相場概況(前引け)
大幅続伸 米ハイテク好決算と日銀利上げ観測後退で
東京株式(前引け)=大幅続伸 米ハイテク好決算と日銀利上げ観測後退で

31日午前の日経平均株価は大幅続伸し、午前終値は前日比622円65銭高の5万1948円26銭だった。
 
日経平均株価は続伸。前日の米株式市場は、NYダウが109ドル安と軟調だった。ただ、取引終了後に発表されたアップル<AAPL>やアマゾン<AMZN>の決算内容は良好だった。為替の円安が進行したことも好感され、日経平均株価は値を上げてスタート。上昇幅は一時1000円を超え5万2000円台に乗せた。AI・半導体関連などハイテク株を中心に買いが集まった。しかし、5万2000円台では利益確定売りも膨らみ買い一巡後はやや伸び悩んだ。
 
前日の米株式相場は下落した一方、取引終了後に発表されたアップルやアマゾン・ドット・コムの好決算を受けて主要なハイテク株で構成する米ナスダック100指数の先物は日本時間31日の取引で1%あまり上昇した。決算に対する期待から米ハイテク株はこれまで上昇を強めてきたが、決算発表を経ても上昇が途切れていないと投資家心理がさらに強気に傾いた。東京株式市場ではアドバンテストはじめ半導体関連やソフトバンクグループ(SBG)など値がさ株へ買いが先行して相場を押し上げた。
 
日銀は30日まで開いた金融政策決定会合で利上げを見送った。日銀の植田和男総裁は会合後の記者会見で、利上げ判断にあたり「来年の春季労使交渉(春闘)の初動のモメンタム(勢い)について情報を集めたい」と述べた。エコノミストの間では「日銀は追加利上げに慎重で、12月の利上げの可能性は後退した」との声があがるなかで、当面は株式市場にとって良好な環境が続くとの思惑も株買いを誘った。株価指数先物に海外勢などの買いが強まると、日経平均は10時前には上げ幅を一時1000円強まで広げた。
 
決算内容を好感した買いでJTや日立が大幅高となった。一方、OLCやデンソーは大きく下げた。前日に急伸していたレーザーテクはきょうの取引終了後に決算発表を控えて前場は売り優勢だった。円相場は円安・ドル高に振れているが、トヨタなど自動車株は下落するなど、プライム市場では値下がり銘柄が多かった。

 
 
 
東証株価指数(TOPIX)は続伸した。前引けは前日比12.92ポイント(0.39%)高の3313.71だった。27日の最高値を上回る場面もみられた。JPXプライム150指数は続伸で前場を終えた。
 
前引け時点の東証プライムの売買代金は概算で4兆2197億円、売買高は13億5183万株だった。東証プライムの値上がり銘柄数は620、値下がりは944、横ばいは51だった。
 
業種別株価指数(33業種)は電気・ガス業、食料品、情報・通信業などが上昇。下落は輸送用機器、サービス業、金属製品など。
 
個別銘柄では、日立製作所が急伸し、ソフトバンクグループやアドバンテスト、東京エレクトロンが上昇。コナミグループ、JT、イビデン、川崎重工業、中外製薬が買われた。
 
半面、レーザーテックやキオクシアホールディングスが安く、京セラ、ファナック、キーエンスやパナソニック ホールディングスが下落。ニデックが売られた。

 

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