厚生労働省のレポートでは、うつ病および関連する心の問題に悩む人は100万人を超えています。
日本人が生涯で一度以上、重たくて長いうつ病に悩む確率(生涯罹患率)は、もともと15%程度と言われていました。
実は10数年前から世界的に見ても比較的高いことが知られていたのですが、厚生労働省の発表を見ると更に高くなっています。
精神疾患により医療機関にかかっている患者数は、近年大幅に増加しており、平成23年は320万人と依然300万人を超えています。
内訳としては、多いものから、うつ病、統合失調症、不安障害、認知症などとなっており、 近年においては、うつ病や認知症などの著しい増加がみられます。
厚生労働省HP 精神疾患のデータより
「うつ病が怖い」といわれる理由、皆様はどう思われるでしょうか?
「うつ病が怖い」といわれる理由
何らかの過度なストレスが引き金になって起こることもあると考えられています。さまざまなストレスのうちで特に多いのは「人間関係からくるストレス」と「環境の変化からくるストレス」です。
何らかの過度なストレスが引き金になって起こることもあると考えられています。さまざまなストレスのうちで特に多いのは「人間関係からくるストレス」と「環境の変化からくるストレス」です。
仕事に関する事 |
昇進、降格、失業、仕事の失敗、定年 |
健康に関する事 |
月経、事故、からだの病気 |
家族に関する事 |
妊娠、出産、こどもの就職・結婚、家庭内の不和・離婚 |
お金に関する事 |
貧困、税金問題、相続問題 |
状況の変化 |
旅行、引越し、転勤 |
喪失体験 |
近親者との死別・離別、病気 |
などの理由が挙げられます。
また、うつ病にならないようにするには、「ストレスを抱え込まない」
普段から過労を避け、十分な睡眠をとりましょう。
特に環境に変化があったときは、休養をとったりしてゆっくり過ごす時間を作りましょう。
昨年、うつ病の人は世界で推計3億2,200万人に上るとする報告書を世界保健機関(WHO)がこのほど公表した。報告書は、うつに苦しむ人が全世界人口の4%を超えながら、その多くは正しい診断や適切な治療を受けられていないと指摘し、早急な対策の必要性を訴えています。
うつ病は男性より女性に多くみられるほか、年齢別では55〜74歳の発症率が高い。15歳未満も発症しています。
15年の世界の全自殺者は推計78万8千人で、死者全体の約1.5%を占め、特に15〜29歳の若年層の死因で2番目となっています。
世界保健機関(WHO)は、うつ病は治療や予防が可能だとし、発症が疑われる場合は自分が苦しんでいることを信頼できる人に話すことが治療への第一歩だと促しています。
原因の一つでもある、過度なストレスが引き金になっておこるうつ病ですが、
「ストレスチェック」が義務化され、メンタルヘルスケアに対する企業側の意識が変わっています。
法定健診や産業医の選任、ストレスチェック制度など、従業員の健康管理に係わる施策の分野が2020年に同36%増と拡大すると予想されています。
厚生労働省は、「自殺やうつ病による経済的損失が年間約2兆7000億円に上る」という実害を試算しています。
何らかの対策が迫られているのが現実です。
義務化の後押しもあり、身体だけでなくメンタル面でのサポートも従業員のパフォーマンス向上・企業の収益性向上に重要だという認識が広がりつつあります。
心身ともに従業員をサポートし、環境を整える企業が今後も増加していきそうです。
株式市場で、うつ病関連銘柄として注目されている
ヒューマン・メタボローム・テクノロジーズ <6090>は、「うつ病関連バイオマーカー測定試薬キット」で世界展開を視野にしています。3月26日に発表したうつ病関連バイオマーカー測定試薬キットの有償提供の開始で注目を集めています。
チャート出典:ストックウェザー株式会社
また、「ストレスチェック」関連も見逃せません。
直接的な恩恵を受けそうなのが、メンタリティマネジメントが主力の
アドバンテッジリスクマネジメント <8769>です。
同社は、企業のメンタルヘルスケア対策ソリューションを提供し業界トップシェアを誇ります。
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パソナG系の福利厚生代行サービスの
ベネフィット・ワン <2412>は、業界最大の福利厚生サービス「ベネフィット・ステーション」を754万人の会員に対し、約136万件以上のお得な優待サービスを提供しています。
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金融・流通関連ソフト開発の
TDCソフトウェアエンジニアリング <4687>は、クラウドによるストレスチェック支援システムを販売しています。
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会計ソフトや統合業務ソフトの開発・販売の
ミロク情報サービス <9928> は、人事給与システムでメンタルヘルスにも対応しています。
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こうした企業のストレスチェック義務化に対応したサービスの採用に弾みが付くことが期待されています。
株式市場では、ストレスチェック関連銘柄として関心が高まっています。
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