の日で休場、コロンブス・デーでNY為替休場
11日(水)変化日、大幅高の特異日
13日(金)オプションSQ、IMF世銀年次総会(ワシントン)
16日(月)上げの特異日
17日(火)変化日
18日(水)米ベージュブック
19日(木)EU首脳会議、ブラックマンデー30周年
20日(金)変化日
25日(水)東京モーターショー(一般公開27日)
27日(金)変化日
28日(土)プロ野球日本シリーズ開幕
29日(日)欧州サマータイム終了
30日(月)日銀金融政策決定会合
31日(火)米FOMC

【11月】

1日(水)FOMC、株安の日
3日〈金)文化の日で休場
4日(土)満月
5日(日)米サマータイム終了
6日(月)国連気候変動枠組み条約会議(COP23)
7日(火)ロシア革命から100年、下げの特異日
8日(水)ECB理事会
9日(木)変化日
10日(金)SQ、NY為替市場球場
15日(水)変化日
17日(金)広州モーターショー
18日(土)新月
22日(水)ECB理事会、変化日
23日(木)勤労感謝の日で休場、NYサンクスギビングデーで休場
24日(金)ブラックフライデーでNY半日立会、海王星順行開始
27日(月)米サイバーマンデー、変化日


9月以降相場を明るくしてくれそうなのは日経朝刊の連載小説。
400回以上続いてきてきた「琥珀の夢」は来週で終了。
このところの省略の多い尻切れトンボのような書き方から想像はしていたがいきなり終わり。
全く濡れ場がなかったことが心残りでもあった。
9月6日からは林真理子氏の「愉楽にて」がスタート。
「主人公は大手製薬会社の副会長、久坂。
美術品の収集に熱中する一方で、多くの女性との恋愛を楽しんでいます。
東京、京都、シンガポールを舞台に、美と愛に溺れる数寄者を描いたエンターテインメント小説です」。
だとすれば、「化粧・アイルケ」路線や「甘苦上海」路線の復活のような気がする。
「毎朝、新聞の上で絢爛たる贅沢な世界をつくりたい」。
この筆者の言葉の意味するところはどこなのだろうか。
久々に日経朝刊が渡辺淳一路線や高樹のぶ子路線に戻って欲しいもの。
渡辺氏の作品は「いま一つさえない中年男が、魅惑的な女性と出会う。
その女性にのめりこみ、二人で深みにはまっていくというパターン」との評。
今回の林真理子氏の表現。
「私の書く主人公は、虚無とも呼べない心の平坦を恋愛で埋めていこうとする男性だ」。
ちなみに渡辺淳一氏が日経朝刊に連載をすると日経平均は5000円上昇したのが歴史だった。

話題になっていたのは鳥貴族の28年ぶりのメニュー全品値上げ。
280円→全品298円。
人件費と野菜価格上昇が背景だという。
些細と見るか大変と見るかは微妙だが、値上げに変わりはない。
1989年以来守ってきた280円均一。
つまりバブルの絶頂から値段が上がっていなかったのは株価も一緒だろう。
バブル崩壊後のデフレ政策で日本は物の価格が上昇しないことに慣れてしまった。
いわゆるゆとり世代には「値上げ」なんで言葉は辞書にないかも知れない。
それでもようやく「値上げ」が実現する。
これはデフレ脱却の第一歩かも知れない。
モノの値段が今日より明日のほうが高いならば人は消費を始める。
この連鎖が目先は明るい明日につながる筈。
株価だってその動きを先取りする筈。
悪くはないシナリオだ。

(兜町カタリスト 櫻井英明)


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