Market Data
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【日経平均】
50883円68銭(△671円41銭=1.34%)
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【TOPIX】
3313.45(△45.16=1.38%)
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【グロース250】
703.06(▲5.47=0.77%)
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【プライム売買高】28億1347万株(▲6億2940万株)
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【売買代金】6兆9040億円(▲2兆1542億円)
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【値上がり銘柄数】987(前日:420)
【値下がり銘柄数】570(前日:1145)
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【新高値銘柄数】109(前日:38)
【新安値銘柄数】27(前日:37)
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【25日騰落レシオ】103.38(前日:98.56)
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■本日のポイント
1.日経平均は反発、米ハイテク株安一服で安心感
2.買い戻しで上げ幅一時1000円超
3.朝高後は伸び悩み個別物色の流れに
4.プライム値上がり銘柄数は約6割
5.鉄鋼や海運は軟調推移
日経平均は反発したものの、戻りの鈍さが気になるところだ。株価水準が切り上がれば戻り待ちの売りや利益確定売りが上値を抑える要因になっている。また、米テック企業によるAI技術への過剰な設備投資に対する懸念も折に触れて相場の波乱材料になりそうで、先行き不透明感はくすぶり続けている。
終値(5万883円)では寄り付き(5万792円)を上回って陽線を形成しており、買い意欲の強さは感じられた。5日線(5万1266円、6日時点)近辺で買いが一巡しただけに、同水準を早々に超えられるか、それとも抵抗となってしまうかが目先の注目点となるだろう。
抵抗となった場合には25日線(4万8802円)辺りまで下を見に行く可能性はあるだろう。
きょうの大幅高で過度な警戒はひとまず後退したと考えられるだけに、
週末売りに押されることなくさらに戻りを試しにいく展開に期待したい。
■上値・下値テクニカル・ポイント(6日現在)
55463.21 ボリンジャー:+3σ(26週)
55447.53 ボリンジャー:+3σ(13週)
54722.47 ボリンジャー:+3σ(25日)
52749.07 ボリンジャー:+2σ(25日)
52374.07 ボリンジャー:+2σ(13週)
51272.96 6日移動平均線
51222.11 ボリンジャー:+2σ(26週)
50883.68 ★日経平均株価6日終値
50801.33 均衡表転換線(日足)
50775.67 ボリンジャー:+1σ(25日)
49300.61 ボリンジャー:+1σ(13週)
48802.27 25日移動平均線
48497.26 均衡表基準線(日足)
47990.23 均衡表転換線(週足)
46981.02 ボリンジャー:+1σ(26週)
46828.87 ボリンジャー:-1σ(25日)
46227.14 13週移動平均線
44855.46 ボリンジャー:-2σ(25日)
44770.28 75日移動平均線
44746.35 均衡表基準線(週足)
前日比1036.01円高まで上ヒゲを伸ばしたが、下降中の5日移動平均線(51266.02円)には届かず、終値671.41円高とやや伸び悩んだ。一方、昨日から下値を切り上げ5万円を割り込むことなく推移し、値固めを進める形となった。ローソク足が小陽線の胴体から上下にヒゲを出す十字線を描いたこともあり、足元の株価水準での短期的な売り買い拮抗が窺える。
