15日の東京株式市場は反発後、堅調な値動きか。
日経平均株価の予想レンジは、4万2600円-4万3100円を想定。(14日終値4万2649円26銭)
米国株はまちまち。ダウ平均とナスダックが下落し、S&P500が上昇した。ダウ平均は11ドル安の44911ドルで取引を終えた。
現地14日の米国株式は小幅に反落したものの、シカゴ日経平均先物の円建て清算値は、14日の大阪取引所清算値比225円高の4万2845円だった。
朝方はシカゴ清算値にサヤ寄せするスタートとなりそう。
為替相場は、ドル・円が1ドル=147円台の後半(14日は146円55-57銭)、ユーロ・円が1ユーロ=172円台の前半(同171円16-20銭)と円安方向に振れている。前日の円高から一転する格好となったことから、輸出関連銘柄に見直しの動きが進みそうだ。
現地15日にはトランプ米大統領とロシア・プーチン大統領との首脳会談を控えることや、週末要因などから、手控えムードが広がる可能性もありそう。
【好材料銘柄】
■ホクリヨウ <1384>
今期経常を34%上方修正・2期ぶり最高益、配当も20円増額。
■LIFULL <2120>
4-6月期(3Q)最終は黒字浮上、未定だった今期配当は6.6円増配。
■ケアネット <2150>
欧州系投資ファンドEQT傘下のCurie1がTOB(株式公開買い付け)を実施し、完全子会社化を目指す。TOB価格は1株1130円で13日終値を47.3%上回る水準。買い付け期間は8月14日から9月29日まで。
■フォーサイド <2330>
今期経常を2.4倍上方修正。
■オイシックス・ラ・大地 <3182>
4-6月期(1Q)経常は74%増益で着地。
■マリオン <3494>
株主優待制度を導入。毎年9月末時点で100株以上を保有する株主を対象に、QUOカード1000円分を贈呈する。10-6月期(3Q累計)経常は47%減益で着地。
■FFRIセキュリティ <3692>
4-6月期(1Q)経常は黒字浮上で着地。
■ジョルダン <3710>
非開示だった今期経常は黒字浮上、未定だった配当は6円実施。
■ランドコンピュータ <3924>
4-6月期(1Q)経常は47%増益で着地。また、株主優待制度を導入。毎年3月末時点で100株以上を保有する株主を対象に、QUOカード2000円分を贈呈する。
■セグエグループ <3968>
今期経常を17%上方修正・最高益予想を上乗せ。
■BlueMeme <4069>
4-6月期(1Q)経常は黒字浮上で着地。
■プラスアルファ・コンサルティング <4071>
今期経常を8%上方修正・最高益予想を上乗せ、配当も11円増額。また、マイナビと資本業務提携するほか、ラクス <3923> と業務提携に向けて基本合意。
■網屋 <4258>
上期経常が73%増益で着地・4-6月期も5.6倍増益。
■ランサーズ <4484>
株主優待制度を導入。毎年3月末と9月末時点で500株以上を半年以上継続して保有する株主を対象に、デジタルギフト4000円分を年2回贈呈する。ただし、初回の26年3月末基準日は、継続保有にかかわらず対象とする。4-6月期(1Q)経常は61%減益で着地。
■アイキューブドシステムズ <4495>
今期経常は24%増で2期連続最高益更新へ。
■キッズウェル・バイオ <4584>
4-6月期(1Q)経常は黒字浮上で着地。
■セカンドサイトアナリティカ <5028>
上期経常が12倍増益で着地・4-6月期は黒字浮上。
■jig.jp <5244>
4-6月期(1Q)経常は4%増益で着地。また、発行済み株式数(自社株を除く)の2.40%にあたる100万株(金額で2億9000万円)を上限に自社株買いを実施する。買い付け期間は8月14日から12月24日まで。
■ナイル <5618>
今期経常を2億1000万円の赤字~5500万円の黒字に上方修正。
■yutori <5892>
4-6月期(1Q)経常は8.2倍増益で着地。
■弁護士ドットコム <6027>
