11月11日は、記念日がやたらと多いのをご存知だろうか。
一般社団法人 日本記念日協会のサイトで調べてみたところ、なんと44もの記念日がある。
株式関係では、ポッキー&プリッツの日、串カツ田中の日、プラズマクラスターの日などがあった。
中国では、「独身の日」と呼ばれるのが11月11日だ。
中国のインターネット通販の最大の商戦日になっている。
「独身の日」は11月11日で、「1」が4つ並ぶ姿から名付けられている。
「独身の日」として祝おうじゃないか? という流行が始まり、これが1990年代のことだった。
消費が弱い11月を盛り上げようとアリババ集団が2009年に24時間のタイムセールを始めた。日用品や電化製品など幅広い商品が特別価格で買えるため、急速に認知度を高めた。
セールの規模は毎年拡大しており、最大手のアリババ集団や2位の京東集団は中国国内にとどまらず海外の消費者にも目を向けている。今年はアリババだけで24時間の取引額が前年比24%増の1500億元(約2兆5000億円)に上ると市場ではみられている。
最近では日本国内でも、「独身の日」にあわせてECの大型セールを開催する動きが広がっており、株式マーケットでの関連銘柄に注目したい。
Tmallに出店している94ブランドが1億元以上の売上げを突破しており、その中でも日本のファーストリテイリング<9983>のユニクロは開始後2分53秒で1億元を突破した。
昨年最速で1億元を突破したブランドとなった。
日本の人気ブランドは以下の通りだ。
1位:ユニクロ / ファーストリテイリング<9983>
2位:パナソニック<6752>
3位:シャープ<6753>
4位:ソニー<6758>
5位:SK-II
ヤーマン<6630>は、アリババグループが展開しているネット通販サイト「Tモール」の美顔器部門で販売実績1位を獲得した。美容家電2アイテムのセットが完売し好調だった。
アスクル<2678>は、運営する日用品通販サイト「LOHACO(ロハコ)」受注額が前の年に比べ10倍増となった。
今年も多くの日本企業が参戦するとみられているが、ネット販売での新たな市場を作り出したいとする、イオン<8267>の戦略に注目だろう。
11万1,111円の化粧品セットなど、1にちなんだ大規模なネットセールスを開催する。
ターゲットは独身だけに限らず、ラインアップには、1万円台のスーツから、10万円台の化粧品など、およそ13万点以上の商品が並ぶ。国内でも「独身の日」にちなんだ大型ECセールを実施する。
ファッションから化粧品、携帯電話、エンターテインメントまで幅広い商品やサービスを用意している。
また、物流サービス企業も目が離せないだろう。
購入を後押しする最大要因は、「配送料無料」や「返品の送料無料」など送料に関するものと「支払い方法の安全性」が挙げられるだろう。
日本通運<9062>やヤマトホールディングス<9064>も注目だろう。
経済産業省によると、中国消費者の越境EC購入先は米国に続いて日本が2位。2016年の日本からの購入額は前年比30.3%増の1兆366億円に上った。売れ筋商品はアパレルや靴、化粧品に加えて、食品、飲料などの割合が高くなっている。
越境EC市場のさらなる成長が見込まれるなか、ラクーン<3031>やジェネレーションパス<3195>、BEENOS<3328>、ベガコーポレーション<3542>なども期待される。
「独身の日」が今まで以上に加熱していることは引き続き注目に値するだろう。越境ECに進出するEC店舗も増えていくことだろう。他の企業にも目が離せないだろう。