【大引け概況】
6日の日経平均株価は3営業日ぶりに反発し、終値は前日比671円41銭高の5万0883円68銭だった。
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前日の米株式市場では主要株価3指数がそろって上昇した。米ハイテク株安が一服したことが安心感をもたらす形となり、東京株式市場では寄り付き直後に主力株に買い戻しが入った。変動性の高い相場が続くなかで上昇一服後は戻り売り圧力が顕在化し、午前中に上げ幅を381円まで縮める場面があった。
外国為替市場でドル円が1ドル=154円の水準を維持できず、ややドル安・円高方向に振れたことも日本株の重荷となった。取引時間中は次第に決算発表を受けた個別物色主体の展開となり、後場寄り後の日経平均は5万1000円を手前にして膠着感を強めた。
米民間雇用サービス会社ADPが5日に発表した10月の全米雇用リポートは、非農業部門の雇用者数が市場予想を上回り、雇用情勢の先行き懸念がやや後退した。米連邦最高裁が5日に開いた口頭弁論でトランプ米政権による関税政策の合憲性に懐疑的な見解が出たと伝わったのも投資家心理を強気に傾け、日本株にも根強い先高観を背景にした買いが改めて膨らんだ。
日経平均への寄与度が大きいアドテストのほか、ディスコやレーザーテクの上昇が目立った。ただ、市場では「一部の投資家は半導体など利益が出ている銘柄に売りを出し、バリュー(割安)株に資金をシフトさせている」との指摘も聞かれ、商社や銀行株が堅調に推移した。
米著名投資家のウォーレン・バフェット氏が率いるバークシャー・ハザウェイが円建て債の発行を準備していることが6日、明らかになった。バークシャーは日本の大手商社株を買い増す意向を示してきたことから、住友商や三菱商などに思惑的な買いが入った。
日経平均は取引開始直後にきょうの高値(5万1248円)を付けた後は伸び悩んだ。10月の日経平均は7478円高と歴史的な上昇となり、前日にかけての調整を経てもなお相場の過熱感は強いとあって、国内投資家を中心に戻り待ちの売りが出やすかった。
業種別株価指数(33業種)は非鉄金属、機械、水産・農林業などが上昇。海運業、鉄鋼、ゴム製品などが下落した。
東証株価指数(TOPIX)は3営業日ぶりに反発した。終値は45.16ポイント(1.38%)高の3313.45だった。JPXプライム150指数は3営業日ぶりに反発し、19.37ポイント(1.35%)高の1453.09で終えた。
東証プライムの売買代金は概算で6兆9040億円、売買高は28億1347万株だった。東証プライムの値上がり銘柄数は987。値下がりは570、横ばいは58だった。
個別では、ソフトバンクグループやアドバンテストが値を上げ、フジクラとキオクシアホールディングスが急伸。レーザーテックやディスコが株価水準を切り上げ、日立製作所やトヨタ自動車、コニカミノルタ、ダイキン工業が決算発表をきっかけに急伸した。リンナイや荏原が値を飛ばし、三菱重工業や三井住友フィナンシャルグループ、伊藤忠商事が頑強。山一電機がストップ高となった。
半面、ソシオネクストや日本郵船、日本製鉄が売られ、スズキやキーエンスが冴えない展開。ぐるなびやダイセル、ジーエス・ユアサ コーポレーション、郵船、スズキが下値を探り、ニチコンが急落。日本板硝子はストップ安となった。
東証スタンダード市場は米株高で投資家心理が上向いたことに加え、前日までに大きく下げたことを受け、押し目買いや買い戻しの動きが広がった。
スタンダードTOP20は3営業日ぶり反発。出来高4億7180万株。
値上がり銘柄数907、値下がり銘柄数489と、値上がりが優勢だった。
個別ではホリイフードサービス、エスエルディー、サンセイがストップ高。マイネット、ファインシンターは一時ストップ高と値を飛ばした。ソネック、錢高組、イチケン、植木組、巴コーポレーションなど39銘柄は年初来高値を更新。精工技研、光陽社、サンコール、指月電機製作所、こころネットが買われた。
一方、シリウスビジョン、助川電気工業がストップ安。ハピネス・アンド・ディ、テンダ、京進、シキノハイテック、アトムなど9銘柄は年初来安値を更新。メディシノバ・インク、大東港運、オーナンバ、マミヤ・オーピー、大和自動車交通が売られた。
