東京株式(前引け)=83円高と続伸、値がさ半導体株が持ち直す
30日午前の日経平均株価は続伸し、午前終値は前日比83円79銭高の3万9498円57銭だった。
きょう前場は強弱観が対立するなか、日経平均は方向感が定まらない不安定な値動きに終始した。前日の米国株市場ではNYダウ、ナスダック総合株価指数ともに下落した。注目されたFOMCでは追加利下げが見送られた。これは事前に織り込みが進んでいたものの、声明文の内容がタカ派的と受けとめられポジション調整の売りを誘った。東京株式市場では軟調な米株市場を引き継ぎ、寄り付きは日経平均が下値を試す動きを強いられたが、その後は押し目買いで下げ渋り、前場後半はおおむねプラス圏で推移した。半導体関連株が強く全体相場を支えている。
朝方に売りが先行したアドバンテストや東京エレクトロンなど値がさの半導体関連株が持ち直し、2銘柄で日経平均を100円程度押し上げた。
外国為替市場で円相場は一時1ドル=154円台前半まで上昇するなど強含んでいる。機械など一部の業種は売りに押され、日経平均の上値は限定的だった。
アジア市場の多くが春節に伴う休場となっていることも影響し、後場の東京株式市場は静かな展開となろう。日経平均は前日終値水準でのもみ合いが続くと想定するが、値がさ半導体株頼みの状況となっており心許ない様子。じりじりとした円高推移が続けば、後場の日経平均は本日の安値圏である3万9200円水準での推移となろう。
東証株価指数(TOPIX)は続伸した。前引けは4.19ポイント(0.15%)高の2779.78だった。JPXプライム150指数も続伸し、0.64ポイント(0.05%)高の1227.84で前場を終えた。
前引け時点の東証プライムの売買代金は概算で2兆1541億円、売買高は8億2757万株だった。東証プライムの値上がり銘柄数は920。値下がりは655、横ばいは64だった。
業種別では、ゴム製品、石油・石炭製品、海運、非鉄金属、空運などが上昇した一方、不動産、精密機器、繊維、建設、金属などが下落した。
個別では、10-12月期営業利益が693億円で前年同期比2.6倍となり、通期予想を従来の1650億円から2260億円、前期比2.8倍にまで上方修正した売買代金トップとなったアドバンテストが高いほか、三菱重、IHI、川崎重など防衛関連が買われたほか、古河電工、住友電工、フジクラなど電線株もしっかり。
また、証券会社のポジティブなレポートでパナHDも上昇した。このほか、日野自動車、日産自、日立、東京エレクトロンなどが買われた。
ディー・エヌ・エーも値を上げた。野村マイクロ・サイエンス、シーアールイーが大幅高、プレステージ・インターナショナルは値上がり率トップに買われた。
一方、為替が1ドル154円台前半、1ユーロが160円台入りするなど円高が嫌気されて、キーエンス、安川電機、ダイキン、ファナック、太陽誘電、日東電工、村田製作所、NECなど機械や電気機器関連銘柄の一角が弱い。このほか、SUMCO、ルネサスエレクトロニクスなど半導体株の一角も売られた。
ソフトバンクグループが軟調なほか、ソニーグループも冴えない。マキタ、日本航空電子工業が急落、ユーグレナも安い。
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