NY株/欧州株概況
472ドル高と続伸、CPI下振れで米利下げ期待
【市況】472ドル高と続伸、CPI下振れで米利下げ期待
 

24日のNYダウ工業株30種平均は続伸し、終値は前日比472ドル51セント高の4万7207ドル12セントだった。3日ぶりに最高値を更新し、終値で初めて4万7000ドル台に乗せた。

 

米労働省が朝方発表した9月の消費者物価指数(CPI)は前年同月比3.0%上昇と、伸び率は前月から拡大。トランプ米政権の高関税政策による物価上昇圧力の根強さを示唆する内容だったが、伸び率は予想を下回った。

 このため米連邦準備理事会(FRB)が来週の金融政策会合で追加利下げに踏み切るとの観測が維持され、金融やハイテクなどの銘柄の買いが膨らんだ。

 

市場では「CPIが既に強気に傾いている投資家心理を一段と強気にさせた」との見方があり、ダウ平均の上げ幅は600ドルに迫る場面があった。

 

S&Pグローバルが発表した10月の米購買担当者景気指数(PMI)速報値は製造業とサービス業がともに前月から改善し、好不況の境目の50を上回った。それぞれ市場予想も上回り、米経済の底堅さが意識され相場の支えとなった。

 

ただ、物価上昇率はFRBが目標とする2%から遠ざかるばかり。市場では「来年半ばまでインフレの根強さが残る」(米金融大手)との警戒感も依然としてくすぶっており、相場が今後、調整局面を迎える可能性もある。

 

ダウ平均の構成銘柄ではないが、インテルは上昇した。23日夕に発表した2025年7〜9月期決算では、売上高と特別項目を除く1株利益が市場予想を上回った。伸び悩んでいた業績に回復の兆しが見えてきたとの受け止めから買いが入った。半導体関連株の一角にも買いが波及した面があった。

 

ダウ平均の構成銘柄では、IBMやゴールドマン・サックス、エヌビディアが上昇した。ボーイングやアップルも買われた。半面、スリーエムやナイキ、シェブロンが下落した。ハネウェル・インターナショナルやジョンソン・エンド・ジョンソン(J&J)も売られた。

 

ナスダック総合株価指数は続伸した。前日比263.069ポイント高の2万3204.867で取引を終え、約2週間ぶりに最高値を付けた。アドバンスト・マイクロ・デバイス(AMD)は急伸した。ロイター通信は24日、IBMがAMDが手掛ける半導体で量子コンピューターの誤りを正すアルゴリズムを実行できるようになったと伝えた。ブロードコムやアルファベットも買われた。

 

S&P500種株価指数は続伸した。終値は前日比53.25ポイント(0.79%)高の6791.69となり、最高値を更新した。

 

【シカゴ日本株先物概況】
 

24日のシカゴ日経平均先物は上昇した。12月物は前日比550円高の4万9545円で終えた。同日の日経平均株価が上昇し、米株式市場では主要3指数が最高値を更新した。日米の株高を受け、日経平均先物に買いが入った。

 

シカゴ日経225先物 (円建て)

49545 ( +225 )

 

シカゴ日経225先物 (ドル建て)

49635 ( +315 )

 

( )は大阪取引所終値比








【欧州株式市場】

■イギリス・ロンドン株価指数
 

24日の英FTSE100種総合株価指数は5日続伸した。終値は前日比67.05ポイント(0.70%)高の9645.62と連日で最高値を更新した。好業績を発表した銘柄に買いが入った。米利下げ期待から24日の米市場で主要な株価指数が上昇幅を広げると英FTSE100種指数も一段高となり、高値引けとなった。

 

金融株の上昇が相場をけん引した。小売りや消費の関連銘柄に買いが優勢だった。

英GSKなど製薬の一角が下落した。FTSE100種指数が最高値圏で推移するなかで、利益確定を目的とした売りも一部でみられた。

 

FTSEの構成銘柄では、24日発表した2025年7〜9月期決算が前年同期比で大幅増益となった金融大手ナットウエストが4.91%高、前日に業績を公表したロンドン証券取引所が4.81%高、流通大手テスコが2.20%高と大きく上昇。一方、産業・エネルギー会社のメトレン・エナジー・アンド・メタルズは5.20%安、製薬大手GSKは1.61%安、通信大手エアテル・アフリカは1.04%安となった。





■ドイツ・フランクフルト株価指数
 

24日のドイツ株価指数(DAX)は続伸し、前日比32.10ポイント(0.13%)高の2万4239.89で終えた。24日発表された米物価統計を受けて米国での利下げ継続への期待が高まり、投資家心理を支えた。主要企業の業績発表が相次ぐなかで個別材料を踏まえた売りも出て、DAXの上値は限られた。

 

個別では、エネルギー大手シーメンス・エナジーが4.98%高、セメント大手ハイデルベルク・マテリアルズが3.47%高、コメルツ銀行が1.68%高と相場をけん引。半面、業務用ソフトウエア大手SAPは3.57%安、化粧品大手バイヤスドルフは1.49%安、スポーツ用品大手アディダスは1.29%安で取引を終えた。





■フランス・パリ株価指数

欧州株式市場でフランスの株価指数CAC40は前日比0.15ポイント安の8255.63と横ばい圏で終えた。欧州主要600社の株価指数であるストックス600は続伸し、終値は575.76と前日に続き最高値を更新した。




 

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