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NY株/欧州株概況
NYダウ反発369ドル高、コロナ治療薬の開発期待
【市況】NYダウ反発369ドル高、コロナ治療薬の開発期待

10日のNYダウ工業株30種平均は反発し、前日比369ドル21セント高の2万6075ドル30セントで終えた。
 
序盤、米国での新型コロナの感染増加が重しとなり、プラス圏とマイナス圏を行き来した。その後、金融、エネルギー株主導で上昇に転じ、終盤にかけて上げ幅を拡大した。
 
また、新型コロナウイルスの治療薬やワクチンの研究開発の進展を示す発表や報道が相次ぎ、投資家心理が改善した。
バイオ製薬のギリアド・サイエンシズは、抗ウイルス薬「レムデシビル」が新型コロナの死亡リスクを低減するとの分析結果を公表。また、独バイオ医薬品ビオンテックの首脳は米紙に対し、同社とファイザーが開発するワクチン候補の承認申請の準備が、年末までに整うとの見方を示した。
 
治療薬やワクチンが実用化されれば経済活動の正常化に近づくとの期待が強まり、最近下げ基調にあった景気敏感株が買い直された。空運株やクルーズ船株が上昇し、化学のダウや航空機のボーイングも買われた。シェブロンなどの石油株の上昇も目立った。
 
金融株が大きく上昇し、JPモルガン・チェースは5%高、ゴールドマン・サックスは4%高となった。来週の決算発表を控え、一部の投資家が売り持ちの整理に動いたとの見方があった。
 
ダウ平均は午前中に小幅安となる場面もあった。米国のコロナの新規感染者数が9日に6万3000人強と過去最多となり、フロリダ州やテキサス州では死者数も過去最多だった。景気への影響を懸念した売りが出た。
 
ナスダック総合株価指数は3日続伸し、同69.69ポイント高の1万0617.44と3日続けて過去最高値を更新した。電気自動車(EV)のテスラや動画配信のネットフリックスなどが大幅高となり、指数を押し上げた。ソフトウエアのマイクロソフトと半導体のエヌビディアは利益確定売りで小幅に下げた。
 
NYダウ工業株30種(ドル)
26,075.30+369.21
S&P500種
3,185.04+32.99
ナスダック
10,617.443+69.693
NY金(ドル/トロイオンス)
1,801.90−1.90
NY原油(ドル/バレル)
40.62+1.00
円・ドル
106.91 - 106.93−0.33


 

【シカゴ日本株先物概況】



10日のシカゴ日経平均先物は反発した。
9月物は前日比215円高の2万2600円で引け、10日の大取終値を310円上回った。
新型コロナウイルス治療薬の開発期待が広がり、日経平均先物は米株とともに買われた。米製薬大手ギリアド・サイエンシズが10日発表した臨床試験(治験)の結果が、重症患者の死亡率低下を示した。
 
この日の9月物高値は2万2605円、安値は2万2225円。




【欧州株式市場】

■イギリス・ロンドン株価指数
10日のFTSE100種総合株価指数は4日ぶりに反発した。前日の終値に比べ45.79ポイント(0.8%)高の6095.41で引けた。指数構成銘柄の約7割が値上がりした。
FTSE100種総合株価指数は週間では1.0%安。
この日のFT指数は安寄りし、一時6000を試す展開となった。しかし、売り一巡後はジリ高に転じて切り返し、終盤には米株高を眺めて6108.20まで上昇した。
 
米製薬大手のギリアド・サイエンシズは10日、同社のコロナ治療薬「レムデシビル」を重症のコロナ感染者に投与したところ、通常の治療法に比べ死亡率が62%低下したと発表した。治療薬の効果に期待が高まり、運用リスクを取る動きにつながった。10日発表のイタリアの5月の鉱工業生産指数が前月比で大幅に上昇したのをきっかけに、他の欧州の株価指数が堅調に推移したのも追い風だった。
 
個別銘柄では、英金融大手バークレイズが5.2%高。外食・ホテル大手ウィットブレッドは4.8%高、英住宅修理会社ホームサーブは4.4%高、英航空機エンジン製造大手ロールス・ロイスは4.1%高、英投資会社メルローズ・インダストリーズは4.0%高と上昇が目立った。
 
一方、製薬会社ヒクマ・ファーマシューティカルズと英高級衣料バーバリーはそれぞれ1.7%安と売られた。



■ドイツ・フランクフルト株価指数
10日のドイツ株式指数(DAX)は4日ぶりに反発した。終値は前日と比べて144.25ポイント(1.2%)高の1万2633.71だった。イタリア国立統計研究所が10日発表した5月の同国の鉱工業生産指数は前月比42.1%の上昇だった。新型コロナウイルスの影響を大きく受けたイタリアの生産回復を好感した買いが欧州市場で広がった。


■フランス・パリ株価指数
CAC40(仏)4,970.48+49.47        
 

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