4-6月期(1Q)経常は74%増益で着地。また、東証プライム市場への市場区分変更申請を実施。
■バーチャレクス・ホールディングス <6193>
株主優待制度を新設。毎年9月末と3月末時点で200株以上を保有する株主を対象に、QUOカード5000円分を年2回贈呈する。4-6月期(1Q)経常は赤字縮小で着地。
■ディスラプターズ <6538>
4-6月期(1Q)経常は75%増益で着地。
■日本電子 <6951>
4-6月期(1Q)経常は17%増益で着地。
■TORICO <7138>
8月31日現在の株主を対象に1→5の株式分割を実施する。また、創業20周年を記念して特別株主優待を実施。25年9月末および26年3月末時点で1500株(8月末割当の1→5の株式分割前は300株)以上を6ヵ月以上継続して保有する株主を対象に、QUOカード3万円分を贈呈する。4-6月期(1Q)経常は赤字縮小で着地。
■Solvvy <7320>
今期経常は26%増で10期連続最高益、実質増配へ。また、発行済み株式数(自社株を除く)の2.2%にあたる25万株(金額で5億円)を上限に自社株買いを実施する。買い付け期間は8月14日から8月31日まで。
■京都きもの友禅ホールディングス <7615>
4-6月期(1Q)経常は黒字浮上・通期計画を超過。
■日本創発グループ <7814>
上期経常は30%減益で着地、今期配当を46円増額修正。
■アドバンテッジリスクマネジメント <8769>
4-6月期(1Q)経常は2.4倍増益で着地。
■和心 <9271>
今期経常を一転31%増益に上方修正・最高益更新へ。
■トリドリ <9337>
上期経常が3倍増益で着地・4-6月期も3.2倍増益。
■ビジネスブレイン太田昭和 <9658>
4-6月期(1Q)最終は2.9倍増益で着地。また、発行済み株式数の8.72%にあたる110万9800株の自社株を消却する。消却予定日は8月29日。
【主な経済指標・スケジュール】
15(金)
【国内】
4-6月期GDP(8:50)
《決算発表》
KeePer技、シンクロフード、明豊ファシリ、WOLVES、ロジザード、タウンニュース、環境管理
【海外】
中国7月小売売上高(11:00)
中国7月鉱工業生産(11:00)
米7月小売売上高(21:30)
米8月ニューヨーク連銀製造業景気指数(21:30)
米7月輸出物価指数(21:30)
米7月輸入物価指数(21:30)
米7月鉱工業生産(22:15)
米7月設備稼働率(22:15)
米8月ミシガン大学消費者態度指数(23:00)
米6月対米証券投資(8/16 5:00)
※株式スケジュールは予定の為、変更される場合があります。
14日のNYダウ工業株30種平均は3日ぶりに小幅反落し、前日比11ドル01セント安の4万4911ドル26セントで終えた。朝発表の7月の米卸売物価指数(PPI)が市場予想を上回る伸びとなり、インフレ懸念が改めて広がった。
ただ、9月の利下げ観測は根強かった。売り一巡後は下げ渋り、ダウ平均は小幅に上昇する場面もあった。
米労働省がこの日発表した7月の卸売物価指数(PPI)は前月比0.9%上昇と、市場予想(ロイター通信調査)の0.2%上昇を大幅に上回った。エネルギーと食品を除いたコア指数の伸び率も0.9%と予想よりも大きかった。統計を受けてトランプ米政権の高関税政策がインフレを加速させることへの警戒感が強まり、一時ダウ平均は200ドル超下げた。米長期金利の上昇も嫌気された。
日系証券筋は「市場では依然として9月に米連邦準備制度理事会(FRB)が利下げを決定すると見込んでいるが、0.50%の大幅利下げは行われないと予想されている」と述べた。
12日発表の7月の米消費者物価指数(CPI)がほぼ市場予想の範囲内だったと受け止められた後で、米政権の関税政策がインフレ圧力の上昇につながるとの懸念が再燃した。市場の一部で意識されていた9月の大幅利下げ観測は後退。その後の利下げペースが緩やかになる可能性も意識され、株式相場の重荷となった。
