16日の東京株式市場は、上値の重い展開か。
日経平均株価の予想レンジは、3万7500円-3万8000円を想定。(15日終値3万7755円51銭)
米国株はまちまち。ダウ平均とS&P500が上昇した一方、ナスダックは下落した。ダウ平均は271ドル高の42322ドルで取引を終えた。
現地15日の米国株式は、NYダウが反発したものの、ナスダック総合指数やSOX(フィラデルフィア半導体株)指数は下落するなどまちまち。
為替相場は、ドル・円が1ドル=145円台の半ば(15日は145円88-90銭)、ユーロ・円が1ユーロ=162円台の後半(同163円35-39銭)とやや円高方向にある。円高への警戒や週末要因から手控えムードが強まることも想定され、弱含む場面もありそう。
シカゴ日経平均先物の円建て清算値は、15日の大阪取引所清算値比45円高の3万7755円だった。
【好材料銘柄】
■フルッタフルッタ <2586>
今期経常は58%増で11期ぶり最高益更新へ。「継続企業の前提に関する注記」の記載を解消。
■クリアル <2998>
今期経常は37%増で5期連続最高益、実質増配へ。また、9月30日現在の株主を対象に1→5の株式分割を実施。
■サンセイランディック <3277>
1-3月期(1Q)経常は3.5倍増益で着地。
■ゴルフダイジェスト・オンライン <3319>
MBO(経営陣が参加する買収)による株式の非公開化を目指す。インテグラル傘下のTGTホールディングスがTOB(株式公開買い付け)を実施する。TOB価格は1株430円で15日終値を30.3%上回る水準。買い付け期間は5月16日から7月3日まで。
■ケイアイスター不動産 <3465>
今期経常は32%増益、前期配当を3円増額・今期は49円増配へ。
■LIFE CREATE <352A>
今期経常は47%増で4期連続最高益更新へ。
■ワコールホールディングス <3591>
今期最終は2.1倍増で9期ぶり最高益更新へ。また、発行済み株式数(自社株を除く)の11.23%にあたる580万株(金額で285億円)を上限に自社株買いを実施。5月23日付で300万株の自社株を消却する。
■電算 <3640>
今期経常は73%増で2期連続最高益、63円増配へ。
■プラスアルファ・コンサルティング <4071>
上期経常が26%増益で着地・1-3月期も42%増益。
■プレイド <4165>
今期営業を82%上方修正。
■Kaizen Platform <4170>
1-3月期(1Q)経常は黒字浮上で着地。
■ワンキャリア <4377>
1-3月期(1Q)経常は54%増益で着地。
■インフォネット <4444>
今期経常は10%増で7期ぶり最高益更新へ。また、株主優待制度を新設。毎年9月末と3月末時点で300株以上を保有する株主を対象に、QUOカード6500円分を年2回贈呈する。
■スペースマーケット <4487>
1-3月期(1Q)経常は2.1倍増益で着地。
■イーエムシステムズ <4820>
上期経常を36%上方修正・8期ぶり最高益更新へ。
■ヒューマンテクノロジーズ <5621>
今期経常は37%増で2期連続最高益、前期配当を3.5円増額・今期は7.5円増配へ。
■三菱化工機 <6331>
今期経常は33%増で3期連続最高益、前期配当を100円増額・今期は実質増配。
■インターネットインフィニティー <6545>
今期経常は30%増で2期連続最高益、前期配当を2円増額・今期は3円増配へ。
■ピアラ <7044>
1-3月期(1Q)経常は黒字浮上・上期計画を超過。また、株主優待制度を新設。毎年6月末と12月末時点で1000株以上を保有する株主を対象に、デジタルギフト1万8000円分を年2回贈呈する。
■Smile Holdings <7084>
株主優待制度を新設。毎年9月末と3月末時点で300株以上を6ヵ月以上継続保有する株主を対象に、デジタルギフト7500円分を年2回贈呈する。なお、初回の25年9月末基準日に限り、保有期間にかかわらず300株以上を保有する株主すべてを対象とする。今期経常は10%減益へ。
■日本精機 <7287>
今期最終は31%増益、30円増配へ。また、発行済み株式数(自社株を除く)の3.48%にあたる200万株(金額で20億円)を上限に自社株買いを実施する。買い付け期間は5月16日から26年3月31日まで。
■ベビーカレンダー <7363>
1-3月期(1Q)経常は4.4倍増益で着地。
■DNホールディングス <7377>
7-3月期(3Q累計)経常が4.3倍増益で着地・1-3月期も27%増益。
■NEW ART HOLDINGS <7638>
今期経常は6%増で2期連続最高益、70円増配へ。
■ブシロード <7803>
今期経常を38%上方修正。
■ニッピ <7932>
今期経常は5%増で2期ぶり最高益、前期配当を113円増額・今期は33円増配へ。
■DAIKO XTECH <8023>
今期経常は1%増益、前期配当を2円増額・今期は4円増配へ。また、株主優待制度を新設。毎年9月末時点で100株以上を保有する株主を対象に、QUOカード(保有期間3年未満で1000円分、3年以上で2000円分)を贈呈する。
■ゼロ <9028>
今期最終を29%上方修正・最高益予想を上乗せ、配当も31円増額。
