相場概況(前引け)
続落 米ハイテク株安や円高が重荷
東京株式(前引け)=続落 米ハイテク株安や円高が重荷
 
21日午前の日経平均株価は続落し、午前終値は前日比247円99銭安の4万2640円56銭だった。
 
きょう前場の東京株式市場は引き続き利益確定の動きが優勢だった。米国株市場でハイテク株安の流れが続くなか、半導体関連など主力値がさ株に売りが出て全体を押し下げる格好になった。
ソフトバンクグループ(SBG)など値がさ株が売られ、日経平均を下押しした。
外国為替市場で円相場が対ドルで強含んだことも相場全体の重荷となった。もっとも、朝安後は小幅高に転じる場面もあるなど、日本株の根強い先高観や下値の堅さも意識された。
今月に入ってからの相場急上昇の反動も依然として意識されているもよう。
日経平均の下げ幅は一時290円近くに達した。ただ、ここまで続落歩調であることもあり下値を拾う動きもみられ、売り一巡後は下げ渋る場面があった。
 
セクター別では医薬品をはじめ輸送用機器、陸運、建設などが弱く、一方で電線を含む非鉄、鉄鋼、化学などは強かった。値下がり銘柄数は全体の6割強だった。
 
外国為替市場で円相場が1ドル=147円台前半と前日夕に比べて小幅ながら円高・ドル安が進んだことも相場の重荷となった。
 
売り一巡後は下げ渋った。米利下げ期待や国内企業の来期の業績改善期待から、下値では押し目買いが入り、相場を支えた。大和証券の坪井裕豪日米株チーフストラテジストは「日経平均は25日移動平均からの上方乖離(かいり)率が『買われすぎ』の目安とされる5%を上回る状況が続いてきたので、ジャクソンホール会議を前にいったんは利益確定売りが出ているが、日本株の先高観は変わらない」との見方を示した。
 
後場の日経平均株価は、前場の軟調な流れを引き継ぎながらも、下げ渋る動きとなる可能性がありそうだ。為替動向ではドル円が147円台半ばで推移し、円買い圧力とドル売りが需給に一定の影響を及ぼすと見られよう。材料面では、ジャクソンホール会議でのパウエル議長の発言内容が引き続き注目されよう。
テクニカル面では前場の安値圏での反発余地や下値支持の確認が意識される可能性がありそうだ。ただし、目立った新規材料が乏しいなかで、後場も様子見ムードが根強く、全体としては動意に欠ける展開となるとの見方が意識されよう。

 
 
東証株価指数(TOPIX)は続落した。前引けは16.36ポイント(0.53%)安の3082.55だった。JPXプライム150指数は続落し、8.99ポイント(0.67%)安の1335.38で前場を終えた。
 
前引け時点の東証プライムの売買代金は概算で2兆325億円、売買高は8億6816万株だった。東証プライムの値下がり銘柄数は1017。値上がりは512、横ばいは91だった。
 
 
業種別では、医薬品、建設業、輸送用機器などが値下がり率上位、非鉄金属、鉄鋼、パルプ・紙などが値上がり率上位となっている。
 
個別ではソフトバンクグループが安く、ディスコやレーザーテック、東京エレクトロンが値を下げた。第一三共、塩野義、中外薬品が売られ。三菱重工業や任天堂、日立製作所、三菱UFJフィナンシャル・グループ、ゼンショーホールディングスも軟調だった。バンナムHD、ファナック、リクルートHD、ホンダ、デンソーなどの銘柄が下落。
 
 
半面、アドバンテストが高く、フジクラ、古河電気工業がしっかり。サンリオが堅調。宝ホールディングスが値を飛ばした。コナミG、KDDI、三井金、キヤノン、日東電工、日産化学、横河電、旭化成、住友ファーマ、花王、ダイキン、ニデックなどの銘柄が上昇した。

 

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