東証グロース市場は国内金利が上昇するなか、高PER(株価収益率)銘柄が多い新興株の割高感が意識された。朝方は高く始まったものの、ほどなくして下落に転じた。その後は軟調な展開が続き、安値引けとなった。
材料が出た一部銘柄には買いが入ったものの、個人投資家の資金は良好な決算発表が相次ぐプライム銘柄に向かったため、「グロース市場の商いは薄かった」という。
東証グロース市場250指数は3日続落した。終値は前日比5.47ポイント(0.77%)安の703.06だった。
グロース250、グロースCoreはともに3日続落。
グロース市場ではカバーやトライアル、GENDAが下落した。一方、ジーエヌアイやアストロHD、QPS研究所は上昇した。
値上がり銘柄数297、値下がり銘柄数266と、値上がりが優勢だった。
個別では、ビーマップ、note、サイバー・バズがストップ高。VRAIN Solution、Aiロボティクス、富士山マガジンサービス、技術承継機構、ユニフォームネクストなど8銘柄は年初来高値を更新。Green Earth Institute、AeroEdge、WOLVES HAND、アーキテクツ・スタジオ・ジャパン、旅工房が買われた。
一方、クラシコが一時ストップ安と急落した。GMOプロダクトプラットフォーム、イノベーション、ヌーラボ、アドベンチャー、Birdmanなど7銘柄は年初来安値を更新。CRI・ミドルウェア、JIG-SAW、NE、クラシル、ユーソナーが売られた。
6日午前の日経平均株価は反発し、前引けは前日比556円62銭高の5万0768円89銭だった。
きょう前場の日経平均はリバウンドに転じ、上げ幅は一時1000円を超えた。5万1000円台に乗せる場面があった。前日の米国株市場では雇用・景気指標の発表を受けて米国経済の底堅さが意識されたほか、ハイテク株を中心に持ち直しの動きとなり安心感を呼んだ。特にフィラデルフィア半導体株指数(SOX)が3%高と切り返しを鮮明にした。この流れを引き継ぎ、東京株式市場でも前日に急落したAI・半導体関連をはじめ主力銘柄に買い戻しが流入。ただ、買い一巡後は上値が重く、依然として高値警戒感が意識されているもよう。
米民間雇用サービス会社ADPが5日に発表した10月の全米雇用リポートは非農業部門の雇用者数が前月比4万2000人増と市場予想(2万2000人増)を上回り、市場が警戒するほど雇用が悪化しているわけではないとの見方が広がった。一方で米連邦準備理事会(FRB)が12月も利下げを続けるとの観測は崩れていない。金融緩和が米景気を支え、株価を押し上げるとの見方は根強く、日本株にも根強い先高観を背景にした買いが改めて流入した。
日経平均は上げ幅を380円あまりまで縮める場面があった。前日の米半導体株高を受けて高く始まった東エレクやアドテストの上値が重かった。個人投資家の人気が高いソフトバンクグループ(SBG)は5%あまり上昇した後に下げに転じた。半導体関連株の戻りの鈍さは投資家心理の重荷になった。
日経平均は日足チャート上で、長期的なトレンドを示す200日移動平均からの上方乖離(かいり)率が前日時点で24.6%と、「買われすぎ」の目安とされる20%をなお上回っている。海外投機筋を中心に上値追い意欲は強い一方、国内を中心に戻り待ちの売りを出す投資家も多いようだ。
後場の日経平均株価は、もう一段の上昇を試みる展開となろう。為替で円相場が対ドルで落ち着きを取り戻しつつある点が輸出関連株の下支え要因となる。また、国内外の経済指標発表が控えており、企業決算の通期見通し修正などが材料視される可能性がある。需給面では、前場の上昇を受けた利益確定売りが重荷となる一方、年末に向けたポジション積み増し観測も意識されよう。
東証株価指数(TOPIX)は反発した。前引けは34.50ポイント(1.06%)高の3302.79だった。JPXプライム150指数は反発し、15.10ポイント(1.05%)高の1448.82で前場を終えた。
前引け時点の東証プライムの売買代金は概算で3兆3744億円、売買高は13億3348万株だった。東証プライムの値上がり銘柄数は997。値下がりは548、横ばいは70だった。
