Market Data
-------------------------
【日経平均】
50276円37銭(▲607円31銭=1.19%)
-------------------------
【TOPIX】
3298.85(▲14.60=0.44%)
-------------------------
【グロース250】
700.84(▲2.22=0.32%)
-------------------------
【プライム売買高】25億5210万株(▲2億6137万株)
-------------------------
【売買代金】6兆9948億円(△907億円)
-------------------------
【値上がり銘柄数】874(前日:987)
-------------------------
【値下がり銘柄数】682(前日:570)
-------------------------
【新高値銘柄数】46(前日:109)
-------------------------
【新安値銘柄数】18(前日:27)
-------------------------
【25日騰落レシオ】111.89(前日:103.38)
-------------------------
■本日のポイント
1.日経平均は607円安と反落、一時5万円台を割り込む
2.前日のNYダウは398ドル安、ナスダック指数も下落する
3.AI半導体関連株を中心に下落も後場に入り下げ幅は縮小
4.後場決算発表のフジクラは業績増額修正も材料出尽くしで下落
5.前日に業績増額修正を公表したリクルートは大幅高に買われる
今週は、大幅安となった。
日経平均は3連休明けの11月4日に900円を超える下落となると、翌5日は一時2400円超下げる場面があり、終値でも1284円安と4桁の下落。
世界的にAI関連の高値警戒感が強く意識され、ソフトバンクグループやアドバンテストなど大型グロース株が売り込まれた。
6日は押し目買いが入って大幅高となったものの、7日は米国株安を受けてグロース株が幅広く売りに押されて大幅安。
節目の5万円を下回る場面もあり、週間では2000円を超える下落となった。
日経平均は週間では約2134円の下落となり、週足では10週ぶりに陰線を形成した。
来週は不安定な展開か。
日経平均は10月最終週に3000円を超える上昇、11月第1週に2000円を超える下落となっており、強弱感が交錯するだろう。
国内では引き続き決算発表が多く、11日に予定されているソフトバンクグループの決算が中でも注目される。
この銘柄の値動きが週の方向性にも大きな影響を与える可能性がある。世界的にAI関連銘柄の上昇に一服感が出てきていることは気がかりだが、仮にAI関連が買いづらくなったとしても、決算を材料に強く買われる銘柄は多く出てくると思われる。
指数の振れ幅の大きさはある程度許容され、楽観にも悲観にも傾かず方向感が定まらない週になると予想する。
10月相場が上げ過ぎていたため11月相場は穏やかな上げ方に戻る可能性が高そうだ。
■上値・下値テクニカル・ポイント(7日現在)
55199.06 ボリンジャー:+3σ(13週)
54402.72 ボリンジャー:+3σ(25日)
52612.24 ボリンジャー:+2σ(25日)
52192.85 ボリンジャー:+2σ(13週)
51111.82 ボリンジャー:+2σ(26週)
51101.08 6日移動平均線
50855.23 均衡表転換線(日足)
50821.76 ボリンジャー:+1σ(25日)
50276.37 ★日経平均株価7日終値
49186.64 ボリンジャー:+1σ(13週)
49031.29 25日移動平均線
48497.26 均衡表基準線(日足)
47990.23 均衡表転換線(週足)
47240.81 ボリンジャー:-1σ(25日)
46914.19 ボリンジャー:+1σ(26週)
46180.43 13週移動平均線
45450.34 ボリンジャー:-2σ(25日)
44908.62 75日移動平均線
