東証プライム市場(前引け)=332円高と3日続伸、米利上げ鈍化期待
24日午前の日経平均株価は続伸し、前引けは前営業日比332円84銭(1.18%)高の2万8448円58銭だった。
取引時間中としては9月13日以来の高水準となる。
きょう前場の東京株式市場は、前日の米国株市場でNYダウやナスダック指数など主要株価指数が上値指向を続けたことを受け、リスクを取る動きが優勢となった。
FRBによる金融引き締めが鈍化することへの期待が株価を押し上げる展開。米長期金利の低下がハイテク株セクターに追い風となっている。日経平均は先物主導で寄り付きから高く、取引時間中も目先筋の利益確定売りをこなし2万8000円台半ばで頑強な値動きを続けた。
23日に公表された11月開催分の米連邦公開市場委員会(FOMC)の議事要旨で、多くの参加者が利上げの減速を支持していることがわかった。東京株式市場でも海外投機筋による主力株や株価指数先物などへの買いが断続的に入った。
外国為替市場で円相場が1ドル=138円台まで上昇し、自動車株などの一角に売りが出たものの、相場全体への影響は限定的だった。市場間権者は「(これまでの)円安進行でそれほど日本株が買われたわけではないため、売り圧力も強くない」と指摘していた。
祝日前の22日の東京株式市場では、午後にグローバルマクロ系のヘッジファンドから買いが入っているとの声が聞かれた。実際、当日の先物市場を振り返ると、日中売買高は日経225先物が3万1898枚だったのに対して、TOPIX先物が5万193枚と、長期目線の投資家が手掛けることの多いTOPIX先物の方が、商いが活発だった。その日の手口では、TOPIX先物でゴールドマン・サックス証券が3500枚超買い越していたほか、モルガン・スタンレー証券が2400枚近く買い越していた。上述のグローバルマクロ系ファンドの買い観測は当たっていた可能性が高いようだ。
東証株価指数(TOPIX)は続伸し、一時2020台まで上昇した。取引時間中に2000を上回るのは8月19日以来、約3カ月ぶりとなる
前引け時点の東証プライムの売買代金は概算で1兆8183億円、売買高は7億335万株だった。東証プライム市場の値上がり銘柄数は1583と、全体の8割超を占めた。値下がりは200、変わらずは53だった。
業種別株価指数(33業種)は海運業、銀行業、卸売業、保険業の上昇率が大きかった。下落は石油・石炭製品のみ。
個別では、レーザーテックを筆頭に東エレク、アドバンテスト、ルネサスなどの半導体関連株が軒並み急伸。三菱商、商船三井、ダイキン、塩野義、エムスリー、みずほFGも買われた。SHIFT、エムスリー、ベイカレントのグロース株も全般大幅高となっており、サイボウズは月次動向も好感されて急伸。子会社のりらいあとの業務提携が材料視されたチェンジは東証プライム市場の値上がり率上位に顔を出している。
半面、為替の円高・ドル安を受けてトヨタ自、マツダ、三菱自、スズキの自動車関連が揃って軟調。日揮HDは安い。東証プライム市場の売買代金上位ではソフトバンクG(SBG)とファーストリテが売られた。KDDI、JR東海のディフェンシブ系の一角のほか、三菱重、川崎重、IHIの防衛3社が軟調となっている。
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