東京都教育委員会は、2018年9月10日、都内公立学校において今季初めてのインフルエンザ様疾患による学級閉鎖を発表した。
9月11日から14日までの4日間学級閉鎖となる。
インフルエンザは例年12月から4月ごろに流行し、1月末から3月上旬に流行のピークを迎える。
昨シーズンのインフルエンザは例年になく大流行した。感染症法が施行された1999年以降、最大となった。
主な原因は、複数の種類のウイルスが同時期に流行したこと、というのが国の考えだ。
しかし、医療現場には、ワクチン供給の遅れが流行拡大につながったとする見方もある。
厚生労働省は、インフルエンザ予防として、「流行前のワクチン接種」「飛沫感染対策としての咳エチケット」「外出後の手洗いなど」「適度な湿度の保持」「十分な休養とバランスのとれた栄養摂取」「人混みや繁華街への外出を控える」ことをあげている。
なお、ワクチン接種は12月中旬までに終えることが望ましいという。
インフルエンザの流行は、株式市場にも注目が集まる。
関連銘柄として、スイス製薬ロシュ傘下の医薬品大手の中外製薬<4519>は、抗インフルエンザ薬タミフルを国内で販売し高い実績を持っている。
また、塩野義製薬<4507>は、2018年2月にインフルエンザを1回の服用で治療できる新薬の製造と販売の承認を厚生労働省から取得したと発表。
1日2回、計5日間服用するタミフルと比べて使いやすいのが特徴だ。
新薬の名称は「ゾフルーザ」。錠剤を1回飲めば済む。1回の服用量は体重や年齢で違うが、体重が10kg以上なら12歳以上の子供も服用できる。
新薬の登場で患者の負担軽減や、家庭や職場での感染抑制につながる可能性がある。
感染防止対策には予防接種はもとより、うがいや手洗い、マスク着用などへの重要性が高まってくる。このような中で関連製品の需要が拡大しそうだ。
ダイワボウホールディングス<3107>は、「抗ウイルス不織布」を開発、製造販売、高機能マスクを子会社で製造している。
ウイルスを含む飛沫を99%カットすることができる多機能マスク「プルシアンガード」を製造、販売していることから、インフルエンザ関連として注目されている。
明治ホールディングス<2269>は、殺菌・消毒効果を持つうがい薬「明治 うがい薬」は絶大なブランド力を誇っている。
手洗いやマスクの着用、人混みを避けるなどの予防を徹底することが大事だろう。
インフルエンザの流行が本格化する段階で、例年以上に警戒心を強める人が増えれば関連銘柄にも恩恵が波及するだろう。
関連企業などを中心に値動きに注目しておきたい。
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