ナスダック総合株価指数と多くの機関投資家が運用指標とするS&P500種株価指数は前日、連日で最高値を更新した。ダウ平均も高値圏で推移するなか、前日までの2日間で940ドルあまり上昇していた。短期的な過熱感が意識されやすかった。
15日には7月の米小売売上高と8月の米消費者態度指数の発表を控え、米経済を支える消費の動向を見極めたい雰囲気も株式の買い手控えにつながった。
ダウ平均の下げ幅は200ドルを超える場面があったが、売り一巡後は下げ渋った。PPIの発表後も、米連邦準備理事会(FRB)が9月に利下げに踏み切るとの見方は根強く、株買いを支えた。直近の相場上昇でやや出遅れ感のあったマクドナルドやJPモルガン・チェース、キャタピラーなどが買われた。
主力ハイテク株の一角に買いが入ったことも、相場を支えた。前日に生鮮食品の配達サービスの強化を発表したアマゾン・ドット・コムへの買いが続き、3%近く上げた。エヌビディアやマイクロソフトも上昇した。
ダウ平均の構成銘柄では、スリーエムやホーム・デポが下落した。前日に四半期決算を発表したシスコシステムズも売られた。
ナスダック総合株価指数は3日ぶりに小幅に反落した。前日比2.470ポイント(0.01%)安の2万1710.670で終えた。テスラやアドバンスト・マイクロ・デバイス(AMD)、パランティア・テクノロジーズが下落した。
S&P500種株価指数は小幅に3日続伸した。前日比1.96ポイント(0.03%)高の6468.54で終え、3日連続で最高値を更新した。
【シカゴ日本株先物概況】
14日のシカゴ日経平均先物は下落した。9月物は前日比300円安の4万2845円で終えた。この日は日経平均株価が下落し、米ダウ工業株30種平均も下げたため、シカゴ市場の日経平均先物には売りが優勢となった。
シカゴ日経225先物 (円建て)
42845 ( +225 )
シカゴ日経225先物 (ドル建て)
42865 ( +245 )
( )は大阪取引所終値比
【欧州株式市場】
■イギリス・ロンドン株価指数
14日の英FTSE100種総合株価指数は小幅ながら4日続伸し、連日で最高値を更新した。終値は前日比12.01ポイント(0.13%)高の9177.24だった。英国の経済と金融政策の先行きを巡り、見方が交錯した。指数は前日終値を下回って推移する場面があるなど、明確な方向感を欠いた。
14日発表された2025年4〜6月期の英実質国内総生産(GDP)速報値は前期比0.3%増と、市場予想ほど鈍化しなかった。景気減速への懸念がひとまず和らいだことが相場を支えた。半面、英国で利下げが慎重に判断されるとの見方は投資家心理の重荷となった。
FTSEの構成銘柄では、好業績だった自動車保険のアドミラル・グループが6.65%高と上昇率トップ。エネルギー小売り大手セントリカが3.70%高、保険大手アビバが2.55%高と続いた。一方、資源大手リオティントが4.02%安、保険大手ビーズリーが2.94%安と売られ、指数を押し下げた。
■ドイツ・フランクフルト株価指数
14日のドイツ株価指数(DAX)は続伸し、前日比191.91ポイント(0.79%)高の2万4377.50と7月10日以来、約1カ月ぶりの高値で終えた。米国で9月以降に利下げが進むとの期待から投資家がリスク選好に傾き、主力株を中心に買いが優勢だった。
欧州時間の午後に発表された7月の米卸売物価指数(PPI)が市場予想を上回ると米利下げ観測がやや弱まり、DAXは伸び悩む場面があった。
個別では、防衛大手ラインメタルが2.76%高、航空機大手エアバスが2.31%高、保険大手アリアンツが2.14%高と上げを主導。半面、電力大手RWEが2.51%安、化学品商社ブレンタークが1.45%安だった。
■フランス・パリ株価指数
欧州株式市場でフランスの株価指数であるCAC40は3日続伸した。前日比0.83%高の7870.34で終え、およそ1カ月ぶりの高値となった。欧州主要600社の株価指数であるストックス600は終値が553.87と5月20日以来の高値で終えた。