■アルファポリス <9467>
今期経常は15%増で2期連続最高益、10円増配へ。
■エアークローゼット <9557>
今期経常を5.4倍上方修正・4期ぶり最高益更新へ。
【主な経済指標・スケジュール】
16(金)
【国内】
1-3月期GDP(8:50)
《決算発表》
東映アニメ、フジHD、東北新社、カナデン、佐藤食、アーレスティ、ムサシ、大木ヘルケア、ヨシタケ、ホリイフード、創健社
【海外】
米4月住宅着工件数(21:30)
米4月建設許可件数(21:30)
米5月ミシガン大学消費者態度指数(23:00)
米3月対米証券投資(5/17 5:00)
※株式スケジュールは予定の為、変更される場合があります。
15日のNYダウ工業株30種平均は3営業日ぶりに反発し、前日比271ドル69セント(0.64%)高の4万2322ドル75セントで終えた。
今週上昇が続いていたIT大手が利益確定で売られた一方、出遅れ感があった生活必需品や製薬などが買われた。この日発表された米経済指標がインフレの落ち着きを示す内容で、長期金利が低下したことも相場を支えた。
米司法省から不正行為の疑いで捜査を受けていると報じられたユナイテッドヘルス・グループが10.9%安と急落した。一時19.2%安まで下がり、全体の重荷となった。
米債券市場で10年債利回りが一時、前日比0.11%低い4.43%を付けた。関税でインフレ圧力が高まるとの観測などから米長期金利は今週に入って速いペースで水準を切り上げ、14日夜には4.55%と約1カ月ぶり高水準を付けていた。金利低下で投資妙味が増すとの見方から配当利回りの高い銘柄が買われた。
朝方発表の4月の米卸売物価指数(PPI)が市場予想に反して下落した。4月の米小売売上高は市場予想と一致したものの、伸びは鈍かった。ウォルマートは15日に開いた決算説明会で関税の影響で値上げせざるをえない状況にあると説明した。高インフレが消費や企業収益の逆風になる可能性が意識され、ディフェンシブ株の一角などが物色された。
ユナイテッドヘルスは11%近く下げた。米司法省がメディケア(高齢者向け公的医療保険)事業で不正行為の疑いがあるとして捜査していると、米紙ウォール・ストリート・ジャーナルが14日に報じた。13日には収益見通しの撤回と最高経営責任者(CEO)交代を発表しており、改めて経営の先行き不透明感が強まった。ダウ平均は270ドルあまり下げる場面があった。
ダウ平均の構成銘柄では14日夕発表の四半期決算で売上高が市場予想を上回ったシスコシステムズが大幅上昇した。IBMも高い。コカ・コーラやアムジェン、トラベラーズなども買われた。一方、アマゾン・ドット・コムやアップル、ウォルト・ディズニーなど消費関連銘柄が安い。ウォルマートも下げた。
ナスダック総合株価指数は7営業日ぶりに反落した。前日比34.491ポイント安の1万9112.319で終えた。足元で上昇が目立ったテスラやパランティア・テクノロジーズなどに利益確定の売りが出た。
S&P500種株価指数は4日続伸した。前日比24.35ポイント高の5916.93と2月下旬以来の高値で終えた。
【シカゴ日本株先物概況】
15日のシカゴ日経平均先物は上昇した。6月物は前日比35円高の3万7755円で終えた。米ダウ工業株30種平均の上昇が支えになった一方、外国為替市場での円高・ドル安に対する警戒感が上値を抑えた。
シカゴ日経225先物 (円建て)
37755 ( +45 )
シカゴ日経225先物 (ドル建て)
37810 ( +100 )
( )は大阪取引所終値比
【欧州株式市場】
■イギリス・ロンドン株価指数
15日のFTSE100種総合株価指数は3日ぶりに反発し、前日比48.74ポイント(0.56%)高の8633.75で終えた。英政府統計局が15日発表した2025年1〜3月期の英実質国内総生産(GDP)速報値の伸びが市場予想を上回り、投資家心理を支えた。半面、原油先物相場の下落を背景に英BPなどエネルギー株が下げ、指数の上値を抑えた。
FTSEの構成銘柄では、製薬会社ヒクマ・ファーマシューティカルズが7.37%高、給食サービス大手コンパス・グループが3.82%高、産金大手フレスニロが3.52%高と上げを主導。逆にプライベート・エクイティ会社3i(スリーアイ)グループは4.22%安、会計ソフト大手セージは3.83%安、石油大手BPは3.35%安となった。
■ドイツ・フランクフルト株価指数
15日のドイツ株価指数(DAX)は反発した。終値は前日比168.58ポイント(0.71%)高の2万3695.59と、2営業日ぶりに最高値を更新した。英国やフランスなど欧州の他の主要な株式相場が上昇し、ドイツ株にも買いが優勢となった。
個別では、地政学リスクや、欧州での防衛体制強化の方針が改めて意識されるなかで防衛大手ラインメタルが5.65%高、製薬大手バイエルが3.13%高、15日に2025年1〜3月期決算を発表したエネルギー大手シーメンス・エナジーが2.92%高と買われた半面、医薬大手メルクは6.82%安、自動車大手BMWは5.74%安、コメルツ銀行は2.21%安と値を下げた。
■フランス・パリ株価指数
フランスの株価指数CAC40は反発し、前日比0.21%高で終えた。欧州主要600社の株価指数であるストックス600も反発し3月下旬以来、約1カ月半ぶりの高値で終えた。