相場概況(大引け)
19円安と小幅続落、方向感に欠ける展開
東京株式(大引け)=19円安と小幅続落、方向感に欠ける展開
【大引け概況】

30日の日経平均株価は4日続落し、終値は前日比19円85銭安の4万0654円70銭だった。
 
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 きょうは様子見ムードが強く、方向感の見えにくい地合いとなった。前日の米国株市場ではNYダウ、ナスダック総合株価指数ともに安く、この流れを引き継いで日経平均の上値は重かった。日本時間あす未明にFOMCの結果発表とパウエルFRB議長の記者会見を控えるほか、あす昼ごろに判明する日銀金融政策決定会合の結果及び引け後の植田日銀総裁の発言内容を見極めたい、との思惑から上値を買い進む動きは限定的だった。一方、前日まで3営業日で日経平均は1100円以上の下落をみせていたこともあって、下値では押し目買いの動きも観測された。
アドバンテストなどが決算発表を受けて下落したのも重荷だった。これまでの相場調整で過熱感がやや薄れたとみた海外短期筋などの買いで日経平均は上昇する場面も多かった。
 
日経平均は一日を通して方向感を欠いた。日本時間31日未明には米連邦公開市場委員会(FOMC)の結果が公表され、同日には日銀の金融政策決定会合の結果も明らかになる。今回は日米とも政策金利の据え置きを予想する見方が市場では多い。ただ、米連邦準備理事会(FRB)は年内に利下げを再開し、日銀は追加利上げに踏み切るともみられているなかで、先行きの手掛かりとなる発言などを見極めたいとするムードが広がりやすかった。持ち高整理の売りで日経平均は100円超下げる場面もあったが、下値を模索する展開とはならなかった。
 
日米関税交渉の合意を好感して日経平均は前週、大幅上昇して24年7月の最高値に接近した。その後は調整して前日までの3日間では1000円強下落していた。相場の過熱感がやや後退したとの見方から海外短期筋などが買いを入れ、日経平均は上昇する場面も目立った。
 
決算を受けた個別物色は活発だった。アドテストは前日の取引終了後に四半期決算と併せて通期の業績予想の上方修正を発表したが、利益確定売りに押された。村田製は30日の取引時間中に発表した決算を受けて大幅安となった。
フジクラはじめ電線株には買いが入った。前日の米株式市場では特殊ガラスのコーニングがデータセンター向けの光ファイバーなどの製品需要の強さが決算で好感されて株価が急伸。これを手掛かりにした電線株の買いが東京株式市場では活発になり、住友電、古河電も大幅高となった。
 
さて、東京株式市場はようやく目先筋の売りが一巡し下値が安定してきた様子。チャート面でも日経平均は10日移動平均線(4万594円)にサポートされる形で下げ止まり反転の体勢を整えつつある。4日間の調整で売り物はかなり消化してきたが、トランプ関税合意に続く材料が見当たらず方向感を少し失っている状態。足元の4-6月決算も今のところ決め手に欠き相場はやや夏枯れ状態だろう。
 

 


東証株価指数(TOPIX)は4営業日ぶりに反発した。終値は前日比11.54ポイント(0.40%)高の2920.18だった。JPXプライム150指数も4営業日ぶりに反発し、3.11ポイント(0.25%)高の1271.03で終えた。
 
東証プライムの売買代金は概算で4兆9430億円、売買高は19億7694万株だった。TOPIX構成銘柄の浮動株比率の変更に伴う売買で商いが膨らんだ。東証プライムの値下がり銘柄数は482、値上がりは1071、横ばいは71だった。
 
業種別株価指数(33業種)は空運業、輸送用機器、精密機器などが下落。上昇は非鉄金属、不動産業、石油・石炭製品など。
 
個別では、ファナックやキーエンスといった産業機械関連株が軟調に推移。小松製作所が大幅安。ソフトバンクグループ(SBG)、アドバンテストが軟調、良品計画も売りに押された。さくらインターネットの下値模索が続き、リクルートホールディングス、ダイキン、ANAホールディングスなどが下落した。
シほか、前日の純利益の下方修正を嫌気されたマノが値下がり率首位に売り込まれ、小森コーポレーションも急落。フジテック、四国化成ホールディングスなども大幅安だった。
 
一方、売買代金トップとなったフジクラが大幅高、川崎重工業や三菱重工業、IHIなどの防衛関連が堅調に推移。また、古河電工、ディスコ、東京エレクトロンが堅調、日本電気、キヤノン、日立などが上昇した。ほか、住友ファーマ、エクセディ、エンプラスなどが値上がり率上位となった。







 

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