東京株式(前引け)=続伸で最高値上回る 米株高追い風
12日午前の日経平均株価は続伸し、午前終値は前日比322円15銭高の4万4694円65銭だった。前日に更新した最高値を上回った。
前日の米株式市場は、NYダウが617ドル高と大幅反発し最高値を更新した。米8月の消費者物価指数(CPI)と週間の新規失業保険申請件数を受けて、連邦準備理事会(FRB)が16〜17日の連邦公開市場委員会(FOMC)で利下げするとの観測や、年内の連続利下げへの思惑も広がった。
ナスダック指数も最高値を更新した。米株式市場の上昇を受け、東京市場で日経平均株価が続伸してスタート。半導体関連株などが買われ、一時上昇幅は500円を超えた。
ただ、高値警戒感も強まるなか買い一巡後には上昇幅は縮小した。なお、株価指数オプション9月物の特別清算指数(SQ)値は4万5016円28銭だったとみられている。
朝方から値がさのアドテストなどに買いが先行した。人工知能(AI)関連としての評価も高まるなかで、フジクラも上昇した。さらにこのところやや調整していたファストリにもきょうは買いが入り、相場を押し上げた。
一方、ソフトバンクグループ(SBG)は連日で株式分割考慮ベースの上場来高値を更新した後は下落に転じる場面もあった。一部のAI関連に資金が集中する一方で、食料品や陸運といった内需関連では売りが優勢だった。相場が一方的に上昇するなかで国内機関投資家からは過熱感を意識した利益確定売りも出て、朝高後は上げ幅を縮小した。
業種別では、ゴム製品、電気機器、不動産業などが値上がり率上位、食料品、鉱業、陸運業などが値下がり率上位となる。
後場の日経平均株価は、前場の続伸基調を維持する展開が想定される。米国での利下げ期待が今後の政策発表や経済指標で裏付けられるかが焦点となる。国内では為替が大きく動いていないこと、ドル・円が147円前半にとどまっていることが下支え材料となる可能性がある。
また、SQ通過による先物・オプションのポジション調整が後場に売買の変動要因となりうる。業種面では、半導体関連や内需関連に引き続き注目が集まりやすく、その動きが市場全体の方向性を左右する可能性がある。
東証株価指数(TOPIX)は続伸した。前引けは前日比14.02ポイント(0.45%)高の3161.78と、前日の最高値を上回った。JPXプライム150指数も続伸で前場を終えた。
前引け時点の東証プライムの売買代金は概算で3兆2142億円、売買高は12億4875万株だった。東証プライムの値上がり銘柄数は960、値下がりは561、横ばいは97だった。
業種別では、ゴム製品、電気機器、不動産業などが値上がり率上位、食料品、鉱業、陸運業などが値下がり率上位となる。
個別銘柄では、ソフトバンクグループやアドバンテストが連日人気で最高値を更新したほか、東京エレクトロンやキオクシアホールディングスが高い。フジクラ、サンリオ、ファナック、豊田通商、日東電が上昇した。
半面、ディスコやレーザーテックが安く、日立製作所、ダイキン工業、アサヒが軟調だった。
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