44746.35 均衡表基準線(週足)
44474.58 均衡表雲上限(日足)
43659.86 ボリンジャー:-3σ(25日)
43174.22 ボリンジャー:-1σ(13週)
ローソク足は陰線で終了。5万円割れまで下ヒゲを伸ばした後、終値は5万円台に復帰して下値を固める形となった。一方、昨日に続いて下降中の5日移動平均線下方で推移した。週足では10週ぶりに陰線を引いたこともあり、上値の重さを確認する形となった。今週は右肩上がりを維持する25日線割れを回避して大勢強気継続を窺わせたが、本日終値は一目均衡表の転換線を下回っており、短期的には上値追い一服が予想される。
【大引け概況】
7日の日経平均株価は反落し、終値は前日比607円31銭安の5万0276円37銭だった。
本日のマーケット動画
時間:00:01:41 容量:20.20M ▼音声 VOICEVOX Nemo
過去のマーケット動画はこちら

米雇用情勢の悪化を背景に6日の米株式相場が下落したのを受け、海外短期筋が株価指数先物に断続的な売りを出した。人工知能(AI)関連のソフトバンクグループ(SBG)などが売りに押され、日経平均を下押しした。
前日の米株式市場でNYダウ工業株30種平均は398ドル安の4万6912ドルだった。
ナスダック指数も下落した。米雇用情勢への警戒感が台頭し売りが優勢だった。米国株が下落した流れを受け、東京株式市場も値を下げてスタート。AI・半導体関連などハイテク株を中心に売りが膨らみ、日経平均株価の下げ幅は一時1200円を超え4万9600円台まで売られる場面があった。
指数への寄与度が高いアドバンテストやソフトバンクグループが下落し、全体相場を押し下げた。また、前日に決算発表した味の素が制限値幅の下限(ストップ安水準)まで売られたのも重荷となった。
AI関連株の上昇がけん引する形で10月の日経平均は16.64%高と1990年10月(20.06%)以来の上昇率を記録した。市場では「これまでの日経平均の上昇が行き過ぎとの見方が反動安につながっている」との見方があった。
為替相場が一時1ドル=152円台後半へ円高が進んだことも警戒された。ただ、後場に入ると日経平均株価の下げ幅は縮小。5万円割れの水準では押し目買いが流入した。
午後に日経平均は急速に下げ渋った。高市早苗首相は7日午後の衆院予算委員会で、国と地方の基礎的財政収支(プライマリーバランス、PB)の黒字化目標を巡り「単年度のPBという考え方については変更する、取り下げると考えて頂いて結構だ」と述べた。高市政権下で積極財政にかじを切りやすくなるとの思惑が広がり、海外投機筋が株価指数先物に買い戻しを入れた。
東証株価指数(TOPIX)は反落した。終値は14.60ポイント(0.44%)安の3298.85だった。JPXプライム150指数も反落し、7.31ポイント(0.50%)安の1445.78で終えた。
東証プライムの売買代金は概算で6兆9948億円、売買高は25億5210万株だった。東証プライムの値下がり銘柄数は682。値上がりは874、横ばいは58だった。
業種別株価指数(33業種)は非鉄金属、電気機器、銀行業などが下落。上昇は海運業、小売業、サービス業など。
個別銘柄では、レーザーテックやディスコ、東京エレクトロンが安く、三菱重工業やIHIが値を下げた。トヨタ自動車やソニーグループも軟調で日立製作所や任天堂が下落した。イビデン、太陽誘電、ロームが急落。味の素はストップ安。後場に決算を発表したフジクラは業績予想を上方修正したものの材料出尽くし感から売られた。
半面、キオクシアホールディングスやダイキン工業が高く、ファーストリテイリングや良品計画が値を上げた。FOOD & LIFE COMPANIESやKDDI、中外製薬が買われた。前日に今期業績予想の上方修正を発表したリクルートホールディングスが急伸した。
東証スタンダード市場は、プライム市場で日経平均株価が大きく下落する中で、スタンダード市場も軟調な展開となった。
スタンダードTOP20は反落。出来高4億4382万株。
値上がり銘柄数550、値下がり銘柄数839と、値下がりが優勢だった。
