「老後資金2,000万円」貯めるのなんて簡単 !!
では、2000万円、どうやって貯めればいいでしょうか?
35歳の方の場合
貯金で貯める場合、約2000万円は、毎月約56,000円必要なります。
56,000円×12ヶ月 =670,000円
皆さんの中で、「2000万円不足問題これで解決するから、来月から毎月5万6千円貯金したら」と言われて貯められる人がどのぐらいいるでしょうか?
毎月5万6千円も預金できる人は少数派でしょう。
それに、大手銀行の定期預金の金利は年0.01%といった水準ですので、預けたところでお金はほとんど増えませんからね。
また、ボーナスのある会社にお勤めの方なら毎月の貯金額を2万円程度にして、あとはボーナス(2回)分から貯蓄に回す、といった形でしょうか。
さらに、時給1,000円のアルバイトの方であれば、余分に55時間働く必要があります。既にフルタイムで働いているなら、月の休みは3日程度になってしまいます。かなり体を酷使することになるでしょう。
どれをとっても現実的には厳しいのではないでしょうか。
毎月5万円 年利4%で回すことができる場合、
30年後に、最終積立金額
34,702,470円 になっています。
金融庁の資産運用シミュレーションより
年利4%で回すことができる場合、毎月の投資額は3万円未満で済みます。
3万円未満なら、ちょっと頑張ってみようというラインではないでしょうか?
最近では「おつり」や「ポイント」を自動的に投資に回す、というサービスも有るようです。
ポイント投資は、ポイントを投資資金として利用できるサービス。普段の生活から投資資金をねん出するのは難しいという人でも無理なく資金を出すことができる仕組みなので、初めて投資にチャレンジしたいという人にもおすすめのサービスです。
一方で、4%を長期に渡って安定的に稼ぎ出すという課題を解決する必要があります。
結構な力量が必要と思われます。
では、35歳以上の人はどうしたら良いのでしょう?
毎月5万円を貯蓄・投資に回せるとして、2,000万円に到達する年数から逆算すると、39歳の人で年利2%、43歳の人で年利4%のリターンを稼ぎ出す必要があります。
それよりも更に上の年齢の人はもはや貯蓄や投資では間に合いません。
50歳以上で、いま貯蓄がない、という方は、急いで「ねんきん定期便」を開いて、自分が受け取れる年金額を確認してみてください。
「ねんきん定期便」は、毎年誕生月に、ご自身の年金記録が記載された「ねんきん定期便」が郵送で送られてきます。
65歳以上になったとき、それ以上の収入はありませんから、それ以下で生活ができるように、いまから準備が必要になります。
そこで利用したいのが、
「資産運用」です。
金融庁の報告書でも、「つみたてNISA」(積立NISA)や「iDeCo」(イデコ・個人型確定拠出年金)を活用して資産を作ることに触れていました。
※「iDeCo(イデコ)」については、次回に詳しくご説明します。
「つみたてNISA」は、
投資によって得られた利益(運用益)が非課税になるということです。
投資から得られた利益に、通常20.315%の税金(所得税+住民税+復興特別所得税)がかかりますが、これがゼロになります。
「つみたてNISA」では、毎月、毎日など一定の頻度で、投資信託などを毎回決まった金額分ずつ買っていく、「積立投資」を行います。
投資の経験がなくても、投資の王道といわれる「長期・分散・積立投資」を有利にスタートできる制度です。
対象商品は、手数料が低水準、頻繁に分配金が支払われないなど、長期・積立・分散投資に適した公募株式投資信託と上場株式投資信託(ETF)に限定されており、投資初心者をはじめ幅広い年代の方にとって利用しやすい仕組みとなっています。
「つみたてNISA」で投資できる金額の上限は年間40万円までで(非課税投資枠は20年間で最大800万円)投資できる商品は金融庁が定めた基準を満たす商品のみとなっています。うまくいけば、年数%の利益を見込むことができるでしょう。
「つみたてNISA」で投資できる金額は年40万円、つまり月約3万3000円までです。仮に、月3万円ずつ投資して、20年間で2000万円を作りたいなら、
3万円×667.886(9%)=2003万6606円
年利9%で
20年間運用できれば、
2000万円を作れることがわかります。
将来のことを考えるのであれば、つみたてNISAは使うべきでしょう。
つみたてNISAはもちろん、積立投資をしているものはコツコツ継続するのが大事なのです。
基本的にほったらかしでもいいので、長い目で見ていきましょう。
しかし、正直に申し上げて、年利9%で20年間も運用するというのは、かなり難しいと思います。
金融庁の「つみたてNISA」のパンフレットには、「20年投資すると、データ上は年利2〜8%に収まる」と紹介されています。上限で年利8%ですから、年利9%で運用することがどれほど難しいかは、おわかりいただけると思います。
もちろん、単年で見れば年利9%を超える年もあるかもしれません。しかし、それより低い年があれば、他の年でさらなる挽回をしなければなりません。
それはいよいよ、現実的ではありません。
なお、「つみたてNISA」ではなく、通常の証券口座で積立投資を行うと、運用益に対して約20%の税金が取られてしまうため、年利11%以上で運用しなければいけないので、可能性はますます低くなるでしょう。
それでも、やっぱり投資は怖い、と思うかもしれません。
