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NY株/欧州株概況
NYダウ68ドル安、ワクチン普及期待が後退
【市況】NYダウ68ドル安、ワクチン普及期待が後退

13日のNYダウ工業株30種平均は続落し、前日比68ドル13セント(0.2%)安の3万3677ドル27セントで終えた。
 
米食品医薬品局(FDA)と米疾病対策センターは朝方、J&J製ワクチンについて、接種後に深刻な血栓症を発症する事例が6件報告されたのを受け、使用を一時中止するよう勧告した。市場では、経済活動の正常化への期待が後退し、売りが先行して取引が始まった。
ただ、米政府は、ワクチン接種計画への影響は小さく、4月末までに2億回分のワクチンを確保する目標を達成できると表明。FDA幹部が、使用中止は「数日間」との見通しを示すと、徐々に下げ幅を縮めた。
 
景気敏感株の一角が下げ、工業製品・事務用品のスリーエム(3M)や建機のキャタピラー、化学のダウが安い。スポーツ用品のナイキやクレジットカードのアメリカン・エキスプレスなど消費関連株も下げた。ダウ平均の構成銘柄以外ではアメリカン航空グループなど空運株の一角も売られた。
 
今週半ばから本格的に始まる米主要企業の決算発表を控え、業績を見極めたい雰囲気も買い手控えにつながった。14日に1〜3月期決算を発表する金融のゴールドマン・サックスとJPモルガン・チェースはともに下落し、ダウ平均の重荷となった。
 
ダウ平均は一時199ドル安を付けた後は下げ渋った。13日発表の3月の米消費者物価指数は前年同月比2.6%上昇と市場予想を0.1ポイント上回った。インフレ傾向が強まっているが、市場では「米連邦準備理事会(FRB)の金融緩和姿勢を変えるほどではない」と受け止められた。債券市場で長期金利が低下し、ハイテク株など高PER(株価収益率)株の買い安心感につながった。スマートフォンのアップルが2%高。ソフトウエアのマイクロソフトや顧客情報管理のセールスフォース・ドットコムも上げ、ダウ平均を下支えした。
 
ナスダック総合株価指数は反発し、前日比146.100ポイント(1.1%)高の1万3996.099で終えた。電気自動車のテスラが9%高となった。アナリストが目標株価を引き上げた半導体のエヌビディアも高い。在宅勤務や「巣ごもり消費」の恩恵を受ける銘柄への買いも目立ち、ビデオ会議システムのズーム・ビデオ・コミュニケーションズが7%高、電子署名のドキュサインが5%高となった。ネット通販のアマゾン・ドット・コムも上昇した。
 
S&P500種株価指数は反発し、前日比13.60ポイント(0.3%)高の4141.59と過去最高値で終えた。
 
 
NYダウ工業株30種(ドル)
33,677.27−68.13
S&P500種
4,141.59+13.60
ナスダック
13,996.099+146.100
NY金(ドル/トロイオンス)
1,747.60+14.90
NY原油(ドル/バレル)
60.51+0.33
円・ドル
109.06 - 109.07−0.25


 

【シカゴ日本株先物概況】


13日のシカゴ日経平均先物は上昇した。
6月物は前日比210円高の2万9830円で引け、13日の大取終値を50円上回った。

13日の米株式市場は、当局がジョンソン・エンド・ジョンソン製造の新型コロナワクチン接種中断を勧告したため、経済活動の再開が滞り回復が抑制されるとの懸念が広がり寄り付き後、下落した。長期金利の低下を受けてハイテクが強く、下値を支えた。その後、原油価格の上昇や政府が全国民への供給に十分なワクチンを確保していることを明らかにすると、警戒感が後退。引けにかけて下げ幅を縮小した。
ナスダック総合株価指数も反発し、日経平均先物はつれて上げた。午後に入り買い進まれ、この日の高値圏で取引を終えた。
 
シカゴ日経225先物6月限 (円建て)
29830 ( +50 )
シカゴ日経225先物6月限 (ドル建て)
29850 ( +70 )
 ( )は大阪取引所終値比




【欧州株式市場】

 
■イギリス・ロンドン株価指数
FTSE100 6890.49(+1.37)
13日のFTSE100種総合株価指数は小反発した。前日の終値に比べ1.37ポイント高の6890.49で引けた。構成銘柄の6割近くが上昇した。
終日狭いレンジ内の動きとなった。米国のインフレ懸念や米製薬大手ジョンソン・エンド・ジョンソンの新型コロナウイルスワクチンの一時使用中止などを背景に米国株がまちまちとなる中、英国株も方向感を欠いた
13日に発表された2021年1〜3月の中国貿易統計で、輸出と輸入ともに大幅増となり、世界的な景気回復が期待された。一方で同日に発表された2月の英実質国内総生産(GDP)の伸びは市場予想を下回り、日中を通して小動きで推移した。
銅価格の上昇を背景に鉱業株が買われて株価指数を押し上げる一方、医薬品株と銀行株に売りが出て上値を抑えた。
 
個別銘柄では、料理宅配のジャスト・イートは7%近く上昇した。2021年1〜3月期の注文が大幅増となったことなどが好感された。スポーツ関連小売りのJDスポーツ・ファッションも大幅高だった。2021年1月期の利益が市場予想を上回り、今期も増益を見込んでいることが材料視された。
 
半面、金融大手HSBCホールディングス(1.3%安)など銀行株は軟調。総合公益会社のユナイテッド・ユーティリティーズ・グループと水道のセバーン・トレントは売られた。
 
 
 
 
■ドイツ・フランクフルト株価指数
DAX 15234.36(+19.36)
13日のドイツ株式指数(DAX)は反発した。終値は前日と比べて19.36ポイント(0.1%)高の1万5234.36と、終値ベースで9日に付けた過去最高値を更新した。
13日に発表された2021年1〜3月の中国貿易統計で、輸出と輸入ともに大幅増となったことで、世界景気の回復につながるとの期待感が広がった。
 
個別では。料理宅配大手のデリバリーヒーローは大幅高だった。素材メーカーのコベストロは、アナリストによる株価目標引き上げなどが好感され買われた。一方、アナリストが株価目標を引き下げた航空エンジン大手のMTUエアロ・エンジンズは下落した。
 
 
■フランス・パリ株価指数
CAC40 6184.10(+22.42)
フランスの株価指数CAC40は終値ベースで2000年11月以来の高値で引けた。
 

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