14日の東京株式市場は、しっかりした展開か。
日経平均株価の予想レンジは、3万7800円-3万8400円を想定。(13日終値3万8183円26銭)
米国株はまちまち。ダウ平均が下落した一方、S&P500とナスダックは上昇した。ダウ平均は269ドル安の42140ドルで取引を終えた。
現地13日の米国市場では、NYダウが下落したものの、ナスダック総合指数やSOX(フィラデルフィア半導体株)指数が上昇したことを受け、半導体関連を中心に堅調な値動きが期待される。
為替相場は、ドル・円が1ドル=147円台の前半(13日は147円85-87銭)と円高に振れる一方、ユーロ・円が1ユーロ=164円台の後半(同164円34-38銭)と円安方向にある。
シカゴ日経平均先物の円建て清算値は、13日の大阪取引所清算値比170円高の3万8370円だった。
【好材料銘柄】
■ハッチ・ワーク <148A>
1-3月期(1Q)経常は46倍増益で着地。
■三井松島ホールディングス <1518>
9月30日現在の株主を対象に1→5の株式分割を実施。今期経常は4%減益、実質76.9%増配へ。また、発行済み株式数(自社株を除く)の31.3%にあたる350万株(金額で200億円)を上限に自社株買いを実施する。買い付け期間は6月2日から26年6月1日まで。
■K&Oエナジーグループ <1663>
1-3月期(1Q)経常は41%増益で着地。
■MFS <196A>
今期経常を2.1倍上方修正。
■総医研ホールディングス <2385>
今期経常を赤字縮小に上方修正、配当も5円で2期ぶり復配へ。
■ワールドホールディングス <2429>
1-3月期(1Q)経常は4倍増益で着地。
■ライフドリンク カンパニー <2585>
今期経常は36%増で7期連続最高益、前期配当を0.75円増額・今期は2円増配へ。
■歯愛メディカル <3540>
今期経常を6%上方修正。
■ウェルス・マネジメント <3772>
今期経常は3.3倍増益へ。
■PCIホールディングス <3918>
今期経常は21億円へ。
■ランドコンピュータ <3924>
今期経常は29%増で2期ぶり最高益、2円増配へ。
■オークネット <3964>
今期経常を一転1%増益に上方修正・最高益、配当も実質11%増額。
■南海化学 <4040>
今期経常は20%増益、5円増配へ。
■Finatextホールディングス <4419>
今期経常は95%増で2期連続最高益更新へ。
■NCD <4783>
今期経常は5%増で4期連続最高益、前期配当を4円増額・今期は50円増配へ。
■サークレイス <5029>
今期経常は72%増で2期連続最高益更新へ。
■日本ビジネスシステムズ <5036>
今期経常を33%上方修正・最高益予想を上乗せ。
■AVILEN <5591>
1-3月期(1Q)経常は2.5倍増益で着地。
■アウトルックコンサルティング <5596>
今期経常は16%増で2期ぶり最高益、34円で初配当へ。
■岡本工作機械製作所 <6125>
今期経常は61%増益へ。
■油研工業 <6393>
前期経常を10%上方修正、配当も20円増額。
■チノー <6850>
今期経常は1%増で4期連続最高益、前期配当を10円増額・今期は5円増配へ。
■日本ケミコン <6997>
今期経常は3.7倍増益、7期ぶり20円で復配へ。
■エフテック <7212>
前期経常が一転増益で上振れ着地・今期は2倍増益へ。
■ブイ・テクノロジー <7717>
前期経常が上振れ着地・今期は2.2倍増益へ。
■青山商事 <8219>
今期経常は11%増益、前期配当を7円増額・今期は2円増配へ。
■山梨中央銀行 <8360>
今期経常は17%増益、前期配当を12円増額・今期は34円増配へ。
■イノテック <9880>
今期経常は48%増益へ。
■ソフトバンクグループ <9984>
前期最終は黒字浮上で着地、今期業績は非開示。
【主な経済指標・スケジュール】
14(水)
【国内】
4月企業物価指数(8:50)
《決算発表》
三井住友、KDDI、テルモ、SMC、パンパシHD、日ペイントH、京セラ、三住トラスト、SUBARU、鹿島、楽天G、光通信、シスメックス、東レ、TOPPANHD、西武HD、東急、清水建、三和HD、阪急阪神、スクエニHD、リコー、TBSHD、オープンハウス、GMOインター、東センチュリー、GMOPG
【海外】
《米決算発表》
シスコ・システムズ
※株式スケジュールは予定の為、変更される場合があります。
13日のNYダウ工業株30種平均は反落し、前日比269ドル67セント(0.63%)安の4万2140ドル43セントで終えた。
ユナイテッドヘルスはこの日、最高経営責任者(CEO)交代と2025年通期業績予想の撤回を発表したことが投資家の不安を高め、18%安と急落。ダウ平均を400ドル超押し下げた。
