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02月2週
今週の相場感

【推移】
(2) 欧米動向
米スーパーボウルは43−8でNFCのシアトル・シーホークスが勝利。 NFCの勝利=株価上昇のアノマリーだが、さて、というところ。 バロンズ誌で興味深いのは、あるヘッジファンドのコメント。 「スーパーボウルのTV中継のCM枠を購入するセクターとそのセクターの株価ピークには相関関係があるという。 2000年にはTVCMが「ドットコム企業」で占められていた。 時はITバブルだったが、ハイテク企業が支配的なNASDAQ指数は、当時の高値を抜けていない。 昨年は食品。飲料セクターが広告の41%を占めたが、このセクターの上昇率は市場平均を下回った。 今年の30秒や60秒のスポット広告は消費関連が最も多く、次いで自動車セクター。 これらのセクターにとっては逆風が予測されるというのがアノマリーだとされる。

株式市場では、小道具に幻惑されないことが一番重要なのだろう。 08年9月のリーマンショックの前触れだったのが07年2月年の上海発同時株安。 上海株価は9%近く下落、夜のNYは3.3%の下落となった。 翌日の香港ハンセンは2.5%の下落となった。 3月になってアジア株の下落がまたあった。 露呈してきたのは世界経済の牽引役の米国経済に対する懸念。 そして日本の愚かしい利上げ。 舞台は上海から日米に移行した。 そして結局はアメリカ金融機関の破綻でのリーマンショック。 欧米金融機関と金融当局とのバトルは常に、相場かく乱要因の主役。 そして新興国経済などは時折主役に抜擢される脇役。 この構図は今回も変わっていないように見える。 その証拠。 今回の下落のスタートはHSBCの中国PMIの低下だった。 しかし上海総合株価指数はマイナス0.82%。 震源の一つだったアルゼンチンは通貨ペソは下落した、 でもメルバル指数は月間8.66%の上昇。 日経平均の1月下落率7.8%が悲し過ぎる。 小道具の絶妙さに瞠目するのではなく、花道の芸を見つける作業が必要だろう。

(3)アジア・新興国動向
新興国市場の通貨安は一服。株式市場の安定した格好。米FRBイエレン新議長のコメントが注目される。
【展望】 スケジュールを見てみると・・・。
10日(月)国際収支、景気ウォッチャー調査
11日(火)建国記念日で休場、米卸売り在庫、3年国債入札、オランド仏大統領来日
12日(水)マネーストック、機械受注、米財政収支、10年国債入札、中国1月貿易収支
13日(木)企業物価指数、首都圏新規マンション販売、米小売売上高、企業在庫、30年国債入札、EU首脳会談
14日(金)オプションSQ、バレンタインは上げの特異日、米鉱工業生産、ミシガン大学消費者信頼感、ユーロ圏GDP、中国生産者物価、消費者物価、タイ休場

慶応の竹中平蔵教授は「アベノミクスに対する海外投資家の失望感は非常に高まっている。 アベノミクスが腰折れするリスクもある」と指摘。 興味深いのは「安倍内閣の支持率がなぜ高いか。 株価が高いからだ。 株価に影響を与えている外国人投資家が注目しているのが規制改革と法人税の引き下げだ」。 竹中氏が株式市場に造詣が深いとは思えないが、レトリックとしては最高に思える。

GSのポートフォリオ戦略のサブタイトルは「ウマく障害を乗り越える」。 まずは「新興国不安と円高」。 新興国不安は目新しい材料ではない。、 また、GSの試算では日本企業の海外子会社の新興国売上高が 東証1部上場企業の総売上高に占める割合は約9%。 新興国の低迷が長期化した場合も、 先進国の経済成長が損なわれない限りは大きな問題とはならないだろう。 多くの企業で13年度の平均為替レートは今も1ドル95円水準。 現在の1ドル102円水準も利益回復を阻害することはないだろう。 1990年以降の主な株価上昇局面と同様に、輸出に代わって内需が利益成長の原動力となり、 最終的に株価と円相場のデカップリングが進むだろう。

そして「改革の次のステップ」について。 2013年には、14年度からの法人税率引き下げ、マイナンバー制度の関連法案の可決、 農業改革(減反制度の廃止)、電力自由化、コーポレート・ガバナンスの向上などで進展。 今会期中には国家戦略特区関連法案、カジノ関連法案、医療改革、 入管難民法改正案などが審議される。 6月の「新成長戦略」の策定過程では、法人税実効税率引き下げや女性の就労支援策、 M&A促進のための企業会計規則の変更などに重点が置かれる可能性がある。

最後が「個人投資家の買い」などについて。 年初の3週間には個人投資家が買い越しに転じ、NISA口座開設数も既に500万件近い。 13〜14年度のEPS成長率予想(70%、21%)、 14年度予想PER13倍から、今後12ヵ月のTOPIX目標水準は1450。 (日経平均では17500円)を継続。 上値余地は15%。 2014年のテーマは設備投資、M&A、高TSY(株主還元利回り)銘柄、中小型株。

早くも如月。 3日新甫でのスタートの格言は「荒れる」。 節分天井というにはほど遠い水準。 むしろ最近は節分底か節分上昇継続の印象の方が高いが今年はそれとも違う。 1月は2011年1月以来3年ぶりの月足陰線。 2011年の2月は陽線、 2010年、09年は連続陰線。 08年は2月は陽線だった。 ということは、2012年、13年の1月は陽線だったがその前は4年連続で1月は陰線。 さほど悩むことはないかも知れない。 もっともバブル崩壊の90年も1月陰線だったが・・・。 「10月高→翌年2月高」のアノマリーからは「10月安→翌年2月安」になってしまうが・・

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