業種別では、非鉄金属、機械、電気機器、輸送用機器などが堅調に推移した一方、鉄鋼、ゴム製品、陸運業などが軟調となった。
個別ではアドバンテストやディスコ、フジクラが高い。ソフトバンクグループ、東京エレクトロンはしっかり。トヨタ自動車やファーストリテイリング、任天堂、三菱重工業、コニカミノルタ、ダイキン、三井金属、日立、東京電力HD、富士電機、ローム、レーザーテック、日本取引所グループ、豊田通商、住友商も堅調。山一電機がストップ高に買われた。
半面、サンリオが急落。IHIや川崎重工業、ソシオネクストが水準を切り下げた。JX金属、日本製鉄、ソシオネクスト、SHIFT、イオン、ニトリHD、良品計画、JR西日本、エムスリー、住友ファーマ、OLC、住友化学、ネクソン、エプソン、太平洋セメントなどの銘柄が下落した。
東証スタンダード市場は前日の米国株高を好感し、幅広い銘柄に買いが広がった。
スタンダードTOP20は上昇。出来高2億6580万株。
値上がり銘柄数821、値下がり銘柄数475と、値上がりが優勢だった。
個別ではエスエルディー、サンセイがストップ高。ファインシンターは一時ストップ高と値を飛ばした。錢高組、イチケン、巴コーポレーション、タカギセイコー、ミヨシ油脂など29銘柄は年初来高値を更新。三共生興、新田ゼラチン、サンコール、岡本硝子、堀田丸正が買われた。
一方、ハピネス・アンド・ディ、テンダ、京進、シキノハイテック、アトムなど8銘柄が年初来安値を更新。大東港運、助川電気工業、マミヤ・オーピー、メディシノバ・インク、クオンタムソリューションズが売られた。
東証グロース市場は国内の長期金利が上昇するなか、PER(株価収益率)の高いグロース(成長)銘柄が多い新興市場では相対的な割高感が意識された。
東証グロース市場250指数は続落した。前引けは前日比3.29ポイント(0.46%)安の705.24だった。グロース250、グロースCoreはともに下落。
グロース市場ではGENDAやFFRI、フリーが下落した。一方、ジーエヌアイやアストロHD、エクサWizは上昇した。
値上がり銘柄数273、値下がり銘柄数254と、売り買いが拮抗した。
個別ではnoteが一時ストップ高と値を飛ばした。VRAIN Solution、Aiロボティクス、技術承継機構、ユニフォームネクスト、免疫生物研究所など6銘柄は年初来高値を更新。AeroEdge、旅工房、WOLVES HAND、ジェネレーションパス、アーキテクツ・スタジオ・ジャパンが買われた。
一方、イノベーション、ヌーラボ、アドベンチャー、Birdman、GENDAが年初来安値を更新。クラシコ、NE、JIG-SAW、ククレブ・アドバイザーズ、Def consultingが売られた。
【寄り付き概況】
6日の日経平均株価は大幅に反発して始まった。始値は前日比580円28銭高の5万0792円55銭。
昨日の米株式市場で主要指数が上昇したことが東京株式市場の株価の支えとなった。
また、外為市場で1ドル=154円00銭台と、昨日15時30分頃と比べ40銭ほど円安・ドル高方向に振れたことが東京市場で輸出株などの株価を支える要因となった。
さらに、日経平均は昨日までの続落で2,200円近く下落し、25日移動平均線との乖離率が3.39%(昨日6.49%)と7営業日ぶりに買われ過ぎとされる5%を下回ったことなどから過熱感がやや緩和し、押し目待ちや自律反発狙いの買いが入りやすかった。加えて、主要企業の4-9月期決算発表が続いており、好業績・好決算銘柄への物色意欲が引き続き株価下支え要因となった。一方、海外市場で米長期金利が上昇していることが東京株式市場の株価の重しとなったが、寄付き段階では買いが優勢だった。寄り後、日経平均は上げ幅を拡大している。
6日の東京株式市場は、反発後も堅調か。
日経平均株価の予想レンジは、5万500円-5万1500円を想定。(5日終値5万212円27銭)
米国株は上昇。NYダウ平均は225ドル高の47311ドルで取引を終えた。
日経平均株価は、現地5日の米国株式が上昇した動きや、きのう5日に大幅続落した反動から、買い優勢スタートとなりそう。
短期的なリバウンドを狙った買いが入ることも予想され、上げ幅を広げる場面も想定される。