医療保険関連銘柄に売りが及び、ダウ平均の構成銘柄ではないが、ヒューマナやシグナも下げた。
一方、同日発表の4月の米消費者物価指数(CPI)は前年同月比の伸び率が4年超ぶりの低水準で、インフレ懸念が後退。トランプ米大統領とともに経営者がサウジアラビア入りしたエヌビディア(6%高)やテスラ(5%高)などハイテク企業が期待感から買われ、ナスダックは上昇した。
ボーイングも上昇した。中国が同社製の民間機の納入受け入れを再開したと伝わったほか、サウジの政府系ファンド傘下のリース会社が航空機購入を決めたことなどが材料視された。
12日に米中が関税引き下げで合意したことで投資家心理が改善しており、ダウ平均は底堅かった。市場では、「ハイテク株を中心に持ち高を増やす動きが続いている」との指摘があった。
13日朝発表の4月の米消費者物価指数(CPI)は前年同月比の上昇率が2.3%と、ダウ・ジョーンズ通信がまとめた市場予想(2.4%)を下回った。食品とエネルギーを除くコアは前月と同じ2.8%だった。トランプ米政権による関税政策の影響は4月時点では限定的だったものの、先行きへの警戒は残った。
そのほかのダウ平均の構成銘柄では、メルクとジョンソン・エンド・ジョンソン(J&J)が下げた。プロクター・アンド・ギャンブル(P&G)も安かった。半面、アナリストが投資判断を引き上げたキャタピラーが上昇した。ゴールドマン・サックスやIBMなども高かった。
ナスダック総合株価指数は5日続伸した。前日比301.741ポイント(1.61%)高の1万9010.085(速報値)と、2月下旬以来の高値で終えた。テスラや半導体のブロードコムが買われた。ビッグデータ分析のパランティア・テクノロジーズは8.1%高で終えた。S&P500種株価指数は続伸し、前日比0.72%高の5886.55で終え、2月28日以来の高値を付けた。
NYダウ 42140.43 ( -269.67 )
S&P500 5886.55 ( +42.36 )
NASDAQ 19010.09 ( +301.74 )
米10年債利回り 4.469 ( -0.001 )
NY(WTI)原油 63.67 ( +1.72 )
NY金 3247.8 ( +19.8 )
VIX指数 18.22 ( -0.17 )
【シカゴ日本株先物概況】
13日のシカゴ日経平均先物は下落した。6月物は前日比390円安の3万8370円で終えた。米中による関税引き下げの合意を受けて、シカゴ市場の日経平均先物は前日に急伸していたため、利益確定目的の売りが増えた。
シカゴ日経225先物 (円建て)
38370 ( +170 )
シカゴ日経225先物 (ドル建て)
38410 ( +210 )
( )は大阪取引所終値比
【欧州株式市場】
■イギリス・ロンドン株価指数
13日の英FTSE100種総合株価指数は3営業日ぶりに小幅反落し、前日比2.06ポイント(0.02%)安の8602.92で終えた。一部金融機関が目標株価を引き下げた英セグロをはじめ不動産投資信託(REIT)が下げ、指数の重荷となった。公益や、製薬の英GSKなどヘルスケア関連に売りが優勢だった。たばこ株や、英ユニリーバといった日用品関連の一角が下げた。
関税について米国と貿易相手の協議が進むとの期待や、世界景気の先行き懸念の後退は投資家心理の支えとなり、FTSE100種指数は前日比で高く推移する場面もあった。
FTSEの構成銘柄では、賭け屋大手エンテインが6.02%高、航空大手インターナショナル・エアラインズ・グループ(IAG)が3.53%高、鉱業大手アングロ・アメリカンが3.49%高と大幅に上昇。一方、複合企業DCCは6.51%安、製薬大手GSKは2.97%安、酒造大手ディアジオは2.71%安と売られた。
■ドイツ・フランクフルト株価指数
13日のドイツ株価指数(DAX)は4日続伸した。終値は前日比72.02ポイント(0.30%)高の2万3638.56と、連日で最高値を更新した。米国と各国との間で貿易摩擦を巡る協議が進めば世界景気への悪影響も抑えられるとの期待が、引き続き投資家心理を支えた。
個別では、自動車大手フォルクスワーゲン(VW)が3.76%高、スポーツ用品大手アディダスが3.09%高、自動車大手BMWが3.02%高と相場をけん引。半面、13日に減益決算を発表したミュンヘン再保険は4.55%安、ハノーバー再保険は4.44%安、不動産大手ボノビアは2.68%安で取引を終えた。
■フランス・パリ株価指数
フランスの株価指数CAC40は4日続伸し、4月1日以来の高値を更新した。欧州ステランティスやフランスのルノーといった自動車が上昇。エルメス・インターナショナルなど高級ブランドにも買いが入った。製薬のサノフィ、保険のアクサが下落した。