「ドクター・ドゥーム(終末博士)」、「パーマベア(永遠の弱気)」のニックネームを持つヌリエル・ルービニ教授のコメントを久々に探してみた。
「仮想通貨は全てのバブルの究極」などの批判が多い。 目についたのは「20年には経済危機」というコメントだった。
逆説的に「待っていたぜ」のコメントだ。
米国が大きな財政赤字を容認し、中国が緩い財政・金融政策を追求。
欧州が回復基調を続けていることを考えれば、現在の世界的景気拡大は来年も続くだろう。
しかし2020年までには金融危機の土壌が出来上がり、その後世界的な景気後退がやってくるだろう。
「昨年までは経済危機は予想されないと話していたから、久しぶりに終末博士の面目躍如だ」。
笑えるコメントだ。
以下はその理由になる。
1. |
米財政刺激策の効果は2020年までに終わり、フィスカル・ドラッグが効き始める。 |
2. |
財政刺激策のタイミングがおかしかったため、インフレによりFRB利上げが進み、ドルも上昇する。他の経済でもインフレが上昇し、金融政策正常化に傾く。 |
3. |
トランプ政権が仕掛ける貿易摩擦がエスカレートし、成長鈍化とインフレ上昇をもたらす。 |
4. |
政権の他の政策もスタグフレーション圧力を及ぼし、FRBに利上げを強いる。 |
5. |
米国以外の経済も減速する可能性が高い。 |
6. |
欧州経済も金融引き締めや貿易摩擦等により減速する。 |
7. |
米国を始めとして世界の資産価格は高水準。さらに新興国と一部先進国ではレバレッジが過大になっている。 |
8. |
一度調整が始まると流動性不足と投げ売りが加速する。 |
9. |
2020年の大統領選のため、トランプ大統領はイラン攻撃を強める。これがオイル・ショックのようなスタグフレーション圧力となる。 |
10. |
経済に問題が起こっても、金融・財政政策はすでに伸びきっており、対処の余地は大きくない。 |
そして・・・。
政府が自由落下を防ぐ政策ツールを有していた2008年と異なる点。
次の景気後退に立ち向かう政策決定者は両手を縛られている。
一方で、全体の債務レベルは前回の危機よりも高い。
それがやってくれば、次の危機と景気後退は前回より過酷で長く続くものになるかも知れない。
一方で20日の日経新聞の記事で、
「米景気後退、あてにするな」ワシントンからのコメントだ。
結論は、「トランプ氏は米国の財政をめちゃくちゃにし、国内を分断する種を撒き、景気の波にうまく乗っている。
だが、それもいずれは終わりの時を迎える。だが、それが20年の大統領選前に起きると賭けてはならない。
ナポレオンの部下の優れた将軍たちのようにトランプ氏も運には強い。トランプ氏は負けるとは限らないのだ」。
東証1部のIT関連銘柄のトップからのメールがあった。
「働き方改革」という言葉が少し鼻に付くようになってきた昨今、 「生産性向上」という掛け声もカエルの合唱のように聞こえてきます。
掛け声だけで実現できる由はなく、システムやツールを導入し効率化や、「仕事の断捨離」で不必要な作業を削ぎ落とすリーン生産が取り入れられています。
一見すると、これらの対策だけでお腹いっぱいですが、 実は、もっと本質的なことがあります。
それは、「ゴールを見失わずに真っすぐ進む」ことです。
私たちは、ともすると本来の目標とは違った方向に一生懸命やっていて、
「自分はこんなに頑張っているのに」と思っているのかも知れません。
スタートに立った時の目標を思い出してみましょう。
「我々はなぜここにいるのか。なぜこのプロジェクトをやるのか」。
「存在が目的ではなく社会に貢献するため」。
みなさんに幸せが訪れますように。