為替相場は、ドル・円が1ドル=154円台の前半(5日は153円54-56銭)、ユーロ・円が1ユーロ=177円台の前半(同176円38-42銭)と円安方向にあることも支えとなりそう。
シカゴ日経平均先物の円建て清算値は、5日の大阪取引所清算値比675円高の5万1205円だった。
【好材料銘柄】
■ALSOK <2331>
今期経常を10%上方修正・最高益予想を上乗せ、配当も2円増額。
■コニカミノルタ <4902>
今期最終を13%上方修正。
■note <5243>
ITサービス大手の韓国ネイバーと資本業務提携。生成AI技術領域やプラットフォームで連携するほか、IP・コンテンツの共同開発などで協業する。資本面ではネイバーを割当先とする142万9500株の第三者割当増資を実施する。発行価格は1399円。
■ファインシンター <5994>
今期経常を2.2倍上方修正。
■サンセイ <6307>
上期経常を3.4倍上方修正。
■イリソ電子工業 <6908>
今期経常を一転6%増益に上方修正、配当も40円増額。
■日本CMK <6958>
今期経常を21%上方修正、配当も10円増額。
■サイバー・バズ <7069>
前期最終を64%上方修正・6期ぶり最高益更新へ。
■国際計測器 <7722>
今期経常を一転6%増益に上方修正、配当も5円増額。
■テレビ東京ホールディングス <9413>
今期経常を21%上方修正・2期ぶり最高益、配当も10円増額。
【主な経済指標・スケジュール】
6(木)
【国内】
9月毎月勤労統計(8:30)
10月都心オフィス空室率(13:00)
《決算発表》
リクルートHD、スズキ、富士フイルム、味の素、IHI、花王、郵船、日産自、ミネベアミツミ、スクエニHD、JFE、日テレHD、ローム、SANKYO、日油、ニコン、参天薬、KADOKAWA、太陽誘電、リンナイ、太陽HD、アルフレッサHD、GSユアサ、長瀬産、ダイセル、Gウイン、ミズホリース、グリコ、ニッスイ、JMDC、日東紡、カシオ、ハウス食G、ダイワボHD、ケーズHD、メイコー、レンゴー、住友倉、東海カーボ、ダイヘン、オークマ、芝浦メカ、エディオン、ウシオ電、ピジョン、ナカニシ、カナデビア
【海外】
《米決算発表》
モデルナ、ラルフ・ローレン、タペストリー、デュポン・ド・ヌムール、ロックウェルオートメーション、NRGエナジー、カミンズ、エアビーアンドビー、アカマイ・テクノロジーズ、ハイアット・ホテルズ
※株式スケジュールは予定の為、変更される場合があります。
5日のNYダウ工業株30種平均は3営業日ぶりに反発し、終値は前日比225ドル76セント(0.47%)高の4万7311ドル00セントだった。
この日発表された雇用やサービス業の景況感に関する指標がいずれも市場予想を上回り、投資家のリスク選好度が上昇した。前日に割高感が懸念され売りを浴びた人工知能(AI)関連など、ハイテク株を中心に買い優勢の展開となった。
堅調な決算や業績見通しを発表した銘柄が積極的に買われた。アムジェンは7.8%高、キャタピラーは3.9%高、マクドナルドは2.2%高と、ダウ平均の上昇をけん引した。
5日発表の10月のADP全米雇用リポートで、非農業部門の雇用者数は前月比4万2000人増えた。ダウ・ジョーンズ通信がまとめた市場予想(2万2000人増)を上回った。9月分は上方修正された。
5日午前に発表された10月の米サプライマネジメント協会(ISM)サービス業景況感指数は52.4と、市場予想(50.5)を上回った。
市場では「米連邦準備理事会(FRB)による追加利下げの余地を残す程度に、米雇用や景況感の改善がみられた」との受け止めがあった。FRBの利下げ効果の支えとともに雇用や経済の急速な悪化を避けられるとの楽観を誘い、企業収益の改善を期待した買いにつながった。
前日は株式の割高感が強まっているとの懸念から売りが広がっていた。5日朝もハイテク株の下げが相場の重荷となっていたが、売り一巡後は一角が持ち直した。ダウ平均の構成銘柄ではないが、前日夕に好決算を発表した半導体のアドバンスト・マイクロ・デバイス(AMD)が売り先行後に上昇に転じ、2.5%高で取引を終えた。
市場では「前日の相場下落が一段の売りを招く展開にならず、投資家の安心感を誘った」との声が聞かれた。前日はリスク回避姿勢が強まり、代表的な暗号資産(仮想通貨)であるビットコインの価格が10万ドル台を割り込む場面があったが、5日は10万ドル台を回復し投資家心理を支えた。