個別ではサイオスが一時ストップ高と値を飛ばした。ソネック、ナカノフドー建設、イチケン、植木組、テノックスなど20銘柄は年初来高値を更新。ホリイフードサービス、シノブフーズ、Speee、メディシノバ・インク、ヘリオス テクノ ホールディングが買われた。
一方、木徳神糧がストップ安。ハビックス、テンダ、ライオン事務器、東映アニメーション、倉元製作所など10銘柄は年初来安値を更新。日本精鉱、ダイジェット工業、エフオン、内海造船、PEGASUSが売られた。
東証グロース市場は日経平均株価の下落につられ新興株にも売りが優勢だった。市場では新興株について「3月期決算企業の4〜9月期決算発表が続いており個別では動きが見られるが、全体としては材料が乏しく調整が続いている」との声が聞かれた。
東証グロース市場250指数は4日続落した。終値は前日比2.22ポイント(0.32%)安の700.84だった。グロース250、グロースCoreはともに下落。
グロース市場ではサンバイオやFFRI、ノートが下落した。一方、データセクやBASE、イオレは上昇した。
値上がり銘柄数244、値下がり銘柄数317と、値下がりが優勢だった。
個別では、Delta-Fly Pharmaがストップ高。レジル、富士山マガジンサービスは年初来高値を更新。データセクション、BASE、ビジネスコーチ、ケイファーマ、アクセルスペースホールディングスが買われた。
一方、クラシコ、デコルテ・ホールディングスがストップ安。Chordia Therapeutics、プログレス・テクノロジーズ グループ、オーバーラップホールディングス、CINC、NEなど14銘柄は年初来安値を更新。サイバー・バズ、旅工房、サンバイオ、エスネットワークス、AppBankが売られた。
7日午前の日経平均株価は反落し、午前終値は前日比1100円19銭安の4万9783円49銭だった。取引時間中として節目の5万円を割り込むのは5日以来となる。
前日の米株式市場でNYダウは398ドル安と反落。米調査会社が6日発表した米企業や政府機関が計画する10月の人員削減数が前年同月から増え、投資家心理を冷やした。ナスダック指数も下落、半導体関連銘柄で構成するフィラデルフィア半導体株指数(SOX)も下落した。
米雇用情勢への警戒感が台頭し売りが優勢だった。米国株が下落した流れを受け、東京株式市場も値を下げてスタート。AI・半導体関連などハイテク株を中心に売りが膨らみ節目である5万円を割り込んだ。前引けにかけ下値を探る展開が続き、4万9700円台まで値を下げた。アドバンテストやソフトバンクグループ(SBG)、東京エレクトロンが大幅安となり、3銘柄で日経平均を880円あまり押し下げた。為替が1ドル=153円00銭前後の円高に振れたことも警戒された。
市場では「きょうの下落はAI関連株に資金が偏っていた反動の側面が大きい。相場の上昇基調は損なわれていないが、こうした『ガス抜き』はしばらく続くだろう」との見方があった。
後場の日経平均株価は、軟調な値動きが継続しそうだ。高市首相の経済政策への期待も一旦織り込まれたという声も広がっているなか、週末要因含めて、積極的に買い進む材料に乏しい。ただ、主要企業の4-9月期決算発表が続いており、好決算・好業績銘柄への物色意欲が引き続き株価下支え要因となるか。個別銘柄の選別タイミングととらえ、後場の動向を見守っておきたい。
東証株価指数(TOPIX)は反落した。前引けは41.37ポイント(1.25%)安の3272.08だった。JPXプライム150指数も反落し、18.57ポイント(1.28%)安の1434.52で終えた。
前引け時点の東証プライムの売買代金は概算で3兆2597億円、売買高は12億4421万株だった。東証プライムの値下がり銘柄数は1010。値上がりは533、横ばいは70だった。
業種別では、非鉄金属、電気機器、機械などが下落した一方で、サービス業、海運業、小売業のなどが上昇した。
