東京株式(前引け)=続伸、NYダウ7連騰を引き継ぐも下落銘柄多い
1日午前の日経平均株価は続伸し、午前終値は前日比196円32銭高の3万6241円70銭だった。
朝方から買い優勢の展開となった。30日のNYダウ平均は前日比141ドル高の4万0669ドルと、1カ月ぶりの高値で終えた。朝安から大きく切り返し7日続伸して引けたことで、投資家のセンチメントが強気に傾いている。好決算を発表した米マイクロソフト<MSFT>とメタ・プラットフォームズ<META>が時間外で大きく買われたことも追い風となった。ただ、日経平均は上値も重くわずかにマイナス圏に沈む場面もあった。日銀の金融政策決定会合の結果発表を控え、上値では利益確定の売り圧力も拭えない。日経平均は前引け間際に水準を切り上げ、結局200円近い上昇で前場の取引を終えている。個別株でみると中小型株に下げる銘柄が目立ち、プライム市場の6割の銘柄が下落している。
マイクロソフトとメタ・プラットフォームズが発表した25年1〜3月期決算では売上高と1株利益がともに市場予想を上回り、両社の株価が時間外取引で大きく上昇。メタ・プラットフォームズの設備投資計画の上振れを背景にエヌビディア株も時間外で上昇しており、日本時間今夜の米国株が上昇するとの期待も日本株を押し上げた。
日経平均は下げに転じる場面もあった。30日に発表した26年3月期(今期)の業績見通しが市場予想を大幅に下回った村田製は急落し、株価は一時5年ぶりの安値を付けた。今期の増益見通しを発表した東エレクは朝高後、売りが膨らみ下落した。
ゴールデンウィークの谷間にしては商いが盛り上がっているが、本日、明日の決算発表予定銘柄が少ないことや、15時30分に植田和男日本銀行総裁の記者会見を控えていることなどから積極的な売買は、後場、手控えられそうだ。前場弱かった村田製作所や東京エレクトロンが下げ幅を縮小する展開となれば、日経平均も前場の高値を上回る可能性はあるが、足元の6日続伸を考慮すると上げ一服も仕方ない。後場の日経平均は36200円水準での小動きを想定する。
東証株価指数(TOPIX)は続伸した。前引けは6.17ポイント(0.23%)高の2673.46だった。JPXプライム150指数も続伸し、4.41ポイント(0.38%)高の1178.97で前場を終えた。
前引け時点の東証プライムの売買代金は概算で2兆2028億円、売買高は8億6792万株だった。東証プライムの値上がり銘柄数は590、値下がりは974、横ばいは69だった。
業種別では、陸運、ガラス・土石、非鉄金属、医薬品、サービスなどが買われた一方、海運、パルプ・紙、繊維、保険、鉄鋼などが売られた。
個別では、前日ストップ高となった住友ファーマが引き続き大幅高となったほか、1000億円の自社株買いと4期連続の増配が材料視されたJR東海も上昇。売買代金トップのディスコが高く、アドバンテスト、ソシオネクスト、ルネサスエレクトロニクスなど半導体株の一角も買われた。このほか、大塚HD、日本電気硝子、フジクラ、キーエンスなども買われた。日立製作所が頑強な値動き、リクルートホールディングスも買われた。シンプレクス・ホールディングスが値上がり率トップに買われた。
一方、今期純利益は前期比24%減の1770億円になる見通しと発表した村田製作所が急落し5年1カ月ぶりの安値をつけた。また、商船三井は本日も売り優勢。今期業績見通しが市場予想を下回ったZOZOも売られた。サンリオも軟調。大塚商会が大幅安、このほか、アルプスアルパイン、良品計画、ソニーグループ、大成建設、トクヤマ、東宝、関西電力、東京電力HDなどが売られた。
株式投資は全て自己責任でお願いします。このサイトの情報は投資の勧誘を目的としたものではなく、投資の参考となる情報の提供を目的としたものです。当サイトの掲載事項において損失をされた場合も当方は一切の責任を負いかねます。
(C)ilogos / Eimei.tv