米連邦最高裁は5日、トランプ米政権が国際緊急経済権限法(IEEPA)に基づいて課した関税措置の合憲性を巡る訴訟の口頭弁論を開いた。複数の判事は合憲性に懐疑的な見解を示していると米CNBCなどが5日に報じた。
市場では関税政策が覆れば自動車など高関税の影響を受けやすい米企業の収益を支えるほか、米国の物価高を抑えるといった見方があった。一方、徴収済みの関税の還付や今後の政策を巡る不透明感を強めるとの観測もあった。判断が下るまでには時間がかかるとみられており、様子を見極めたいとの声も聞かれた。
ダウ平均の構成銘柄ではアムジェンが8%近く上昇した。前日夕に発表した2025年7〜9月期決算が市場予想を上回り、25年12月期通期の収益見通しを引き上げた。5日に四半期決算を発表したマクドナルドも買われた。キャタピラーやスリーエムも高い。半面、ホーム・デポやシャーウィン・ウィリアムズは売られた。
ナスダック総合株価指数は反発した。終値は前日比151.160ポイント(0.64%)高の2万3499.797だった。マイクロン・テクノロジーやブロードコムなど半導体株に買いが優勢だった。テスラやアルファベットも高い。
【シカゴ日本株先物概況】
5日のシカゴ日経平均先物はほぼ横ばいだった。12月物は前日比5円高の5万1205円で終えた。この日は日経平均株価が大幅に下落した一方で、ダウ工業株30種平均など米主要株価指数が上昇したため、シカゴ市場の日経平均先物には方向感が出にくかった。
シカゴ日経225先物 (円建て)
51205 ( +675 )
シカゴ日経225先物 (ドル建て)
51280 ( +750 )
( )は大阪取引所終値比
【欧州株式市場】
■イギリス・ロンドン株価指数
5日の英FTSE100種総合株価指数は続伸した。終値は前日比62.12ポイント(0.63%)高の9777.08と、最高値を10月30日以来4営業日ぶりに更新した。前日の米国株安を受けて前日比で安く始まったものの徐々に下げ幅を縮め、上昇に転じた。
5日の米国市場でナスダック総合株価指数が上げ幅を広げる場面があるなど、米国の主要株価指数が高く推移しており、投資家心理の支えとなった。同日発表された米景気指標を受け、米労働市場の減速などに対する懸念が和らいだことが背景にある。
原油先物に買いが先行し、英シェルなど石油株が上昇した。たばこ株や、英ユニリーバといった日用品関連に加え、建機・産業機器レンタルのアシュテッド・グループなど資本財の一角に買いが入った。朝方は売りが優勢だった金融株が次第に下げ渋ったのも、指数の上昇を支えた。英アストラゼネカを含むヘルスケア関連には売りが優勢だった。
FTSEの構成銘柄では、高級衣料のバーバリーが3.12%高、ホテル大手ウィットブレッドが2.64%高、インターコンチネンタル・ホテルズ・グループが2.60%高と相場をけん引。一方、医療機器大手スミス・アンド・ネフューは1.69%安、防衛大手バブコック・インターナショナル・グループは1.65%安、投資信託スコティッシュ・モーゲージ・インベストメント・トラストは1.60%安と売られた。
■ドイツ・フランクフルト株価指数
5日のドイツ株価指数(DAX)は反発し、前日比100.63ポイント(0.42%)高の2万4049.74で終えた。5日発表された米景気指標をきっかけに米労働市場の減速などに対する警戒感が和らいだ。
米株式市場では、ナスダック総合株価指数が上げ幅を広げる場面がある。米主要株価指数の上昇を支えに投資家が慎重な姿勢を緩め、欧州市場でも株式に買いが増えた。欧州時間の昼過ぎまでは、DAXは前日終値を下回って推移する場面が目立った。
個別では自動車株に買いが集まり、BMWは6.85%高と急伸。ダイムラー・トラックとメルセデス・ベンツも、それぞれ3.72%高、3.54%高となった。半面、医療機器のシーメンス・ヘルシニアーズは8.63%安、分子診断大手キアゲンは3.67%安、エネルギー大手シーメンス・エナジーは2.05%安で終了した。
■フランス・パリ株価指数
欧州株式市場でフランスの株価指数CAC40は小幅ながら7営業日ぶりに反発し、前日比0.08%高で終えた。