個別銘柄では、レーザーテックやディスコが安く、フジクラや住友電などの電線株が売られた。TDKや太陽誘電などの電子部品株も下げた。三菱重工業、サンリオが下落した。イビデンやロームも売られた。
半面、リクルートホールディングスやKDDIが急伸し、キオクシアホールディングスやファーストリテイリングが堅調。良品計画が買われた。
東証スタンダード市場は米ハイテク株安の流れを引き継ぎ、値がさの半導体関連株が軒並み値下がりし指数を押し下げた。円高も悪材料視され幅広い業種が売りに押された。
スタンダードTOP20は反落。出来高2億6293万株。
値上がり銘柄数403、値下がり銘柄数934と、値下がりが優勢だった。
個別ではサイオスが一時ストップ高と値を飛ばした。ソネック、イチケン、ニッカトー、トーソー、サンセイなど7銘柄は年初来高値を更新。ホリイフードサービス、メディシノバ・インク、ヘリオス テクノ ホールディング、横浜丸魚、マイネットは値上がり率上位に買われた。
一方、木徳神糧がストップ安。ハビックス、テンダ、東映アニメーション、倉元製作所、シキノハイテックなど8銘柄は年初来安値を更新。エフオン、内海造船、PEGASUS、エフテック、岡本工作機械製作所が売られた。
東証グロース市場は6日の米株式市場の下落を受けて投資家心理が悪化し、新興市場でも売りが優勢だった。ただ、日経平均株価はこれまで指数の上昇をけん引してきた一部の人工知能(AI)関連銘柄が指数を押し下げているが、これまでけん引役が不在で出遅れ感のあったグロース250指数の下落は日経平均と比較して限定的だった。
東証グロース市場250指数は続落した。前引けは前日比6.91ポイント(0.98%)安の696.15だった。
グロース250、グロースCoreはともに下落。
グロース市場ではサンバイオやノート、FFRIが下落した。一方、データセクやBASE、アクセルHDは上昇した。
値上がり銘柄数173、値下がり銘柄数380と、値下がりが優勢だった。
個別ではレジル、富士山マガジンサービスが年初来高値を更新。データセクション、BASE、ケイファーマ、メディア総研、ROXXが買われた。
一方、デコルテ・ホールディングスが一時ストップ安と急落した。Chordia Therapeutics、オーバーラップホールディングス、NE、クラシコ、カルナバイオサイエンスなど11銘柄は年初来安値を更新。サイバー・バズ、旅工房、サンバイオ、AppBank、ブリッジコンサルティンググループが売られた。
【寄り付き概況】
7日の日経平均株価は反落して始まった。始値は前日比359円37銭安の5万0524円31銭。
前日の米株式市場は、NYダウは398ドル安と反落。ナスダック指数も下落した。米雇用情勢への警戒感が台頭し売りが優勢だった。米国株が下落した流れを受け、東京株式市場も値を下げて始まった。また、為替は1ドル=152円90銭前後と前日夕方に比べ円高で推移している。
市場では「人工知能(AI)への需要は今後も伸びるとの見方は変わっていないが、AI関連株がいったん大きく調整すると相場が崩れやすく警戒は強い」(三井住友DSアセットマネジメントの市川雅浩チーフマーケットストラテジスト)との指摘があった。
東証株価指数(TOPIX)は反落している。
個別では、フジクラやTDKが売られ、ファナックやイビデンも安い。一方、ファストリやKDDIが買われ、スズキやホンダも高い。
東京株式市場は軟調展開か。
日経平均株価の予想レンジは4万9800-5万600円を想定。
米国株は下落。ダウ平均は398ドル安の46912ドルで取引を終えた。民間企業が発表した雇用データが悪化したことを警戒して、リスク回避姿勢が強まる展開。エヌビディアが3%を超える下落となるなどグロース株が下げを先導した。
ドル円は足元153円00銭近辺で推移している。
シカゴ225先物は円建てが640円安の50220円、ドル建てが570円安の50290円で取引を終えた。
米国株安を受けて売りに押されると予想する。指数寄与度の大きい大型グロース株にネガティブな影響が想定される。
