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英明コラム 12月第4週 マーケットストラテジーメモ
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《マーケットストラテジーメモ》12月第4週

【推移】
 
21日(月):
週末のNY株式市場で主要3指数は揃って下落。下がった時はお定まりの「新型コロナウイルス追加景気対策を巡る不透明感」が悪材料。寄り付き後は主要株式指数がそろって最高値を付ける場面もあった。ただハイテクセクターが売られての軟調。テスラは6%高で最高値を更新。
 
日経平均株価は48円安の26714円と続落。寄り付き直後の26905円まで上昇した場面もあったがコロナ警戒感で前場は100円以上の下落。
後場は日銀のETF買い期待で下落幅を縮小した。東証1部の売買代金は2兆153億円。何とか2兆円台をキープ。ただ10月27日以来の低水準だった。SBG、ダイキンが上昇。ファーストリテ、ファナックが下落。
 
22日(火):
週明けのNY株式市場で主要3指数は大幅な下落から回復しマチマチの動き。新型コロナウイルス変異種の感染拡大やロックダウンや渡航制限が広がる中での世界的株安。欧州株の下落が響きS&P500とNASDAQは続落。テスラの6%安も嫌気された。「サンタラリーはお預け。英国での新型コロナを巡る厄介なニュースでコロナの問題がまだ解決していないことが改めて認識された」との解釈が聞こえる。
一方、NYダウは小幅ながらプラスを確保。金融当局が大手銀行による自社株買いの再開を承認したことでゴールドマン・サックス・グループが急伸した。
 
日経平均株価は278円安の26436円と続落。25日線(26490円)を割れ込んで終わった。東証一部の売買代金は2兆31億円とかろうじて2兆円台をキープ。川重、ファーストリテが上昇。SBG、住友鉱が下落。
 
23日(水):
火曜のNY株式市場で主要3指数はまたマチマチの動き。議会はようやく9000億ドル規模の追加経済対策を可決。しかし新型コロナウイルスの変異種を巡る懸念や冴えない経済指標が重石。NYダウとS&P500は下落。
一方、NASDAQは反発し終値ベースの史上最高値を更新。背景はアップルの2.8%高。同社が2024年に自社開発の最先端電池を搭載した乗用車の製造開始を目指していると報道を好感した。
 
日経平均株価は88円高の26524円と小幅反発。2日ぶりに25日線を回復した。東証一部の売買代金は1兆8106億円。中外薬、エムスリーが上昇。SBG、ホンダが下落。値下がり銘柄は2018銘柄。3月9日が2138銘柄。4月1日が2056銘柄。7月31日が2032銘柄。
今年5回目だった。
 
24日(木):
水曜のNY株式市場で主要3指数はまたマチマチの動き。引け際に休息に上昇幅を縮小しNYダウとS&P500は小幅高。NASDAQは反落した。「売り込まれていたセクターに資金がシフトする動きは歓迎すべき兆候。バリュエーションと分散の重要性を物語っている」という教科書的な解釈。
 
日経平均株価は143円高の26668円と続伸。上場幅は一時240円に迫ったが、その後は利益確定売りが上値を抑えた。クリスマスで商いは薄く東証1部の売買代金は1兆6122億円。2日連続の2兆円割れ。10月26日以来の低水準だった。川重、三菱マテが上昇。SBG、武田薬が下落。
 
25日 (金):
木曜のNY株式市場はクリスマスの短縮取引。主要3指数は揃って上昇した。NYダウは704ドル高の30199ドルと3日続伸。NASDAQは33ポイント高の12804ポイントと反発。S&P500は13ポイント高の3703ポイントと続伸。ダウ輸送株指数は6ポイント高の12522ポイントと続伸。SOX指数は0.98%高の2750ポイントと5日ぶりに反発。VIX指数は21.53と低下。
 
日経平均株価は11円安の26656円と小幅反落。日中値幅は80円と方向感のない展開。東証一部の売買代金は1兆2547億円と昨年12月25日以来の低水準。日立造船、昭和電工が上昇。SBG、オリンパスが下落。
 
(2) 欧米動向
 
好材料視されたのは英国とEUが自由貿易協定(FTA)を含む将来の関係でようやく合意したこと。
悪材料はトランプ大統領の追加経済対策法案署名拒否。
議会では同法案の修正を巡り与野党の協議が続いたが修正には至らなかった
ただ株価は12月末に上昇することが多く「サンタクロース・ラリー」という声も聞こえ始めた。
 
(3)新興国動向
 
世界の株式時価総額は100兆ドルを超えた。
100兆1872ドルは日本円にして1京319兆円。
いよいよ「京」の世界に入ってきた。
昨年末からは19%増。
コロナ禍で3月に59兆ドルまで低下したが、そこからの復活だ。
米国が21%増の42兆ドル。
中国は48%増の9兆ドル。
日本は10%増の7兆ドル。
差は拡大した。
IMFの見通しで世界の名目GDPは83兆ドル(前年比4%減)。
株式時価総額は対GDP比で120%。
バフェット指標は遥かに超えてきている。
 
【展望】
 
スケジュールを見てみると・・・。
 
【12月】6勝4敗、(陽線確率60%)、過去15年9勝5敗(3位)
     気学では「押し目買い。上場機運。納会は平穏」
 
28日(月):鉱工業生産、ボクシングデー
29日(火):米CB消費者信頼感、CS住宅価格指数、変化日
30日(水):大納会、FTSE日本指数3月半期リバランス基準日、大納会の日経ジャスダック平均は27年連続で上昇
31日(木):大晦日、中国製造業PMI、非製造業PMI、英国のEU離脱期限が終了
 
【1月】6勝4敗、(勝率60%、10位)
    気学では「諸株活況。押し目を待って買うべし。下旬急騰することあり」
 
 
東証1部の売買代金が2兆円割れとなり相場はさすがにクリスマス&年末モード。
25日線を下回ったのは1日だけで回復した。
何かが出てくると何かを忘れるのが株式市場。
というか悪材料も好材料も混ぜ込んで単一発想に持ち込むのが得意な場所でもある。
この1年底流にあるのがコロナ問題。
しかしそれを脚色しデフォルメする発想に糊塗されて、株価材料はシンプルになる。
シンプルでなければ「上か下か」の二者択一のマーケットは泳げないのかも知れない。
もっとも・・・。
あれこれとスケジュールを入れ込んでああでもないこいうでもないという小田原評定ばかりのマーケット。
シンプルな思考法の方がマトモだろう。


(兜町カタリスト 櫻井英明)
 

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