東証プライム市場(前引け)=449円安と続落、株安受け半導体売られる
5日午前の日経平均株価は続落し、午前終値は前日比449円13銭(1.35%)安の3万2782円14銭だった。
取引時間中としては11月14日以来、3週間ぶりに心理的な節目の3万3000円を下回り、下げ幅は500円を超える場面があった。
きょう前場はリスク回避の売り圧力が一気に高まる展開となり、日経平均は大きく値を下げフシ目の3万3000円大台を割り込んだ。前日の欧州株市場が高安まちまちだったほか、米国株市場ではハイテク株中心に上値が重くナスダック総合株価指数の下げが目立った。これを受けて、東京株式市場でも買い気が削がれ先物主導でのインデックス売りが日経平均を押し下げる格好となった。米株市場の地合いを引き継いで半導体関連株への売りが目立つ。プライム市場全体の7割の銘柄が値を下げている。
4日のNYダウ工業株30種平均が反落し、終値は前週末比0.11%安の3万6204ドルだった。利益確定売りが優勢だった。ナスダック総合株価指数が0.83%安、主要な半導体関連銘柄で構成するフィラデルフィア半導体株指数(SOX)は1.19%安と下げが大きかった。
東エレクやアドテスト、レーザーテクなどが売られた。5日の中国・上海や香港などアジアの株式相場が下落して始まると、日経平均も歩調を合わせ、先物主導の売りで下げ幅を広げた。
鉄道や電力、ガスなどの一角には買いが入ったが、相場全体の下値を支えるほどの買いの勢いは見られなかった。
グロース株の売りが顕著となっている。3週間ぶりに日経平均は3万3000円台を割ったが、急ピッチで上昇を続けてきた日経平均だけに、利益確定売りが入りやすい状況であったほか、12月限の先物・オプション特別清算指数算出(メジャーSQ)に絡んだ短期的な売り仕掛けもあった可能性がある。ただ、25日移動平均線付近では下げ止まっており、依然として日本株の先高観は崩れてないとみてもよさそうだ。
後場は一旦下げたことで押し目買い意欲が強まってくるか注目される。
東証株価指数(TOPIX)は続落し、前引けは16.85ポイント(0.71%)安の2345.80だった。JPXプライム150指数も続落した。
業種別株価指数(33業種)は精密機器、電気機器、機械、鉄鋼などが下落した。上昇は陸運業、ゴム製品など。
前引け時点の東証プライムの売買代金は概算で1兆7407億円、売買高は6億4123万株だった。東証プライムの値下がり銘柄数は1170。値上がりが453、横ばいは35だった。
個別では、売買代金をこなしたレーザーテックが大きく値を下げたほか、東京エレクトロン、アドバンテストなど半導体製造装置関連の主力銘柄が下落。ソフトバンクグループが安く、SCREENホールディングスも利食われた。ファーストリテイリングが下値を試す展開となり、大商いの川崎汽船も売りが目立つ。グッドコムアセットが一時ストップ安となり、セレスも大幅安。リクルート、中外薬も下げた
半面、さくらインターネットが値上がり率で断トツとなった。タクマ、アイスタイルなどが値を飛ばし、ミツバ、UACJも買われた。ファナックやキッコマン、ニトリHDが上げた。
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