米国の長期金利が低下しており、為替が円高(ドル安)に振れていることも日本株には逆風となる。今週に入って世界的にAI関連の株価に上昇一服感が出てきているだけに、週末を前に利益確定売りが急がれ、下押し圧力の強い地合いが続くだろう。
【好材料銘柄】
■ひらまつ <2764>
今期最終を3倍上方修正。
■日東紡績 <3110>
今期最終を2.9倍上方修正・最高益予想を上乗せ、未定だった配当は8円増配。
■サイボー <3123>
今期経常を一転10%増益に上方修正。
■グリーホールディングス <3632>
7-9月期(1Q)経常は黒字浮上で着地。
■サイオス <3744>
今期経常を38%上方修正。また、株主優待制度を導入。毎年12月末時点で200株以上を保有する株主を対象に、オリジナルカタログの商品(2000円相当のコース)を贈呈する。
■コラボス <3908>
今期経常を2.9倍上方修正、未定だった配当は4円に修正。
■エーアイ <4388>
今期最終を2.4倍上方修正。
■BASE <4477>
今期経常を22%上方修正・最高益予想を上乗せ、配当も4円に修正。
■Delta-Fly Pharma <4598>
「DFP-10917」関連パイプラインの臨床試験進捗状況を報告。末期の急性骨髄性白血病患者を対象に米国で実施中のDFP-10917単剤の臨床第3相比較試験は、すべての臨床データ入力と中間解析が完了され次第、安全性独立委員会に提出し、臨床効果が評価される予定。また、DFP-10917とVENの臨床第1/2試験の第2相部分は、第2段階目標の症例登録完了が見込める状況となった。
■ケイファーマ <4896>
アルフレッサと亜急性期脊髄損傷治療薬「KP8011」の治験製品および市販品に関するサプライチェーンの構築で業務提携。また、アルフレッサを割当先とする新株予約権付社債を発行し、15億円を調達する。
■トーソー <5956>
上期経常が29倍増益で着地・7-9月期も63%増益。
■リクルートホールディングス <6098>
今期最終を5%上方修正・最高益予想を上乗せ。
■ヘリオス テクノ ホールディング <6927>
今期経常を25%上方修正、配当も16円増額。
■IMV <7760>
前期経常を32%上方修正・最高益予想を上乗せ、配当も6円増額。
■フルヤ金属 <7826>
今期経常を29%上方修正、配当も15円増額。
7(金)
【国内】
9月家計調査(8:30)
《決算発表》
三菱重、ホンダ、フジクラ、三井不、クボタ、オリンパス、ユニチャーム、清水建、島津製、キッコーマン、千葉銀、しずおか、SGHD、東センチュリー、オムロン、東急不HD、F&LC、王子HD、ホシザキ、マクドナルド、リコー、八十二、マツダ、いよぎん、栗田工、セガサミーHD、ホトニクス、洋缶HD、コムシスHD、IIJ、エクシオG、空港ビル、関西ペ、フジテック、ライオン、ニッコンHD、第四北越、五洋建、メルカリ、芙蓉リース、ヨネックス、京阪HD、セブン銀行、名鉄、ラウンドワン、シンフォニア、安藤ハザマ、ポーラオルHD、ダイダン、三井倉HD、ジャストシステ、日触媒、リンテック、阪和興、共立メンテ
【海外】
中国10月貿易収支
米10月雇用統計(22:30)
米11月ミシガン大学消費者態度指数(24:00)
《米決算発表》
フランクリン・リソーシズ、デューク・エナジー
※株式スケジュールは予定の為、変更される場合があります。
6日のNYダウ工業株30種平均は反落し、終値は前日比398ドル70セント安の4万6912ドル30セントだった。米雇用情勢の減速を示す調査会社のデータを受け、米景気の先行き不透明感が高まった。ハイテク株を中心に割高感が意識されているのも相場の重荷となった。
この日は雇用の減速を示す民間統計が発表され、景気の先行き不透明感に対する懸念が広がり、相場の重荷となった。また、ハイテク株に対する高値警戒感も根強かった。
米再就職仲介会社チャレンジャー・グレイ・アンド・クリスマスは6日、米国で10月に発表された人員削減数が15万3074人と、前月の2.8倍に急増したと指摘した。人工知能(AI)の導入を背景にハイテク企業の雇用削減が目立った。