しかし値動きのある商品に投資すれば、値段が下がることもありますが、平均すれば、預貯金より高い利回りが期待できます。
「値段が上下するリスクを覚悟すれば、より高い利回りを得る可能性がある」ということです。ただし、高い利回りを得ようとするほど、高いリスクをとらなければなりません。
つみたてNISAと株式投資を組み合わせることで、貯蓄パワーを大きくアップさせることが期待できます。
株式投資を行なうメリットは大きく3つあります。それは
「株価の値上がり益」、
「配当収入」、そして
「株主優待」です。
じっくりと長期間持ち続けて、会社の成長とともに株価上昇で大きな利益を得る方法が、株式投資の王道です。投資する会社は慎重に選び、定期的に業績もチェックして、必要なら即刻、売る判断も重要です。
この点で、働く方々は仕事で得た知識を活かせるはずです。
たとえば銘柄選びでは、働いている業界の知識が役立ちます。
「知名度は低いけれど技術が高い」
「魅力ある製品をつくっている」
「訪ねると社内に勢いがある」
といった会社があれば、まずは業績をチェックしてみましょう。
経営数字や指標を見るうえでは、仕事で得た知識が活かせます。企業を分析して判断することは勉強にもなるし、ビジネスにも役立ちます。
業績が好調と判断したら、次は株価を確認して下さい。インターネットには株価サイトがたくさんあるので、株価グラフを見てみましょう。
ここで注意したいのは、5年以上の長期グラフを確認すること。じっくり投資では、長い目で判断することが大切です。業績が好調で上向いているのに株価が低い位置にあるような会社が、投資先の候補になると思います。
なお、自社製品などのプレゼントがもらえる株主優待が人気ですが、株主優待はあくまでオマケ。業績と企業成長を重視して投資先を選びましょう。
幸いにも証券市場に上場している企業は、約4000社にものぼります。
また、数多くある企業の中から、配当金をたくさん出してくれて、なおかつ好業績が持続している企業を投資先に選ぶのもオススメです。
安定した配当を継続することができるのか、企業業績の動向を注意深く見守る必要があるでしょう。
1年間の配当金額は、配当金の金額に購入する株数を掛けることで求めることができます。
例えば、1株の配当金=100円となっている場合には、最低100株を購入した場合には、1年間で受け取れる配当金の金額は、100円×100株で1万円(税引き前)になります。
配当金額が同じなら、株価が安い時に購入したほうがおトクになります。
それをわかりやすく数字で表したのが配当利回りです。
超低金利時代と言われている現状でも、株式やREITの配当利回りや分配金利回りは、5〜6%がごろごろしている状況です。この状況を知っている人と知らない人とでは、50万円、100万円でも、1年間に差がついてしまっているのです。
2019年東証1部上場企業の平均配当利回りは、東証1部全銘柄(加重)予想で2.52%です。近年、上場企業は株主への還元を以前よりも重要視するようになり、配当金の額が増える傾向にあります。
その結果、現在の株式市場には配当利回りの高い、いわゆる高配当株が続出しており、誰でもが知っている有名企業でも、かなり高い配当利回りになっているのです。
例えば、日本たばこ産業(株) 6.34%、ソフトバンク(株) 5.92%、日産自動車(株)5.22%、(株)NTTドコモ4.56% (7/22現在)などと、まさに高配当と言えるでしょう。
ただし、成長性のある銘柄と見なすのは少し問題があります。今期、最高益でも、来期以降、業績が低迷するリスクがあります。高配当利回り株は、言い換えると、不人気株でもあるのです。何か将来の不安があって株価が買われにくいために、配当利回りが高くなっていると言えます。
どういう不安があるのか、理解した上で、投資することが必要です。
業績の推移や自己資本比率などの財務面をチェックすることが重要です。
企業が成長し業績を伸ばしていくためには、常に新しい投資が必要です。そして、株主に支払う配当金を少なくするほど、会社は積極的な投資を行うことができます。
企業が残った利益の何パーセントを配当金に回しているかは「配当性向」という指標で知ることができます。配当性向が40%なら、最終利益の4割を株主に配当し、残り6割を内部留保して成長投資に使うという図式です。
配当性向の計算式は、「1株当たりの配当金 ÷ 1株当たりの当期純利益」となります。
配当利回りが高い会社は、もしかすると配当性向が高く将来成長の期待が持てない会社なのかもしれません。
配当性向を確認して、純利益のうち配当金(株主に支払うお金)と内部留保(会社に残すお金)のバランスをチェックすることも大切です。
年金以外の不足分の2000万円を補うために金融資産で積み立てることを考えると、今後も25年、30年と運用を続けられるものでないといけません。
投資なんてリスクがあるから怖いと思うかもしれませんが、リスクを取らないとリターンはありません。つみたてNISAと併用で株式投資にチャレンジしてみませんか。
投資スタンスとは、まず、最初に稼ぎたい目標金額を決めます。
次にその金額をどの程度の期間で稼ぐのかを決めます。そして、株式投資で稼げる方法のうち、どの方法を重視して株式投資を行うのか。
思い立ったが吉日といいますから、今すぐ株式投資を始めてみませんか。
老後の安定資金を今から貯めていきましょう。
2000万円は直ぐに貯まると思います。
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