【お行】
■大型株【おおがたかぶ】
東証の規模別株価指数の場合。
東証プライム上場銘柄で時価総額と流動性の高い上位100銘柄を大型株という。
時価総額の60%をカバーしているとされる。
(このうちコア30銘柄で時価総額の30%をカバーしているとされる)。
■大幅【おおはば】
株価の変動を表現する際に用いられる言葉。
明確な基準はないがNYダウや日経平均では概ね変動幅が3ケタになると大幅とされる。
しかし実際は日経平均が100円動いても率にすれば0.1%程度であり大幅ではない。
市場関係者は比較的大袈裟な表現を好む人種。
その意味では過度な表現は割り引いて評価すべきだろう。
■大引け【おおびけ】
東京株式市場で取引が終了する午後3時のこと。
語源は江戸の遊郭吉原で午前2時頃に店の戸が閉められたことに由来するとされる。
市場での一日の動向が凝縮された時間でもある。
昔は常に大引しか商いをしない証券マンもいた。
本人は「世界中の森羅万象が反映されたのが大引けの値段だから」と説明。
実際は顧客に無断で売買することが多く、勝手に売ったり買ったりした値段が翌日の株価欄に掲載される値と違うと困ったからというのが理由という。
因みに寄り付きは買い気配や売り気配で値が付かないこともあり、あくまでも仮定の値段。
大引けは確かにその日の商いを反映していると言える。
■お化粧(ドレッシング)【おけしょう(どれっしんぐ)】
月末や期末に頻繁に現れる言葉。
パフォーマンス(運用成果)を良くしたいために機関投資家などが価格上昇のために「買い」を入れるのではないかという声が高まる。
実態を離れた買いであることから市場では「お化粧買い」と称される。
ただ「お化粧」が実証されることは少なく、期末を通過しても「お化粧」が落ちることは意外と少ない。
しかも厚化粧と薄化粧とスッピンの区別はほとんど付かない。
期待が幻想に終わることもある。
またもし本当にお化粧があるとしても、得てしてその渦中では忘却されることも多い。
■押し目【おしめ】
株を買いたい投資家さんが切望する事態。
しかし実際に押し目に遭遇すると、不思議と姿を消す言葉。
市場関係者も「押し目が欲しい」とコメントしながら、押し目の際には「しばらく調整しそう」となる。
逆の意味ながら似ているのはゴルフルールのカジュアル・ウォーター。
「コース上に出来た 一時的な水溜りのこと。
プレーヤーがスタンスを取る前から 水が浮き出て見える時。
もしくは、スタンスを取ったら 水が見えて来るような場合」。
都合が悪くなると実際は違うのに不思議と見えてくる存在とも解釈される。
■押し目買い【おしめがい】
理論的には上昇局面で株価が一時的に下落した場面で買うこと。
ただし、本当に押し目なのかどうかが確認できるのは時間の経過を待たなければならない。
この逆が「噴き値」売り。
株価の急騰局面での売り戦略だが、これも「噴き値」と確認するには時間が必要。
市場関係者は頻繁に「押し目」「噴き値」を乱発する。
しかし押し目が押し目でなく下落の始まりであることは多い。
また噴き値が噴き値でなく上昇の初動であったりすることが多い。
「押し目待ちに押し目なし」が格言。
むしろ「押し目買いは押し目でなかった」の方が良さそうに見える。
■オプション取引【おぷしょんとりひき】
将来の一定期日までに、特定の価格(権利行使価格)で、売付け・買付けする権利(オプション)の取引。
買う権利をコール、売る権利をプットと呼ぶ。
従って、コールの買いは上昇で儲かるが、プットの買いは下落で儲かる。
判りにくいのはプットの売り。売る権利を売るのだから上昇で利益が出ることになる。
取引最終日までの期間であれば、いつでも権利行使できるオプションを「アメリカンタイプ」と呼ぶ。
一方、権利行使がオプション満期のみに限定されているオプションを「ヨーロピアンタイプ」と呼ぶ。
■織り込み済み【おりこみずみ】
好悪のさまざまな材料が出た際に株価がたいして反応しない場合に使われる言葉。
しかし実際に織り込んでいるのかどうかは結構疑問。
もちろん株価はもろもろの事象を踏まえて形成されることは間違いない。
しかし、マーケットで起こるのは事前に予測可能なことばかりではない筈。
それでも「織り込める」のかどうかは結構微妙。
単に「解説不能」の免罪符とも考えられる。
もし株価がそんなにたやすく森羅万象を「織り込める」のなら、「方向感がない」なんてことはない筈。
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