そのほか、労働市場分析を手掛けるレベリオ・ラブズが同日発表した調査によると、10月の米国の非農業部門の雇用者数は前月比で約9000人減少した。
米連邦政府の一部閉鎖で政府統計の発表が見送られるなか、代替となる民間調査会社のデータは米労働市場の悪化を示し、投資家心理が弱気に傾いた。ダウ平均の下げ幅は一時523ドルに達した。
これまでの相場上昇をけん引してきた人工知能(AI)関連などハイテク株の高値警戒感は根強い。ダウ平均の構成銘柄ではないが、データ分析プラットフォームのパランティア・テクノロジーズ、半導体のアドバンスト・マイクロ・デバイス(AMD)やクアルコムの下げが目立った。
各社が今週発表した2025年7〜9月期決算は市場予想を上回ったが、売りが優勢になった。市場では「好業績であることは織り込み済みだ」として、利益確定や持ち高調整の売りが出やすいとの声があった。
「ハイテク株は株価指標の面で割高で、さらなる調整余地がある」との見方も出ていた。
ダウ平均の構成銘柄ではセールスフォースが大幅安となった。エヌビディアやアマゾン・ドット・コム、マクドナルドが売られた。シスコシステムズやアムジェンも下落した。一方、IBMやメルク、コカ・コーラが上昇した。JPモルガン・チェースやジョンソン・エンド・ジョンソン(J&J)も買われた。
ナスダック総合株価指数は反落した。終値は前日比445.804ポイント(1.89%)安の2万3053.993だった。テスラやメタプラットフォームズ、インテルが下落した。
【シカゴ日本株先物概況】
6日のシカゴ日経平均先物は下落した。12月物は前日比985円安の5万220円で終えた。この日は日経平均株価が大きく反発したものの、ハイテク株を中心に米株式相場は再び下落しており、シカゴ市場の日経平均先物には売りが膨らんだ。
シカゴ日経225先物 (円建て) 50220 ( -640 ) シカゴ日経225先物 (ドル建て) 50290 ( -570 ) ( )は大阪取引所終値比
【欧州株式市場】
■イギリス・ロンドン株価指数
6日の英FTSE100種総合株価指数は3日ぶりに反落し、前日比41.30ポイント(0.42%)安の9735.78で終えた。英国時間午後に米市場で主要な株価指数が下げ幅を広げると、FTSE100種指数も水準を切り下げた。
朝方は買いが先行し、FTSE100種指数は取引開始直後に一時、前日付けた最高値を上回った。英イングランド銀行(中央銀行)が6日公表した金融政策委員会の声明などを踏まえ、年内に利下げが決まるとの期待が同指数を押し上げる場面もあった。
FTSEの構成銘柄では、製薬会社ヒクマ・ファーマシューティカルズが14.06%安、医療機器大手スミス・アンド・ネフューが10.87%安、酒造大手ディアジオが6.54%安と下げを主導、同社が2026年6月期の売上高などについて慎重な見通しを示したことが嫌気された。一方、流通大手セインズベリーは5.52%高、エンジニアリング企業のIMIは3.75%高、産銅大手アントファガスタは3.51%高と買われた。
■ドイツ・フランクフルト株価指数
6日のフランクフルト株式市場でドイツ株価指数(DAX)は反落し、前日比315.72ポイント(1.31%)安の2万3734.02で終えた。6日の米市場で主要な株価指数が下げ幅を広げる場面があり、投資家心理を冷やした。ソフトウエアのSAPや、独シーメンス、保険のアリアンツなど主力株に売りが優勢だった。
個別では、セメント大手ハイデルベルク・マテリアルズが4.95%安、6日発表した2025年7〜9月期の売上高は市場予想に沿った水準を確保したとの見方があったものの、材料出尽くしから利益確定の売りが優勢となった。業務用ソフトウエア大手SAPが4.39%安、ドイツ取引所が4.14%安と急落。半面、郵便・物流大手ドイツポストは8.63%高、通販大手ザランドは6.58%高、電力大手RWEは1.24%高で取引を終えた。
■フランス・パリ株価指数
欧州株式市場でフランスの株価指数CAC40は反落し、前日比1.35%安の7964.77で終えた。