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NY株/欧州株概況
NYダウ509ドル安、新型コロナ感染の再燃を警戒
【市況】NYダウ509ドル安、新型コロナ感染の再燃を警戒


21日のNYダウ工業株30種平均は3日続落し、前週末比509ドル72セント安の2万7147ドル70セントと8月4日以来ほぼ1カ月半ぶりの安値で終えた。
 
欧州で新型コロナの新規感染者が再び増加し、一部の国で経済活動への規制が強化される可能性が取り沙汰されている。また、米国ではギンズバーグ連邦最高裁判事の死去を受けた後任選びで議会与野党の対立が見込まれ、新型コロナ危機に対応した追加経済対策の妥結がさらに不透明になっている。
欧州株が軒並み下落し米市場でも株売りが優勢となった。米追加経済対策の遅れなど、米国で悪材料が相次いだのも投資家のリスク回避姿勢を促した。
 
英政府の主席科学顧問らが21日、同国の1日あたりの新規感染者数が10月に5万人に達すると警告した。英政府は新型コロナの警戒レベルと5段階中で「感染の急増」を示す4に1段階引き上げた。英政府は21日にも規制強化を発表すると報じられた。経済への悪影響への懸念から欧州株が大きく下げ、米市場でも景気敏感株を中心に売りが優勢となった。
 
米連邦最高裁のルース・ギンズバーグ判事が18日に死去した。トランプ米大統領は25日にも後任候補を指名すると明らかにした。野党民主党を中心に後任の検討は11月の米大統領選後にすべきとの意見が多い。後任候補を巡る与野党の駆け引きが、追加の米経済支援策の遅れにつながるとの懸念が強まった。
 
市場では景気敏感株が売られ、クレジットカードのアメリカン・エキスプレスや化学のダウ、工業製品・事務用品大手のスリーエム(3M)がいずれも5%下げた。ニューヨーク原油先物相場が4%超下げ、シェブロンなど石油株も売られた。新型コロナの感染拡大への懸念から、クルーズ船大手のカーニバルやアメリカン航空グループなど旅行・レジャー関連株が大きく下げた。
 
巨額のマネーロンダリング(資金洗浄)に関与した可能性が伝わったJPモルガン・チェースは3%下げ、バンク・オブ・アメリカなど銀行株全般に売りが広がった。ダウ平均の下げ幅は一時900ドルを超えた。
 
一方、9月に入って売りが目立っていた主力ハイテク株の一角は買われた。新型コロナ感染の拡大がむしろ業績の追い風になる銘柄もあり、見直し買いが入った。スマートフォンのアップルと半導体のエヌビディアは3%高、動画配信のネットフリックスは4%高となった。ソフトウエアのマイクロソフト、ネット通販のアマゾン・ドット・コムも高い。
 
セクター別では自動車・自動車部品や資本財が大きく下落した一方、テクノロジー・ハード・機器が上昇。
 
ナスダック総合株価指数は4日続落。ただ、前日比14.48ポイント安の1万0778.80と、景気敏感株の比重が大きいダウ平均に比べ下げ幅は小さかった。
 
 
NYダウ工業株30種(ドル)
27,147.70−509.72
S&P500種
3,281.06−38.41
ナスダック
10,778.798−14.484
NY金(ドル/トロイオンス)
1,910.60−51.50
NY原油(ドル/バレル)
39.67+0.36
円・ドル
104.73 - 104.74+0.07

 

【シカゴ日本株先物概況】

 
21日のシカゴ日経平均先物は続落した。
12月物は前週末比290円安の2万2810円で引け、18日の大取終値を410円下回った。
NYダウは、欧州での新型コロナウイルス感染の再拡大を受けて英国のジョンソン首相が経済封鎖を警告するなど世界経済の見通し悪化を警戒し寄り付き後に大きく下落した。さらに、先週死去した連邦最高裁のギンズバーグ氏の後任指名を巡り、民主・共和党の政治的対決が一段と強まる見込みで、追加パンデミック経済救済策の速やかな合意を難しいとの見方から終日軟調に推移した。
新型コロナウイルスの感染拡大や追加経済対策の遅れへの懸念から投資家心理が悪化した。日経平均先物は米株とともに売りが先行し、12月物は一時2万2460円まで下げた。
引けにかけては下げ渋った。この日の12月物高値は2万3235円。
 
 
シカゴ日経225先物12月限 (円建て)
22810 ( -410 )
シカゴ日経225先物12月限 (ドル建て)
22855 ( -365 )
( )は大阪取引所終値比





【欧州株式市場】

■イギリス・ロンドン株価指数
21日のFTSE100種総合株価指数は大幅に4日続落した。前週末の終値に比べ202.76ポイント安の5804.29で引けた。終値が6000を割り込むのは約2週間ぶりとなる。
指数構成銘柄全体の約95%が下落した。
 
朝方から大幅に下落し、日中を通して安値圏で推移した。欧州各国で新型コロナウイルスの感染が再拡大するなか、英政府が22日にも規制の再強化策を発表すると伝わり、投資家心理が悪化した。旅行関連株や銀行株など景気敏感株を中心に売りが加速した。
 
個別銘柄では、英ブリティッシュ・エアウェイズなどを傘下に持つ航空のインターナショナル・エアラインズ・グループが12%安と急落した。再度の規制強化策が業績へのさらなる打撃になるとの懸念が広がった。航空機エンジンのロールス・ロイスも大幅安で引けた。
景気動向に左右されやすい銀行株や鉱業株、石油株の売りも目立った。銀行株は、米政府の内部文書で違法性が疑われる巨額のマネーロンダリング(資金洗浄)に関与を名指しされたHSBCホールディングスなど複数の大手銀行が長年にわたり関与していた可能性が指摘されていたとの報道を嫌気した売りも出た。内需株のスーパーマーケットのテスコなど数銘柄が上昇した。
 半面、流通大手テスコ(2.7%高)、モリソンズ(2.3%高)など巣ごもり需要の受け皿となる小売株が買われた。


■ドイツ・フランクフルト株価指数
21日のドイツ株式指数(DAX)は大幅に3日続落した。終値は前週末と比べて573.81ポイント安の1万2542.44と7月下旬以来、約2カ月半ぶりの安値となった。全銘柄が下落し、1日の下落幅としては3月12日以来の大きさだった。
 
欧州各国で新型コロナウイルスの感染が再び広がりを見せ、欧州経済の先行きを懸念した売りが膨らんだ。
とくにドイツ銀行と航空エンジン大手のMTUエアロ・エンジンズが安かった。




■フランス・パリ株価指数
CAC40(仏)4,792.04 -186.14       

 

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