相場概況(前引け)
大幅続伸 幅広い銘柄に買い、連日で最高値上回る
東京株式(前引け)=大幅続伸 幅広い銘柄に買い、連日で最高値上回る
13日午前の日経平均株価は大幅続伸し、午前終値は前日比582円90銭高の4万3301円07銭だった。
 
きょう前場は主力株を中心に高水準の買いが続き、日経平均は一時600円を超える上昇で4万3300円台まで水準を切り上げる場面があった。
日経平均、TOPIXともに連日の最高値更新となっている。前日の米国株市場で主要株価指数が揃って上昇し、ナスダック総合株価指数とS&P500指数はいずれも最高値をつけており、このリスクオンの流れを引き継いだ。前日までの5営業日で日経平均は2400円以上も水準を切り上げていることで短期的な過熱感は強いものの、需給主導の相場で上値追いが止まらない。前日発表された7月の米消費者物価指数(CPI)はおおむね市場コンセンサスに合致する内容であり、FRBによる9月利下げの可能性が高いとの見方が強まるなか、東京株式市場でもマーケット心理が強気に傾いている。
 
この日発表された7月の消費者物価指数(CPI)がおおむね市場の想定通りの結果となり、トランプ米政権の関税政策によるインフレ懸念が和らいだ。米連邦準備理事会(FRB)が9月に利下げを再開するとの観測から景気の先行きにも楽観的な見方が広がった。さらにベッセント米財務長官は12日にFOXビジネスのインタビューで「現時点で真剣に考えなくてはならないのは、9月に0.50%の利下げを決定すべきかどうかだ」と述べたことも米利下げを意識した株買いを誘った。
 
日経平均は連日の上昇で高値警戒感が意識されやすいが、先高期待も根強く、利益確定売りをこなしながら上値を試す展開となった。前日の米株式市場ではハイテク株比率が高いナスダック総合株価指数が最高値を更新したのも追い風にアドバンテストが買われ、日経平均を押し上げた。ファーストリテイリングや東京エレクトロンが高く、景気敏感のファナックやコマツも上昇した。株式市場の活況に期待した買いで野村や大和といった証券株も堅調だった。食料品や電鉄といった内需関連銘柄の一角は利益確定売りが優勢だった。
 
プライムの売買代金ランキングでトップになったのはサンリオだった。前週末に発表した通期業績予想の上方修正をきっかけに収益性の高いキャラクターライセンス事業の成長が継続していることが見直され、株価は連日で大幅高となった。きょうは株式分割考慮ベースの上場来高値を約半年ぶりに更新して時価総額は2兆円に乗せた。
 
後場の日経平均株価は、引き続き堅調な推移が期待されよう。米国株高とインフレ指標の安定も下支え材料となるなか、円相場が1ドル=148円台で推移しており、輸出関連株には追い風となろう。ただ、直近の大幅上昇に対する反動で利益確定売りも意識される。テクニカルでは、現水準は短期的なオーバーシュートとの見方も散見され、後場は上値の重さが意識される場面もあろうが、実需や好決算銘柄への需要が持ちこたえれば下値は限定的との見方もある。



 
 
TOPIXは続伸した。前引けは前日比27.48ポイント(0.90%)高の3093.85だった。JPXプライム150指数も続伸で前場を終えた。
 
前引け時点の東証プライムの売買代金は概算で3兆2158億円、売買高は12億1047万株だった。東証プライムの値上がり銘柄数は1019と全体の約6割だった。値下がりは519、横ばいは83だった。
 
業種別では、精密機器が前場に2.28%上昇と目立ち、電気機器や非鉄金属、サービス業、機械なども上昇が優勢。一方、鉱業や陸運業、不動産、食料品、パルプ・紙が軟調だった。
 
個別では、サンリオが売買代金トップで大幅続伸となったほか、レーザーテック、ディスコ、アドバンテスト、東京エレクトロン、信越化学など半導体製造装置関連株への買いが目立つ。ルネサスエレクトロニクスが値を飛ばし、ファーストリテイリング、ソニーグループ、ソシオネクスト、リクルートHD、TDK、ファナックなども上昇した。三菱重工業も商いを伴い高い。アジアパイルホールディングスが値上がり率トップに買われ、横浜ゴムも大きく水準を切り上げた。
 
半面、ソフトバンクグループが上昇一服、キオクシアホールディングスも軟調。日本マイクロニクスが急落、メディカル・データ・ビジョン、クロス・マーケティンググループ、サンウェルズなども大幅安に売り込まれた。エムスリー、花王、アサヒ、富士通、スクリン、三井物産、7&iHD、三越伊勢丹、三井不、JT、キリンHD、JR東、日ハム、メルカリなどの銘柄が下落した。


 

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